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2013年12月20日 (金)

プレイバック獅子の時代・(50)自由自治元年

苅谷嘉顕邸に、自由民権論者の青年たちが押しかけてきます。
嘉顕たちが作ろうと考えている憲法は、
自由民権とは反対の独裁憲法だとさんざんに言われますが、

伊藤博文に釘を刺された通り、
政府内の政策方針は他への秘密事項に当たるので
嘉顕はその一切を語りません。

秘密は口にしてはならないと言ってある、と
伊藤は気にも留めませんが、

日ごろから嘉顕を快く思っていなかった大槻信春は
反逆して口にすることがないとは言えないと信用しません。
「目に余るようなら、苅谷君も一網打尽ということを」

グイッと睨みつける伊藤です。


秩父大宮郷。

秩父を出て行く農民一家に
田代栄助は少ないながら餞別を渡し笑顔で見送ります。

そんな農民たちの人望が田代を、
平沼銑次や松本英吉、伊河泉太郎は
立ち上げた『秩父困民党』の総理になってほしいと依頼。

困民党の目標です。
一 高利貸のため身代を傾ける者多し。
よって債主に迫り十カ年据置四十カ年賦に延期を乞うこと
一 学校費を省く為三カ年間休校を県庁に迫ること
一 雑収税の減少を内務省に迫ること
一 村費の減少を村吏に迫ること

力は貸すが、総理になれというのは……と困惑する田代ですが
秩父のために全力を尽くすべきだと引き受けることにしました。

田代は請願書を持って、4つの役所を訪れますが
そのいずれも対応はにべもなく。
それでも諦めない田代は、次の誓願に期待します。

その一方で、銑次は農民たちに武術を教えます。
誓願がうまくゆかなくなった時、
いずれ……ということでしょうか。


そのころから嘉顕は人を遠ざけ、自邸の机から離れません。
己の理想とする憲法草案を書き続けていたわけです。

正義を尽くし、己の理想を書き記し
伊藤の考える憲法に、少しでも自由自治の光を差し込ませることこそ
嘉顕のすべきことであると思い定めたのです。

そしてついに、嘉顕が考える草案が完成しました。

千代が外している間、嘉顕は友輔に
草案の書き損じの紙で兜を折って頭にかぶせてやります。

翌朝、勇んで役所に向かう嘉顕は
苅谷邸にも押しかけたことのある徒党たちに囲まれ
連れて行かれます。

自由新聞に、その青年との一問一答を記事にしたいというのです。

言いたくなければ何も言わなくていい、とはいうものの
もしそうなればその通りに書かれるだけのことでありまして、
政府が秘密裏に憲法起草を進めているというのは
読者にはハッキリと分かるという思惑がありありと感じ取れます。

何度も断りを入れ、立ち上がろうとしますが
まぁまぁまぁ……と抑え込まれてしまいます。


嘉顕が、新聞と自由民権論者と一緒にいる。
そう知った大槻は、ポリスに嘉顕の逮捕を命じます。

じきに、嘉顕らがいる家はポリスが取り囲み──。

自分には関係ないから帰る、と
出て行こうとした嘉顕に民権派のひとりが抵抗し、
肩に刀傷を負わせてしまいます。

踏み込んだポリスに、嘉顕は自らの身を明かしますが
苅谷神妙にせよ、と言われて、
ポリスらが自分をも捕らえようとしていることに気づきます。

夕方、苅谷邸にもポリスの手が及びます。
苅谷邸の捜索に当たるポリスに言葉を投げかけられ
千代は何が何だかよく分かりません。
「国賊? 主人が国賊!?」

家宅捜索を受け、
嘉顕が持っていた書類等は全て没収されました。

千代がピリピリしているからか、
周囲が大勢の男に踏み込まれたからか、
友輔にはそれが伝わったらしく、大声で泣きます。

その声は、左肩の傷を抑えながら嘉顕の耳にも届きます。
しかし警備が数名いる状態では、家に近づくこともできません。


鹿鳴館では、舞踏会が開かれております。

伊藤もその中でダンスに興じているわけですが、
ここは草案を直接手渡しするしかないと
嘉顕も鹿鳴館に向かいます。

途中で警護のポリスも気づき、嘉顕を止めようとしますが
それも振り切り、建物の中へ。

「伊藤長官!」
草案の束を高く掲げて、鹿鳴館の階段を上がる嘉顕は
後ろからポリスに斬られ、四方八方から突き刺されて
その場に崩れ落ちます。


苅谷邸では、友輔の横にあった兜の折り紙を
千代がじっと見ています。
何やら字が書いてあるわけですが、
そういえば、これは書き損じで折っていましたね。

警護のポリスの目を盗み、それを解いて目を通し
千代はそれを懐にスッと隠します。


嘉顕は荼毘に付されました。

鉱造は心配になってか苅谷邸に赴きますが
千代は涙をも流さず気丈に耐えています。

森 有礼が弔問に訪れました。
旧友の死に、涙する森です。
「苅谷、日本はきっと、おはんの夢に近づいてゆく」


10月20日、田代は幹部へ招集をかけます。
さすがの田代も、これ以上何度も誓願を続けても
何の成果も上がらないことを認めざるを得なかったわけです。

ついに蜂起することに決めました。
蜂起は翌年1月4日よる8時、場所は吉田村の神社境内。
2ヶ月ほどあります。

その間に、秩父近辺から同志たちがかけつける予定ですが
一方で、ポリスに蜂起を悟られてしまう危険性もあります。

蜂起まで待てないと、武器を持ち出す農民たち、
幹部たちの意向を無視して結集を始めようとする農民たち。
英吉は彼らの元に止めに走り、伊河は田代の元に走ります。

「仕方ねえでしょう」
田代は、一部が立ち上がったからと本隊まで立ち上がっては
全滅を招いてしまうと乗り気ではありません。
見捨てることも覚悟していますが、
銑次がそれを許しません。

銑次と伊河で、止めに走りますが
もし間にあわなかったときは、
前面蜂起してもらうと無理矢理納得させます。

先に止めに走った英吉たちは警察たちに咎められ
鉄砲で受傷して倒れたところを捕らえられます。

後から走る銑次たちは、
ポリスたちが慌ただしく動いているところを目撃します。
もはや気づかれてしまったも同然で
止めに走っている段階はとうに過ぎてしまったと
一斉蜂起に動きます。

10月31日昼過ぎから、
農民たちは吉田村に次々と集結を始めます。


平沼保子が銑次の元を訪れたのは
一斉蜂起に向けてピリピリし出しているこの時でした。

鉱造に、銑次は
秩父のどこかにいるだろうとだけ教えられたそうですが、
それだけでよく見つけられたものです(^ ^;;)

医者になる夢は諦めました。
余市に帰る前に、銑次に会っておきたいと訪れたそうです。
銑次は、諦めるのはまだ早いと
高松凌雲に紹介状を書いてやる、と励まします。

嘉顕が亡くなってから、千代にも会ったようで
千代は、銑次にもし会えたら渡してくれ、と
1枚の紙を保子に託していました。

それを銑次に手渡します。

──国民は愚かものばかりにあらず
もし国民の声を聞かず政府官僚が独裁独善に陥れば
必ず国は破局に向かう。
願わくば日本国憲法は国民の自由自治を根本とした──

「くそ真面目貫いた、頑固な優しい男だった……」
銑次は、嘉顕を悼みます。


保子が帰った翌11月1日早朝、
銑次は旗に『自由自治元年』の文字を入れます。

嘉顕の思いを、銑次は旗に込めたわけです。


作:山田 太一
音楽:宇崎 竜童
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
菅原 文太 (平沼銑次)
大竹 しのぶ (苅谷千代)
永島 敏行 (平沼鉱造)
熊谷 美由紀 (平沼保子)
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丹波 哲郎 (松本英吉)

根津 甚八 (伊藤博文)
──────────
志村 喬 (田代栄助)
中山 仁 (森 有礼)

加藤 剛 (苅谷嘉顕)
──────────
制作:近藤 晋
演出:重光 亨彦

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