大河ドラマ八重の桜・(51-4)総集編第四章・いつの日も花は咲く
(40)妻のはったり
同志社英学校の創設から4年。襄(オダギリジョー)は、アメリカの教団からの資金援助を危険視する日本政府から廃校を命じられ、外国人教師たちからも伝道教育の強化を迫られていた。板挟みになり苦悩する襄を、学生たちは弱腰と非難。八重(綾瀬はるか)は襄をかばうため、あるウソをついてしまう。
外国人教師たちの提案を飲んで習熟度別クラスを解体し、新たに伝道専科のクラスを設置しようとした襄に、学生たちは激怒。ストライキが起こり、学内が不穏な空気に包まれる。
生徒を退学にすべきという声があがるなか、襄はすべての罪は校長の自分にあると、自分の手を杖で打ちつけてわびる。騒動の首謀者となった猪一郎(中村 蒼)は、けじめをつけるため退学を申し出る。
(41)覚馬の娘
板垣退助(加藤雅也)たちの自由民権運動が勢いを増すなか、覚馬(西島秀俊)ら京都府議会は、新聞を使って世論を動かし、槇村(髙嶋政宏)の横暴な府政に攻撃を仕掛けていた。
そんなある日、今治で伝道に励む同志社卒業生の伊勢時雄(黄川田将也)は、かねてから心を通わせていた覚馬の娘・みね(三根 梓)に結婚を申し込む。母・うら(長谷川京子)のために婿をとって山本家を継がねばと思っていたみねは、すぐに結婚を許した覚馬に激怒。八重は、みねを心配して言葉を掛ける。その後、覚馬と和解したみねは、時雄と共に新たな人生を歩んでいく決意をする。
(42)襄と行く会津
襄と八重は、新婚のみねと伊勢を連れ立って、会津への伝道旅行に出かけることにした。みねを連れて行くことにしたのは、生き別れたみねの母・うらに再会できるかもしれないという淡い期待があったからだ。
そして、八重たちはついに懐かしい故郷の土を踏みしめる。山本家が建っていた場所は長屋に変わっていたが、かすかに角場の遺構を見つけて思い出に浸る八重とみね。すると、そこへ山本家の下女だったお吉(山野 海)が現れ、うらの消息について重い口を開く。八重とみねはその情報を頼りに、うらのもとを訪れ、再会を果たす。うらは立派に育った娘の姿に涙するのだった。
(43)鹿鳴館の華
襄は八重と共に、同志社大学の設立を陳情するため東京の勝 海舟(生瀬勝久)のもとを訪ねた。
その帰りに八重たちは、山川家に立ち寄ることに。そこには、旧薩摩藩士の陸軍中将・大山 巌(反町隆史)が、長期アメリカ留学から帰国したばかりの山川家の末娘・捨松(水原希子)を嫁にほしいと日参していた。旧薩摩藩士との結婚に怒りを抑えきれない長兄の浩(玉山鉄二)と、一歩も譲らない大山。そんな2人を前に、迷いを捨てきれない捨松。その様子を見かねた八重は、大山に腕相撲で勝負をつけるよう提案し、自ら対戦相手となる。熱戦の末、大山が勝利。大山と捨松の互いを思う気持ちを知った浩は、結婚を許可する。そして2人は晴れて夫婦になる。
(44)襄の遺言
八重が心配するなか、襄は同志社英学校を大学にする資金集めのため、欧米へ旅に出た。留守を任された八重だったが、女学校の運営方針をめぐって米国人宣教師たちと口論になり、険悪な状態になる。すると、そこへスイスの襄から遺書が郵送されてくる。襄が命を削りながら大学をつくろうとしていることを知った八重は、改めて襄を支えていく決意をする。
一方、覚馬のもとには、斗南から青木栄二郎(永瀬 匡)という書生が訪ねてきていた。彼は山本家に住み込み始めるが、次第に覚馬の妻・時栄(谷村美月)に好意を寄せるようになる。
(45)不義の噂(うわさ)
襄がアメリカから5万ドルという巨額の資金援助をたずさえて、1年8か月ぶりに帰国した。八重は、襄との久しぶりの再会を喜ぶ。
これで大学設立は順調に進むかと思えたが、時栄と青木の不倫関係がうわさ話となって町に知れわたり、同志社の宣教師たちからも不協和音が噴出する。事態収拾のため、覚馬は商工会議所会長を辞職するが、責任の重さを悟った時栄は離縁を申し出る。時栄は、離れたくないと泣きじゃくる娘・久栄(門脇 麦)を八重と佐久(風吹ジュン)に託し、家を後にする。
(46)駆け落ち
母・時栄が覚馬と離縁し、山本家を出ていって以来、ふさぎ込む久栄。八重は、母親代わりになろうと久栄を気遣うが、なかなか心を開いてくれない。
そんななか、久栄が心を許したのが徳富猪一郎の弟・健次郎(太賀)だった。優秀な兄といつも比較され肩身の狭い思いをしている健次郎と、山本家に居心地の悪さを感じている久栄。久栄は悩みを打ち明けるうちに、結婚を意識するようになる。その話を聞いた八重は、一度は反対するものの、2人が決めた道ならと交際を許す。しかし、健次郎は小説家になるという夢をかなえるため、久栄に別れを告げ、ひとりで東京へと旅立っていった。
(47)残された時間
同志社の大学設立に奔走する襄は、大隈邸で行われた募金集会で多くの寄付を集める。しかし、心臓を患っていた襄の体調はさらに悪化し、鎌倉でしばらく静養することに。それでも資金集めのために動き回ろうとする襄を、八重は必死になって制止するが、襄は一向に聞き入れない。そしてついに、八重は主治医から襄の命が長くないことを告げられる。
そんななか、徳富蘇峰(猪一郎)の計らいで、襄の『同志社大学設立の旨意』が全国誌に掲載され援助が集まり出すと、襄は再び不調な体にむちを打って募金活動に向かおうとする。八重が心配するなか、襄は募金活動のため単身関東へと向かうのだった。
(48)グッバイ、また会わん
関東に向かった襄は、同志社大学を設立するための募金活動をしていたが、体調を崩して大磯の旅館で療養していた。見舞いに訪れた蘇峰は、八重に病状を伝えるべきだと言うが、襄は断固としてそれを拒む。
一方、京都では、八重が襄からのはがきの文字で、夫の体調に異変があったことを察知する。すでに襄の病状を知っていた覚馬から事情を聞き、予感が真実だったことを知った八重は急ぎ大磯へ向かい、襄と最後の言葉を交わす。
襄の死後、なかなか前に進めずにいた八重だったが、覚馬の勧めで日本赤十字社の篤志看護婦の仕事をしていく決意をする。
(49)再び戦を学ばず
1890(明治23)年に教育勅語が発表されると、覚馬は天皇への忠義を課す一節に懸念を抱く。
そんな覚馬のもとに、山川健次郎(勝地 涼)が訪ねてきた。健次郎は兄・浩に代わって川崎尚之助(長谷川博己)の会津戦記を仕上げるために、京都でどのように薩長と戦っていたか覚馬に詳しい話を聞く。しかし、覚馬が薩長にも勤王の志はあったと語ったことに、健次郎も八重も激しく反論する。
その後、覚馬は同志社の卒業生たちに不戦の精神を説くと、すべての荷を下ろしたかのように病床に就き、息を引き取った。
覚馬の死後しばらくして、日清戦争が勃発。八重は赤十字の若い看護婦たちを率いて、再び戦へと赴くことになる。
(50)いつの日も花は咲く [終] 〜絶対にあきらめない! 今、福島・東北に誓う〜
1894(明治27)年、八重は従軍篤志看護婦として広島陸軍予備病院で日清戦争の負傷兵たちを看護していた。院内ではコレラや赤痢などが発生し危険な状況だったが、八重は感染にひるむことなく勇敢に看護に従事、若い看護婦たちを見事に統率する。
その功績がたたえられ、皇族以外の女性では初となる宝冠章を受章した。このことは新聞にも取り上げられ、二葉(市川実日子)や時尾(貫地谷しほり)は自分のことのように喜ぶ。そんななか、再び日本はロシアとの戦に向け動き出す。戦が起こらない世を願う八重の胸中は複雑だった。そして、晴れない気持ちを抱いたまま帰郷した会津で、八重は頼母(西田敏行)と久しぶりの再会をする。頼母に励まされ元気を取り戻した八重は、また新たな道に向かって歩み続けていくのだった。
作・脚本:山本 むつみ・吉澤智子
テーマ音楽:坂本 龍一
音楽:中島 ノブユキ
題字:赤松 陽構造
語り:草笛 光子
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[出演]
綾瀬 はるか (新島八重)
西島 秀俊 (山本覚馬)
オダギリ ジョー (新島 襄)
玉山 鉄二 (山川 浩)
長谷川 京子 (山本うら)
剛力 彩芽 (内藤ユキ)
谷村 美月 (山本時栄)
市川 実日子 (山川二葉)
綾野 剛 (松平容保)
貫地谷 しほり (藤田時尾)
降谷 建志 (藤田五郎)
小泉 孝太郎 (徳川慶喜)
岡田 義徳 (広沢安任)
勝地 涼 (山川健次郎)
水原 希子 (大山捨松)
中村 蒼 (徳富蘇峰)
三根 梓 (伊勢みね)
黄川田 将也 (伊勢時雄)
池内 博之 (梶原平馬)
北村 有起哉 (秋月悌次郎)
生瀬 勝久 (勝 海舟)
市川 染五郎 (孝明天皇(回想))
加藤 雅也 (板垣退助)
小堺 一機 (岩倉具視)
高嶋 政宏 (槙村正直)
秋吉 久美子 (山川 艶)
清水 綋治 (新島民治)
風吹 ジュン (山本佐久)
反町 隆史 (大山 巌)
稲森 いずみ (松平 照)
村上 弘明 (松平春嶽)
松方 弘樹 (大垣屋清八)
西田 敏行 (西郷頼母)
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制作統括:内藤 愼介
プロデューサー:樋口 俊一
演出:加藤 拓・一木 正恵・末永 創・
清水 拓哉・中野 亮平・長谷 知記
本文のストーリーは、NHK公式ホームページ『八重の桜』の
あらすじ欄よりそのまま引用しました。
なお、出演者名(敬称略)は総集編の出演ではなく、
該当期間の本編に出演し、ピンクレジットで紹介された方を
順不同で並べ替えたものです。
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