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2013年11月29日 (金)

プレイバック獅子の時代・(44)小樽事件

北海道余市に入植した会津藩士たちの苦労は
十数年を経てようやく実り始めていました。
道内で民間によるりんごの栽培に成功しつつあることが
人々の気持ちを励まします。

会津武士たちが投票によって
総取締を選ぶ自治組織を作るまでになっていたのが
着目すべき点なのかもしれません。

周囲を気にしながらではありますが、
平沼保子にりんご園を案内してもらう平沼銑次。
そこへ、函館から小樽へ来た苅谷千代と
小樽で合流した甚助がやって来ます。

もんは小樽でお留守番(^ ^)
……というとかわいげがありますが、
身体を壊して咳き込んでいるので、
行くというのを無理に引き止めたわけです。

ともかく、黒川屋主人の菊子が
銑次ともんの二人を匿ってくれるというので
まずは黒川屋へ戻ることにします。

その後は、なるだけ樺戸集治監から離れた方が良かろうと
横浜ゆきの船にもぐりこんでもらう算段です。


小樽に到着し、千代はそのまま汽車に乗って札幌へ戻ります。
黒川屋に入った銑次は、もんがいる2階へ。

もんは、縫い物をしながら待っていました。
堪らず、銑次の胸に飛び込みます。
「銑さん……」

しかし、階下では何やら大きな物音が。
慌てて階下に下りると、先ほどまでの整った部屋が
大荒れに荒れています。

何でも、大阪の商人が合同運輸という会社を作って
この小樽に乗り込み、独占しようと目論んでいるらしく、
黒川屋は、やくざを使っての嫌がらせを受けているのです。

菊子は、小樽の商人たちで合同で会社を作って対抗しますが、
それもなかなか難しいところです。
銑次は、他人が朽ち出すことではねぇが、と断った上で
菊子と甚助にくじけるなと精一杯励まします。

2階に戻った銑次ともんは、久々に2人だけの時間を過ごします。
ここまで来るのには、実に長い歳月でした。


苅谷嘉顕が現在所属する刑法局では
脱走して未だ行方知れずの銑次の扱いに困っているようです。

樺戸集治監の看守たちの報告で
熊にやられて死んだということになっていますが、
嘉顕としても、これ以上銑次の詮索がない方が何かと好都合です。

ただ、書記官連中が今回の銑次の脱走事件にかこつけて
無派閥の嘉顕の追い出しにかかっています。
大勢力に任せて成そうとすることでも、
一匹オオカミの嘉顕がいちいち反対を唱えるので
仕事がやりにくくてやりにくくて仕方ないのです。

嘉顕は、その連中が言う通り退官することにします。
代わりに、その“餞別”として
戸籍上、銑次を死んだものとして扱ってほしいというわけです。

まさか銑次が実際は生きていて
小樽にいるとは口が裂けても言えませんが、

生きているか死んでいるか分からない状態では
家族としては気持ちの整理もつかず、
妻にも納得させて鹿児島に帰りたいという気持ちがあって
そう望んだわけです。

その話を千代にしていますと、
千代は急に口を押さえて座り込みます。
いかにも苦しそうな千代に、嘉顕はおろおろ……。


黒川屋を襲ったやくざが、
今度は北海屋に押しかけ嫌がらせです。
たまりかねた北海屋主人は、菊子たちのチームから脱退を決断。

甚助は、警察に訴え出るよりも
こういうことは新聞にありのままを伝えてもらい
民衆を味方につけた方が力が強いと新聞社に行ってみますが、

暴動のことは書いてもいいが、合同運輸とやくざのつながりは
証拠がない限りは書けないと突っぱねるわけです。


小樽の商人たちで作る合同会社の会合では
先日襲撃を受けた北海屋をはじめ、数店が会合を断ってきました。
逆に、海運会社から甘い誘いを受ける商店まで出てくる有り様で
予想以上に揺さぶりは強く続いています。

それでも暴力に屈してはならないと、小樽を守るためには
やくざには暴力を持って答えるべきと菊子が主張しますが、
大資本にはやはり叶わないというのが大勢の見方です。

黒川屋に、またも打ち壊しが入りました。
菊子は「戦いましょう!」と立ち上がりますが、
甚助はじめ、数店の主人たちが慌てて抑える始末。

そんな中、銑次は黙ってその音を聞いています。

夜、酒を買って来ると
銑次は一升瓶を持って出て行こうとしますが
もんには、何しに出かけるかはお見通しであります。
「お気をつけて」

酒商人に瓶を預け、銑次はさらに歩を進めます。
街中を警備する警察を見かけるとサッと身を隠し、
途中で長い棒を見つけて、
それを手に新高組に入っていきます。

明治15(1882)年5月17日の小樽新聞に
正体不明の男が博徒益実柳蔵を引き連れて新聞社を訪問。
益実は合同運輸とのつながりを
洗いざらい告白したという記事が掲載されました。

結局、合同運輸は小樽への進出を諦めます。


横浜ゆきの船に乗り込む前に、
嘉顕が千代を連れて黒川屋を訪問。
出発する銑次に、3つ報告したいと言います。

(1)樺戸集治監は、銑次を死亡したものとしたこと。
これで戸籍はなくなってしまいますが、
追っ手の心配も一応なくなりました。

(2)嘉顕・千代夫婦は、近々鹿児島へ帰ること。
思うところがあって官を辞すことにした、という嘉顕ですが
嘉顕らしい正義感ぶりで周囲と揉め、
辞めることになったのだろうという銑次の推測は大正解です(笑)。

(3)千代が嘉顕の子を身ごもったこと。
これはさすがに、菊子やもんの方が気づくのは早いですな。
鹿児島でやり直すというときに赤子とは、幸先いいです。


銑次たちの出発の時間が迫ってきました。

「おもんさんと、幸せにね」
銑次は甚助らに見送られ、船に乗り込みます。
銑次にとっても別れですが、嘉顕にとっても別れです。


船の上で、おもんが顔色を変えます。

菊子がおもんに、着物やらお守りやらを準備してくれたのですが
その一番奥にお金が入っていて、およそ500円ぐらいありそうです。

ま、目安として
伊藤博文が参議として得ていた給料が月500円です。
月給とはいえ、決して安くはない金額でしょうね。

「あの女将のことだ。俺たちの先行きが見えとるんだ」
もらっとけ、とだけ銑次はもんに言います。

お金なんかなくったっていいのに──。

もんは、これから銑次と2人きりの暮らしが始まると思うと
とても嬉しく、人前ながらまた銑次の胸に飛び込むのでした。


作:山田 太一
音楽:宇崎 竜童
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
菅原 文太 (平沼銑次)
大原 麗子 (もん)
大竹 しのぶ (苅谷千代)
藤 真利子 (菊子)
熊谷 美由紀 (平沼保子)
──────────
大滝 秀治 (甚助)

加藤 剛 (苅谷嘉顕)
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制作:近藤 晋
演出:重光 亨彦

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