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2013年11月 1日 (金)

プレイバック獅子の時代・(36)愛と動乱の日々

太政官庁の廊下を、すれ違う役人たちの肩にぶつかりながら
色を失った表情で大久保利通の元へ急ぐ苅谷嘉顕。

政府が極秘に鹿児島に送り込んだ密偵の警察官20人余ですが、
その後、熊本方面へ連絡する者がひとりもいないことから
鹿児島私学校の生徒たちに
一網打尽に捕われてしまったのではないかという推測です。

全て推測でしか情報が入って来ないことに、大久保は
電信の紙をクシャクシャに丸めて怒りを露にします。
鹿児島で何が起きているのか、西郷はどう考えているのか、
知りたい情報が何一つ入って来ない現状に、大久保は焦りを見せます。


その頃の鹿児島は、政府が送り込んだ
中原尚雄の自白によって騒然となっていました。
鹿児島にやって来た目的が、西郷隆盛暗殺のためだと言うのです。
(一説では「西郷視察のため」→「西郷刺殺のため」
→「西郷暗殺のため」と伝わったため、とも)

その自白がでっちあげだったにせよ、
私学校の生徒たちの心の火に油を注ぐ結果になってしまいました。

息子の嘉顕が政府役人ということで、
苅谷家に数人の私学校生徒が押しかけ
宗行と和哥は軟禁されることになりました。

そこへ、身なりもズタズタになり、
顔も負傷している宗行が帰ってくるわけですが、
それも、決起について意見しただけで裏切り者と罵られ
暴行を受けたのだそうです。

ただ、宗行としては意見しただけで
最終決定に従わないとは言っていません。
宗行の命は鹿児島にあり、
決起するなら自分も立つつもりです。

「せがれを、敵に回す」
宗行としては、重い重い決断でもありました。


鹿児島の決起を抑えられるのは
もやは天皇しかないと考えた大久保は、
天皇自らの言葉を賜るべく、さっそく京都に向かいます。

“天皇に弓を引くのか”という問いこそが、
鹿児島の炎に水をかける……はずでした。

しかしその翌朝2月13日には、鹿児島士族1万余人が
すでに軍隊編成のために大移動を始めていました。
南国鹿児島には珍しい、雪の日でした。

宗行も出陣します。
出陣前だというのに、井戸が壊れたままだと思い出した宗行は
金槌を持ってトンカントンカンと直し始めます。
それを見て涙ぐむ和哥です。

「私はよか妻じゃございもはんじゃした」
いちいち、何かある度に宗行に逆らい
それもまたクセのようになってくり返してしまい、
素直な嫁ではなかったと頭を下げます。

こげなこつ、ないごて ゆうべ言わんとかい?
(そんなこと、どうしてゆうべに言わないのかい?)
と宗行もあきれ顔ですが、気持ちは充分伝わったと思います。
出陣じゃ、とゆっくり歩を進めます。

2月15日、50年ぶりの大雪の中を
西南軍は大挙して鹿児島を出発、熊本へ。


嘉顕は、平沼千代を苅谷邸に呼び出します。
鹿児島士族反乱のため、
明朝、急に長崎に向かうことになったのです。

天皇からは、思いとどまるように言葉を賜ったものの
それが決起には実質的に間に合わず、
「賊軍討つべし」との勅状が出される結果になりました。
嘉顕は軍人ではありませんが、長崎から熊本を目指す以上
賊軍を倒すその役割を果たさなければなりません。

そこで──3月3日と決めた祝言の日取りですが、
西南軍との戦いの状況が現段階では読めないため
恐らくはこの日は東京へは戻ってきてはいないでしょう。
嘉顕自身の命の保証もありません。

千代は、婚約者がいたものの祝言らしい祝言も挙げないまま
会津戦争で婚約者が討ち死にしてしまいました。
だからこそ嘉顕は、待っておれ、と
千代に来やすく言えるわけではありません。

今と、3月3日とを比べたとき、
嘉顕の両親も千代の兄・平沼銑次も
恐らくはふたりの結婚に反対という立場は変わらないでしょう。

3月3日が今日になってはいけませぬか?
千代は、目に涙を一杯浮かべて、思い切って嘉顕に切り出します。
「待つのはイヤでございます」

それからのふたりは行動が速かったです。
夜中の3時に家を出て、急ぎ足で森 有礼の家に向かいます。
無理矢理叩き起こされた森夫妻は、紋服を身にまとって祝言を開き
午前4時にふたりは無事に夫婦となることができました。

この時の森夫妻のセリフがなかったのですが、
よくもまあ不満が出なかったこと(笑)。

その3時間後、嘉顕は横浜へ向かい
午後1時には船上のひととなっていました。


結婚を許さないまま、千代が勝手に嫁いでしまったことに
幼い頃から千代を可愛がってきた銑次はひどく気落ちしています。
瑞穂屋に“客として”やって来て、
卯三郎に慰めてもらっているわけですけど(^ ^;;)

そこに銑次を探していた弥太郎がやって来ます。

千代の結婚が3月3日だと聞いていたので
それまでに自分の気持ちを告白したかったものの、
それが急に早まって今日の早暁になったことへの不満はありますが、

どれだけ働いても食うだけにしかならない今の暮らしを変えるため
警察官に志願し、採用されたということで
銑次とお別れしなければならなくなったというわけです。

薩摩の手先になることはねぇ! と弥太郎を殴り倒しますが、
今の弥太郎には、それが八つ当たりにしか見えません。
「兄貴のばかたれェ!」

その後、何人か車引きでお客さんを乗せた後
どうしても気になったか、
黙って千代がいる苅谷邸に行ってみます。

千代は、兄が訪問してくれたことに喜び座敷に通そうとしますが、
結婚に反対した手前、プライドからか
銑次は家の中には足を踏み入れません。
お茶でも、と言う妹に、庭先にまで持って来させます(笑)。

それでも千代は、結婚初日に長崎へ向かった嘉顕からは
やさしい手紙が2通も届いていることなど
しっかりと銑次に報告だけは怠りません。

その足で銑次はもんの元を訪れ、事のあらましを伝えます。
もんは、銑次を慰めようと半日借り切って居酒屋に誘います。

もん自身の中では銑次の存在が大きく、
生まれ変わったら銑次と一緒になりたいと強く願うもんですが、
銑次は、生まれ変わらなくてもいい、とつぶやきます。
「オレはお前を、離さねぇぞ」

たまらず、もんは銑次の腕の中に飛び込みます。

現実に帰ればもんは囲われの身ですので
やっぱり屋敷に戻っていくのですが、
もんの気持ちには、何か満たされるものがありました。


政府軍が立てこもる熊本城に、西南軍は攻撃を続けますが
一向に落城する様子もなく、長期化の様相が見え始めました。
西南軍の一部は、救援に来る政府軍に立ち向かうため
田原坂方向へ移動を始めます。

西郷隆盛ついに立つ、との報に接し
各地から士族たちが続々と熊本に集まり始めます。

車引きの店(営業所みたいなもの?)に戻った銑次でしたが、
店の中ではポリスが銑次を待っていました。
しかし、銑次には身に覚えがありません。
警官に両腕を捕まれて、無理矢理署に連行されます。

警察署に集められたのは、反政府の活動などによって
かつて捕らえられ、罪を償ってきた者たちでした。
牢獄で一緒になった松本英吉もその場にいました。

九州での戦に備え、武器や食料などを運ぶ人員、
警備をする人員などが必要なわけですが、
それを彼らから募りたいようです。
どうやら、政府に対する気持ちがあるかどうかを
見定めたいようです。

銑次としては、これ以上
政府だ薩摩だ長州だと関わりない生活を送りたいので
志願するつもりはありませんでしたが、
隣にいる英吉に腕を掴まれて、立ち上がってしまいました。

なんで!? という表情の銑次ですが、
その気持ちはすぐに変わります。
志願しなかった者たちは、政府に楯突く恐れありと
再び牢獄入りとなってしまったわけです。

顔を見合わせる銑次と英吉。
英吉は、やっぱりな、という表情です。
ともかく、土壇場で命拾いした銑次でした。


朝もやのかかる中を、もんが港に向けて走っています。

港では、熊本に向かう船がまさに出港寸前でありまして、
その船に銑次も英吉も乗船しているわけです。

荷物を運んでいた銑次は、
英吉にもんが見送りにきていることを教えてもらい
警官に止められながらも甲板に立ちます。

銑次ともんの再会、しかしそれが別れの時です。

「銑さん……!」
港に、もんの悲痛の声が響き渡ります。


作:山田 太一
音楽:宇崎 竜童
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
菅原 文太 (平沼銑次)
大原 麗子 (もん)
大竹 しのぶ (平沼千代)
永島 敏行 (平沼鉱造)
金田 賢一 (弥太郎)
中山 仁 (森 有礼)

鶴田 浩二 (大久保利通)

沢村 貞子 (苅谷和哥)
児玉 清 (瑞穂屋卯三郎)

柳家 小さん (車屋の親方)
──────────
丹波 哲郎 (松本英吉)

千秋 実 (苅谷宗行)

加藤 剛 (苅谷嘉顕)
──────────
制作:近藤 晋
演出:中村 克史

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