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2014年1月14日 (火)

プレイバック利家とまつ・(03)出仕停止

永禄2(1559)年・秋。
前田利家は、婚約時にまつにもらった笄を持っていることで
女々しいヤツだ、などと同朋衆の拾阿弥にバカにされ、
尾張清洲城内で拾阿弥を斬り、織田信長の逆鱗に触れます。

「切腹と……決まった」
佐々成政は、利家を見据えて伝えます。

遠乗りに出かける信長に
せめて勘当でと食い下がる柴田勝家ですが、
斬ったら死罪だと言ったのに斬ったので
ここは死罪以外には考えられません。

信長が清洲城から出て行くと、
城門前にはまつと木下藤吉郎が平伏していました。
そしてまつは両手を広げ、その進路を遮ります。
「お願いでございます。夫利家を──」

まつを無視して出て行こうとする信長の
足元を掴んで離さないまつを
慮外者め! と信長はむち打ちにします。


切腹の前に、まげを結い直せと勝家に言われたまつは
城内溜まりの間で身柄を預けられている利家の元へ。

なぜ拾阿弥を斬ったのか問われた利家は
男には意地というものがある、と答えます。

しかし、笄と人の命とどちらが大事か
人の命を取るほどの意地かと言われ、利家も声を荒げます。
「うるさい黙れ! よく斬ったと言うかと思うたに!」

生まれたばかりの子を思う母ならば、
命が大事と答えるのは当たり前のことです。
ましてや実父を殺されるのを目の前で見たまつです。
人の命が奪われることが大嫌いなのです。

まつは悔しそうに、でも声を押し殺して泣きじゃくります。

そこへ、幸を抱いたたつが勝家に伴われてやってきました。
バカなことをして! と何度も何度も利家を叩きます。
「そうだったな……ワシが悪かったな」
幸の顔を見た利家は、目から涙が溢れ出てきます。

結局、家臣たちの懇願が聞き届けられたか
利家は清洲城を出てどこへでも行けという処分に。
まつに命を救われた瞬間でした。


清洲城下にある山間の村。
池のほとりにむしろで囲った小屋で
利家とまつは暮らすことになりました。

収入がゼロになってしまったので、
ほそぼそと暮らす3人です。
信長の妹・市にもらった着物も
幸が病気を患い、その治療費に消えました。

利家の兄・前田利久とたつも
お金や食い物などこっそり運んで来てくれます。

利家の弟・良之は、養家である佐脇家から
利家との関わりを禁じられているので
この小屋にこそやってはきませんが、
藤吉郎を通じて物資を届けてくれています。

まぁこれは身内だからということもありますが(^ ^;;)

他人で言えば、関わりたくないからと
みんな利家から離れていきましたが、
浅野家のおねと藤吉郎だけは違って、
平気な顔して毎日通って来てくれます。

とはいえ、こんな小屋の暮らしでも
毎日楽しそうにしているまつの笑顔には
たつも安心です。
「若い時の苦労は買うてでもしろと言うし」

織田家に帰参が叶うまでは、この小屋には戻らない。
そう決めた利家は、織田家重臣の林家、
そして成政の兄・政次が治める比良城などを渡り歩いて
手柄が立てられるその時をじっと待っています。

利家は筆無精なので、まつには何もよこしませんが
ありがたいことに藤吉郎がいちいち報告してくるので
利家がどこで何をしているかはすぐ分かります。


永禄3(1560)年の正月、
利家は久々にこの小屋に帰ってきました。
良之と村井長八郎と3人で帰ってきましたが、
利家は酒を呑んでいるらしく、かなりゴキゲンです。

狭い小屋の中で、うめも含めてどんちゃん騒ぎ。

勝家も、まつの様子が気になり小屋を訪れてみますが、
そこにいたのは酒に酔った利家でして(笑)
洒落にならん、と帰ろうとする勝家の勧めもあって
利家とまつは、馬で遠乗りすることにします。

まつは荒子に行きたいというのですが、
利家が行っては実家に迷惑がかかるというので
まつが幼い頃に遊んだ場所を巡ります。


5月10日、駿河の今川義元は
45,000の大軍を率いて駿府を出発。

戦支度をする利家の元に、藤吉郎が急行。
白い鷺を数羽捕らえておけとの信長の命です。

それも大事ですが、この時から藤吉郎は
利家を呼び捨てするようになりました。
小納戸頭に出世し、おねとの祝言が決まったからですが
戦の前に興奮していたというのもあるかもしれません。

ともかく、大軍を前に迎え討つ織田方。
それでも悲観的にならず前向きなのは
みんなバカだからなのでしょうか(笑)。

信長の命に従って、川のほとりにたくさんいる白鷺を
捕まえようとする利家らですが、そうは容易くいきません。
近づけば、すぐ逃げられます。
上手くいかず、長八郎は苛立ちの雄叫びを上げています(^ ^;;)


その間にも、今川軍は着々と尾張に近づきつつあります。

進軍途中で、その村の者たちが米や酒など義元に献上しますが、
その者たちは織田方の蜂須賀小六や前野将右衛門の
配下の忍びの者であることは今川方には気づかれません。
無論、酒を注いで回る女たちも、忍びの者です。

ここで今川の大軍は、戦意を抜かれます。


ようやく1羽捕らえた白鷺ですが、
信長が熱田神宮で戦勝祈願する際に空に放つという
縁起物の役割で使うようです。

それを藤吉郎に聞いた利家は、そのために
何日も白鷺に向き合ってきたのかと思うと口惜しく、
ふざけるな! との言葉を残して行ってしまいます。

──私にお任せくださりませ。
場を収めんと、ため息まじりのまつです。


5月19日、義元は丸根砦と鷲津砦を攻撃させ、勝利。

その知らせを受けた信長は、夜明け前
良之ら5名を従えて熱田神宮へ向かいます。

朝。

織田軍は熱田神宮に集まります。
そこへ、捕らえたたった1羽の白鷺が
熱田神宮の空を飛び立ちました。

白鷺は熱田の守り神、吉兆なり! と盛り上がる織田軍。

今川軍を迎え撃つにあたって特に策はないと言う信長は
少数ながら大軍に向かわなければならない中で
兵士一人ひとりの気持ちを鼓舞させたかったのかもしれません。

利家は、ここでようやく
信長が白鷺を捕らえよと言った真意を知るわけです。

利家は、まつの実父の仇を取るため
太原崇孚雪斎の郎党を討ち取る決意をし、
熱田を出発します。


永禄3(1560)年5月12日、
駿河の大名・今川義元は上洛するために
自ら大軍を率いて駿府を出発、東海道を西に進む。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと38年3ヶ月──。


原作・脚本:竹山 洋
音楽:渡辺 俊幸
語り:阿部 渉 アナウンサー
──────────
[出演]
唐沢 寿明 (前田利家)
松嶋 菜々子 (まつ)
反町 隆史 (織田信長)
香川 照之 (木下藤吉郎)
酒井 法子 (おね)
天海 祐希 (はる)
山口 祐一郎 (佐々成政)

竹野内 豊 (佐脇良之)
高嶋 政宏 (松平元康)
田中 美里 (市)
中条 きよし (奥村家福)
松原 智恵子 (安)
的場 浩司 (村井長八郎)
──────────
田中 健 (佐久間信盛)
森口 瑤子 (吉乃)
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丹波 哲郎 (井口太郎左衛門)
松平 健 (柴田勝家)
三浦 友和 (前田利久)
赤木 春恵 (うめ)
加賀 まりこ (たつ)
菅原 文太 (前田利昌)
──────────
制作統括:浅野 加寿子
演出:佐藤 峰世

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