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お乗り換え〜♪

Kassy号〜♪の車窓から 2011

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2013年11月24日 (日)

(47)残された時間

明治21(1888)年1月・東京 内閣官邸──。

翌年に控えた憲法発布を前に、
初代内閣総理大臣・伊藤博文を中心とした
草案作りが大詰めを迎えていました。

そんな時、かつて伊藤自身が追い出した
大隈重信を官邸に呼び出し、
内閣の外務大臣に抜擢するわけです。

現在、日本が抱える問題は2つあり、
帝国憲法の作成、そして不平等条約の改正であります。
「この難局に交渉に当たれる人物は、あんたしかおらんのです」

始めこそ伊藤に嫌悪感を示して
アンタとは政策が違うなどと反発する大隈ですが、
この後、大隈は伊藤内閣に入閣し
不平等条約改正の交渉に向けて動き出します。


一方、京都・山本家。
覚馬は、みねの遺児・平馬を
伊勢家から山本家の養子として迎えていました。
新島八重が平馬をあやしますが、なかなか泣き止みません(^ ^;;)

この年の元旦、新島 襄は心臓の発作を起こし
医者からも絶対安静の指示を受けますが、
少しでも容態が良くなると、仕事を始めてしまいます。
心配する八重の口がとがってくるのも道理です。

来年には憲法が発布されるというこの時期、
立件国家が道を誤らないためには
それを支える人材が必要となってきます。
だからこそ、国会が始まる前に大学を作らなければなりません。


民友社社長・蘇峰 徳富猪一郎が
『国民之友』の最新刊を持って同志社に現れました。
第17号ということで、もうそんなに出たのかと襄も驚きです。

その中で「福澤諭吉君と新島襄君」というタイトルで
記事を書いているのですが、
襄は困ったような表情を浮かべます。
「あの著名な福澤先生と私を並べて語るなんて」

二君は実に明治年間、教育の二大主義を代表する人なれば
すなわち物質的知識の教育は福澤君によって代表せられ
精神的道徳の教育は新島君によって代表せらる。

東に慶応義塾の福澤あり、西に同志社の新島あり──。

名声が広まれば、襄が懸命に駆け回っている大学設立に
力を貸してくれる人たちも増えるということです。
東京での募金活動に期待したいところですが、
襄は病み上がりなので、あまり無理は出来ません。

ただ、蘇峰が東京専門学校の大隈(重信)への取材をきっかけに
東京で是非募金活動を、と強く勧めてきたのは大隈でした。
襄は、せっかくのチャンスだからと東京に行きます。
もちろん、“大警視”八重も一緒です。

帝国大学理学部研究室の山川健次郎の元を訪ね
研究室を見学させてもらいます。
襄は、同志社にはサイエンス分野が足りないと
健次郎に教員招聘や設備買付けに援助を求めます。


「諸君におかれましては、新島君の事業を率先して援助されたし!」
大隈重信邸で開かれた募金活動に集まった面々は
大隈の他に、井上 馨、青木周蔵、渋沢栄一、岩崎弥之助ら
そうそうたるメンバーです。

襄の演説に、まず大隈が1,000円の寄付を申し出、
大隈が軽くせっつくと、6,000円、5,000円、5,000円……と
寄付を申し出る声が続きます。

あ、先ほどから千円単位で話が進んでいますが、

同時期、会津に私立中学校を設立しようという動きがあり
榎本武揚、山川 浩、山川健次郎、高木盛之輔(時尾の弟)らの
説得で集めた寄付金47,850円が現在でいう“2億円程度”というので、
1888年当時の貨幣価値で考えると1円=約4,400円らしいです。

つまり1,000円は440万円、5,000円は2,200万円、
6,000円は2,640万円ぐらいになります(^ ^;;)

そんなに高額な寄付が集まった後だけに、
飲み会の席では襄は無理して出席します。
しかし顔をしかめ脂汗を出す襄は
外に出て倒れ込んでしまいます。


翌日、襄と八重は勝 海舟を訪ねます。

政府のためではなく人民のために作る大学なら
志を全国に訴えて国民の力を借りてみては? と言われます。
つまり一人から1,000円寄付してもらうのも、
1,000人から1円ずつ寄付してもらうのも同じ。

大人数一人ひとりに襄が説得するのは無理というものですので、
数万人の読者がいるという『国民之友』に
襄が書いた同志社大学設立主旨を載せてもらえれば
数万人相手に集会を開くようなものです。

「あいつの文章は人を奮起させる力がある」
海舟がそう評価する蘇峰に、襄が書いた設立主旨の草案を
最後に仕上げてもらうといいと勧められ
襄はさっそく、蘇峰にお願いしてみることにします。


痩せたね、と心配する海舟が
襄の静養地として鎌倉を勧めます。
浜辺を散歩していると波の音が心地よく、
見える景色も森の緑と海の青でとてもいい環境です。

神社の出店で楽しんだ後、宿に戻る二人ですが
二人を待っていたのは、元京都府知事の槙村正直です。
どうやら募金集会をしたと聞いて来たようです。
「何でわしを訪ねてこんかったんじゃーい!」

同志社英学校の設立を許可したのは槙村でありまして、
その“生みの親”たる槙村を訪ねてくるのが道理! と
坊主頭を撫でながら、ポーンと金を寄付します。
この人、前と全然変わっていません(笑)。


1ヶ月の静養の後、八重と襄は京都に戻ってきました。

「次に発作が起きたら……破れるかもしれん」
医師の明石博高は、病気が治る見込みがないことを
八重だけに知らせます。

自分の死が近づいていることを知る、つまり
自分の死と向き合うのは難しいことです。

明石は襄には知らせない方がいいと言いますが、
八重は、襄が死ぬことを考えていなかったので
明石の言葉にもショックを受けます。

八重は、冷えて風邪でも引かれたら大事だと
フンパツしてふわふわの毛布を買ってきました。

襄は、明石が何と言っていたのかが気になるようで
あれこれと聞いてきますが、
八重は「いつもと同じです」といつも通りに答えます。

あくまで普段通り振る舞っているつもりなのですが、
襄には分かるのでしょうか。

台所に行って夕餉の支度にかかろうとする八重の腕を掴み
もしその日(=死ぬ時)が近いなら、
準備をしなければならないと焦りも感じているようです。

襄にとって、怖いのは死ぬことではないのです。
「覚悟も決めず支度も出来ぬままに突然命を断たれることです」
そこまで言われて、八重はようやく
明石に言われた本当のことを襄に伝えます。

「今のうちに、大切なことは聞いておけと言われました」
八重が懸命に涙をこらえ、しかし声を振るわせています。
襄は、そんな告知を一人で聞かされた八重の身を案じ
ギュッと抱きしめます。


襄の原稿を元に、蘇峰が仕上げた大学設立の旨意は
『国民之友』をはじめ、全国20余りの新聞に掲載されて
それはそれは大きな反響を呼びます。
しかしそれは、襄をますます仕事に駆り立てることになります。

冷静さを保っていた襄でしたが、
死に対する自分に残された時間の少なさを焦り
やはり間にあわないのか……と悔しがります。
「ここまで来て、学校が出来るのを見届けられないなんて!」

こんなところで死ぬなんて!
主は、なぜもう少し時を与えてくださらないのだ!
死が私に追いついてしまう!
手紙を書かなければ……今やらなければ……!!

「大学なんかいらねえ! 襄の命が削られるぐらいなら」
一年でも、一日でも長く生きようとなぜ考えてくれないのかと
八重は襄の背中でむせび泣きます。

自分の後を継いで誰かが大学を作ってくれる。
襄でなくとも大学は作ることが出来る、そう信じたい。
しかし、誰かが種をまかなければ花は咲かない。
一粒の麦を地に落とさなければ育たない。

襄は、自分がやらなければならないと八重を説得します。
「最後の一日まで、共に戦ってください」


翌、明治22(1889)年2月11日。
宮中正殿で、大日本帝国憲法の発布式が執り行われます。

憲法は天皇主権を原則としていましたが、
帝国議会の開設が定められ
人民の声が国を動かす時代がやってきました。


10月、襄は寄付を集めに東京へ向かうことになりました。

今回の八重は、襄と同行せずにお留守番。
襄の母・新島登美の具合があまり良くないのです。

具合が悪い時には無理せず休むこと。
はがきを送ること。
その2つを約束させて、襄を見送ります。

柔らかな陽射しが指す中を、
襄は振り返り振り返り東京へ旅立ちました。
旅路の無事を祈るかのように、鐘がなり続けます。

──────────

明治22(1889)年2月11日、
明治天皇から「大日本憲法発布の詔勅」が出され
大日本帝国憲法が発布されて、国民に公表される。

明治39(1906)年4月1日、
篤志看護婦としての功績により
皇室以外の女性として初めて『勲六等宝冠章』を受章するまで


あと17年1ヶ月──。


作:山本 むつみ
テーマ音楽:坂本 龍一
音楽:中島 ノブユキ
題字:赤松 陽構造
語り:草笛 光子
──────────
[出演]
綾瀬 はるか (新島八重)
西島 秀俊 (山本覚馬)
オダギリ ジョー (新島 襄)
──────────
勝地 涼 (山川健次郎)
中村 蒼 (徳富蘇峰)
──────────
生瀬 勝久 (勝 海舟)
高嶋 政宏 (槙村正直)
風吹 ジュン (山本佐久)
──────────
制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:樋口 俊一
演出:長谷 知記


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『八重の桜』
第48回「グッバイ、また会わん」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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