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2014年1月26日 (日)

大河ドラマ軍師官兵衛・(04)新しき門出 〜運命の女性との出会い〜

祝言を挙げたその日に赤松に攻められて命を落としたおたつ。

広い海が見える場所に立てられたおたつの墓に
黒田(小寺)官兵衛はお参りします。
おたつを失った悲しみから、
官兵衛はようやく立ち直ろうとしていました。

母里小兵衛が音頭をとって
姫路を流れる暴れ川の崩壊した堤を作り直しているところに
オレも手伝うぞ、と官兵衛は人夫たちに混じって汗を流します。
立派な姿を見、小兵衛は涙を浮かべて喜びます。

官兵衛の世話役である母里武兵衛や栗山善助は、
官兵衛の気持ちが少しずつ上向きつつあるのを感じ
ホッと胸を撫で下ろしています。

室町幕府は衰退の一途をたどっていました。

13代将軍・足利義輝が暗殺されて以来、
弟の義秋が次期将軍の座を狙っていたわけですが、
味方は少なく、越前朝倉家に身を寄せていました。

永禄10(1567)年・越前一乗谷城──。

義秋は臣下の明智光秀に、朝倉義景はいつになったら
上洛の兵を挙げるのか問いただしますが
のらりくらりとかわされてばかりです。

それどころか、武田信玄も上杉輝虎(のちの謙信)も
お互いがにらみ合っていたので身動き取れず、
義秋を担ぎ出して上洛しようとなかなかしません。

義秋は、全国の諸大名に上洛を促す文を送りつけます。


その文が、御着城の小寺政職のもとにも届きました。

小河良利や江田善兵衛は、小寺家の名前が
越前の義秋の元にまで聞こえているとは、と
白い歯を見せてニタニタ笑いますが、

全国の諸大名に送りつけているので、
小寺の評判とかそういう話ではないのですけど(^ ^;;)
現に、小寺の家臣であるはずの黒田(小寺)職隆のところにも
全く同じ文面の書状が届けられていることですし。

職隆にも義秋から書状が届いていることから
それほど大きな人物であると考えた政職は、
いずれは御着を乗っ取るかもしれないと
職隆への危機感を募らせます。

その危機感は、正室・お紺から
近臣の官兵衛の耳にも入ります。


久々に鷹狩りでもしようと政職が言うので、
官兵衛は狩場の下見に、櫛橋領内へ。
すると、高い機に登って降りられなくなった少年と
彼を助けようと木のふもとで右往左往する女性を見かけます。

木に登って少年を助けようという女性と
少年が自ら降りて来た方が早いという官兵衛。

救出方法でふたりは口ゲンカになってしまいますが、
おかげで、さっきまで泣きじゃくっていた少年は
木の上で冷静さを取り戻しました(笑)。

官兵衛は、木が見えるか? そう、そこに右足を、などと
木の下から的確にアドバイスし、
少年はゆっくりと降りてきました。

ま、途中で木が折れて、落ちて来る少年を
官兵衛が抱きとめたのは言うまでもないのですが(^ ^;;)

仙吉少年が、木の上に咲く山桃を
病気で寝込む母のために取ろうとしていたのを知って、
母のために敵国にまで入り込んで薬草を摘んでいた
幼い頃の自分に重ね合わせたのかもしれません。

官兵衛はサッサと木に登り、摘んで
アッという間に降りてきました。
渡すと少年は大喜びで、帰って行きました。

「これで仲直りです」
摘んだ花を女性に差し出すと
官兵衛は馬に乗り、御着城へ戻っていきます。
名を聞こうとした女性は、結局は聞けませんでした。


鷹狩りです。

ダイレクトにキジを射落とした職隆に奮起したか
政職もキジを狙おうとするのですが、
草木に阻まれて上手く狙うことが出来ません。

政職のコントロールのよさを知る官兵衛は
上に上げます、と冷静にキジの足元に矢を射、
驚いたキジがバタバタと飛び立ったところを
政職が射抜くという連係プレーで仕留めました。

夕方。
一同、櫛橋左京亮の屋敷でキジ鍋にして楽しんでいたところ、
酒を運んで来た女性を見て、官兵衛は息を呑みます。

女性は左京亮の娘で、光(てる)。
もう一人は光の姉で、力(りき)といいます。
女性も官兵衛に気づいて目を丸くします。

官兵衛は、まさか重臣の息女とは知らず
光に「無礼を申しました」と詫びます。
光も「こちらこそ」と返すのですが、
照れ照れの二人に、コチラが恥ずかしくなります(笑)。

ところが、官兵衛に嫁取りの話が上がり
その相手はなんと左京亮の娘!
ですが光ではなく力ですけど(^ ^;;)

似合いの夫婦となろ〜う、ハッハッハッ……と
盛り上がる政職、左京亮を尻目に
眉間にシワを寄せ、明らかに困惑する力と
床を睨みつけたままの左京進、

そして、戸惑うばかりの職隆と官兵衛です。

どうやら、黒田家の成り立ち、官兵衛のずる賢さを
兄の左京進から聞いているらしく
そんな人のもとに行くのはイヤだ、と言い出す力。

ま、官兵衛のことを良く思わない人(=左京進)の情報を
すべて鵜呑みにしているわけで、それはそれで
仕方ない部分はあろうかと思いますが、
光は、官兵衛の性格を少しだけですが知っているので
「兄上の言うようなお方とは思えませぬが」と笑います。


──官兵衛、お前に家督を譲る。

左京亮の娘との縁談を政職がまとめてくれるので
職隆の政職への忠心の疑いが晴れるかと思いきや、
それでも疑いは晴れることはない、と感じた職隆は
思い切って決断します。

職隆の弟の黒田(小寺)休夢や井手友氏、そして官兵衛自身も
当然ながら「えっ……!!」となりますが、職隆の決意は固いです。
このまま職隆が居座れば、黒田家が小寺家から追放されるか
御着からの軍勢に攻め滅ぼされるか、になるでしょう。
「官兵衛、これが黒田家の生き残る道なのだ」


8月。
木下藤吉郎が調略をかけておいた
稲葉良通・安藤守就・氏家直元といった“西美濃三人衆”が
ついに秀吉の手に落ちました。

そして、難攻不落の稲葉山城はついに落城。
織田信長は、念願の美濃攻略を果たしたわけです。


官兵衛に嫁ぐのはどうしてもイヤだと泣き真似までし
それでも強行するのであれば尼になると言って聞かない力に
左京亮は頭を抱えて悩み抜きますが、
光はあっさりと言ってのけます。

「分かりました。私が参ります」

誰かが嫁に行かねば、左京亮の忠心が疑われて
もしかしたら切腹を命じられるかもしれません。
政職ならあり得る話であります。
であれば、というわけです。

左京亮が恐る恐る政職に確認したところ
左京亮の娘であれば特にどちらでも構わないと言ったらしく
左京亮はそのまま黒田家へ。

事の成り行きを聞いて、官兵衛は戸惑いつつも
内心はとても喜んでいました。
職隆も特に異存はないそうで、
万事落着! と左京亮は心から安堵です。


官兵衛と光の婚儀が滞りなく行われ
その初夜、官兵衛は
かつて自分が好いていたおたつのことを話します。

祝言の夜に他の女子の話を! と光は拗ねますが
光にだけは話しておきたかった、と官兵衛。
この先、夫婦間で隠し事はしない約束を交わします。

翌朝、おたつの墓に参る官兵衛と光の姿がありました。
善右衛門は、そんな二人を見て眩しそうにウンウンと頷きます。


永禄11(1568)年7月。
足利義昭は信長の招きを受け、越前から岐阜へ。

「すべて、それがしにおまかせあれ」
義昭に上洛の約束をする信長ですが、
これが信長の狙いでありました。

果たして、9月。
信長は天下布武を掲げて上洛の兵を挙げます。
天下がまさに動き出そうとしていました。


永禄11(1569)年9月、
足利義昭が織田信長軍らに警護されて上洛を開始する。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと28年11ヶ月──。


作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:藤村 志保
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田(小寺)官兵衛)

中谷 美紀 (光)

谷原 章介 (竹中半兵衛)
内田 有紀 (お濃)
高岡 早紀 (お紺)
春風亭 小朝 (明智光秀)

益岡 徹 (櫛橋左京亮)
尾藤 イサオ (伊吹善右衛門)
吹越 満 (足利義秋(義昭))
濱田 岳 (栗山善助)
永井 大 (母里武兵衛)
金子 ノブアキ (櫛橋左京進)
酒井 若菜 (力)
近藤 芳正 (柴田勝家)
勝野 洋 (丹羽長秀)

江口 洋介 (織田信長)
──────────
塩見 三省 (母里小兵衛)
片岡 鶴太郎 (小寺政職)
竹中 直人 (木下藤吉郎)
柴田 恭兵 (黒田(小寺)職隆)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:本木 一博


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第5回「死闘の果て」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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