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2014年3月25日 (火)

プレイバック黄金の日日・(09)交易事始

島の男たちに囲まれ、腕を捕まれて
ラカンドーラの前に連れ出された助左と杉谷善住坊のふたり。

「わしらはマリキットを助けたンじゃ!」と日本語を言い
身振り手振りで、敵ではないことを説明しますが
伝わっているのか伝わっていないのか……。

不安気にその様子を見つめるマリキットは
ラカンドーラの前に行き、手を握ります。
しかし、ラカンドーラの下したのは
“殺せ”という非道なものでした。

竹槍を向けられるふたり。

彼らは勇者よ。父上は勇者を殺すのですか──。

マリキットの問いに、父は
日本人だけは生かしてはおけないと鼻息荒いです。
「私の父と兄は、倭冦に殺されたのだ」

倭冦とは、中国沿岸から
東南アジアの海に出没した日本の海賊で、
表面上は貿易業者を装い
相手によって海賊にも転じるその残忍な手口は
東南アジア諸国の人々を震え上がらせていました。

その、復讐の意味があったのかもしれません。

それでもマリキットは、
“友人”でもある勇者ふたりを見殺しにはできず
ふたりの前に立って手を大きく広げ
ふたりを守ろうとします。

ラカンドーラが「構わぬ。やれ」と命じても
目の前に王女がいれば、島の者たちは戦意を喪失します。
王女の、そしてふたりの目がラカンドーラを見つめます。
その目を正面から受けて、睨み返しますが……。

「鞭打ちの刑にしてたたき出せ」
ラカンドーラはそう言って、その場を離れていきます。


マリキットを助け出して島に流れ着いた時には
お日さまサンサンな真っ昼間でしたが、
鞭打ちの刑が終わった時には、
日も沈み夜になりかけていました。

背中に無数の傷を負った助左は
食い物を探しに行こうとしますが、
目を凝らすと、向こうからマリキットの姿が。
侍女・ノーラをつれて食べ物を届けに来たのです。

一心不乱に食べ物に食い付くふたり。

マリキットは小さい刀を差し出します。
何も話しませんが、恐らくはこの刀で船を奪って
ここから逃げ出して、と言いたいようです。
「オレたち行かない。これはいらない」

王の屋敷に戻ったマリキットは、
助左らに逃げる気がないことをラカンドーラに伝えます。
食べ物を与え、刀を渡して逃がすというのは
マリキットではなくラカンドーラの策だったのですね(^ ^;;)


翌朝、近くで市が開かれているのを知った助左は
自分が今着ている着物と食べ物を交換しようとしますが
女に激しく抵抗されます。

助左は、その日一日かけて木の実をたくさん取り
翌朝の市で並べて売ろうと画策しますが、
珍しいものでも何でもないだけに、全く売れず(^ ^;;)

その日も、静かに暮れていきます。

翌朝、海岸で魚を捕ろうと悪戦苦闘していたふたりは
海岸に船が打ち上げられているのを発見します。
近づくと──石川五右衛門です。

そして、船に乗っているのは
バタン島で彼らを見張り、
脱走の際には見逃してくれたハギビスです。

見張っていた3人に逃げられたとあっては
ハギビスが責めを負うのは当然の話でして、
バタン島の者たちに追われる立場になり
大ケガを負いながらも逃げているところを
五右衛門に助けられたということのようです。

助左はラカンドーラの元に赴き
薬を分けてほしいと願い出ますが、
ラカンドーラが聞くはずもありません。
すぐにつまみ出されます(笑)。

一日かけて、漁に使える道具を作り
薬を売っている老女に交換してもらおうとしますが、
日本語が全く通じないためか、相手にされません。

そこに、通りかかったマリキットと侍女ノーラが。

助左の意を汲んだノーラが老女に話をし、
無事に薬を分けてもらうことができました。
「ハハハ……ありがとう、ありがとう」
周囲の人たちから、自然にもれる拍手です。

戻った助左は塗り薬を作り、ハギビスの身体に塗ります。
塗っているのは、ノーラと善住坊です。
「ぜ……ぜんじ」「ノーラ」
自己紹介しているふたりの出会いは、面白いです。

助左が行った最初の商いの相手は
浜の市に集まって来たトンド族の人たちでした。
互いの必要とするものを交換し合うという物々交換スタイルの市で、
こしらえた漁の道具は、またたく間に売れていくようになります。

貿易には人種も国境もないんですね。

とはいえ、それはあくまで村の人々との間のことでして
住めるだけの家を造れば、ラカンドーラの命で撤去されてしまいます。
この島の人間として生きるには、もうしばらく時間がかかりそうです。

ハギビスの容体が徐々に良くなってきまして
最近では介助なく歩けるようにもなりました。
それだけでも喜ばしいのに、新たな発見です。
実はハギビス、日本語が少しだけ話せます。

本当は、ハギビスは過去に倭冦に捕まった経験があって
そこで日本語を覚えたようなのですが、
コミュニケーションがとれるというのは
何事にも変え難い素晴らしいことです。

ハギビスは、このルソン島の周辺で
戦が頻発していることを簡単に説明します。
戦は好きではないハギビスは、分裂しているルソンを
どうにかして一つにしたいという夢があるようです。

「ルソン! ここはルソンだったのか!」
助左はようやく、
自分たちがいるのがルソン島であることを知ります。

ハギビスは、ふたりに別れを告げ、去っていきます。
どこに行くのかと助左が問うても
帰ってくる答えはありませんでした。


島での生活も幾日も続き。
真面目で誠実な助左や、ちょっとおちゃらけな善住坊は
少しずつ島の人間に受け入れられ始めています。

ノーラとの関係も順調のようですし(笑)。

コミュニケーションの第一は、
「魚」「月」など身近なものの単語の教え合いです。
それが次第に「いらっしゃいませ」などという
実用的なものへと広がっていきます。

夜、ゴロンと寝っ転がりながら
今ごろ、死んだと思われてるんだろうな……と
助左はポツリとつぶやきます。

それでも、と助左は目をつぶって言葉を続けます。
「生きてたって、戻ることができなければ死んだも同じだもんな」

琉球丸が難破したのはいつだっただろう?
今の季節は? 今は何月何日?

それさえも分からず、
まるで置いてけぼりを食っているような生活に、
助左がヤケになるのも分かる気がします。


助左が海で消息を絶ったのは元亀元(1570)年11月21日。

9月の本願寺による反織田信長の蜂起(石山合戦)に伴い、
伊勢長島の一向一揆衆によって完全に孤立していた
信長の弟・織田信興を尾張小木江城に討ち滅ぼしたのがこの日。

しかし信長は、織田家の危機的な状況でありながらも
出陣中の近江から身動きが取れず、
12月にいったん浅井・朝倉と和睦しました。

その和睦には、堺の商人の日比屋了慶や今井宗久、
小西弥久郎が一肌脱いでいるわけですが、
その宗久は、屋敷に戻って美緒に
琉球丸で落命した者たちの弔いをせよと命じます。

身寄りのないものは、船長の才蔵と助左だけのはずですが
実はそれ以外に、信長を狙撃した疑いの善住坊や
五右衛門も乗船していたというのを聞かされます。
特に善住坊は、助左が手引きして乗せた、と……。


ルソン島では、ラカンドーラに嫌がらせを受けながらも
穏やかに過ごしている助左と善住坊ですが、
善住坊が村の子どもと歩いていると、何かに感づいたか
子どもに覆いかぶさって倒れます。

その直後に、近くの木に刺さる矢。

善住坊らを偵察していたラカンドーラは、
弓を放った者を捕まえるように命じます。

捕まったのは──五右衛門でした。

──────────

元亀元(1570)年11月21日、
長島の一向一揆衆によって古木江城が囲まれ
6日間持ちこたえた末に落城し、織田信興が自害する。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと27年8ヶ月──。


原作:城山 三郎
脚本:市川 森一
  :長坂 秀佳
音楽:池辺 晋一郎
語り手:梶原 四郎
──────────
[出演]
市川 染五郎 (助左)
川谷 拓三 (杉谷善住坊)
根津 甚八 (石川五右衛門)
小野寺 昭 (小西弥九郎)
──────────
ビック・バルガス (ラカンドーラ)
セリー・デ・カステロ (ノーラ)
プリンセス・アキノ (マリキット)
ロベルト・アレバロ (ハギビス)
──────────
栗原 小巻 (美緒)

丹波 哲郎 (今井宗久)
──────────
制作:近藤 晋
演出:高橋 康夫

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