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2014年4月11日 (金)

プレイバック黄金の日日・(14)信玄上洛

元亀三(1572)年5月。

甲斐の戦国大名・武田信玄が
足利義昭が発していた織田信長追討の手紙に応じて
上洛を約し、信長との対決を決意します。

少しずつ大きく広がりつつある反信長勢力によって
追われる立場となった織田軍は
それに比例して動揺が広がりつつあります。

堺の日比屋礼拝堂では、
織田方に肩入れしすぎたと反省する日比屋了慶が
娘のモニカに津田宗及の後添えとして行けと言うし、

魔王信長は信玄に滅ぼされる、と信じて疑わない宗及は
反信長派の今井兼久を朝の茶の席に呼んで
絆を深め、堺の中での力を取り戻そうとしています。

信玄が上洛を開始する最初の難所は
“東海一の弓取り”徳川家康でありまして、
真っ正面からぶつかるか、信長に泣きつくか
はたまた信長を見限るか……、

家康の出方は、宗及には興味津々であります。

今井の荷駄隊が
新しく作った大筒をいくつも運び出している中、
助左は但馬の生野銀山へ旅立ちます。

現地に行って何かを持って帰って来いとか
誰かを連れて帰って来いとか、そういうお役目ではなく
貿易の商品である銀山を掘って来い、という。
……しかも一生。

幼いころから暮らしてきた堺から離れたくないと
兼久に懇願していたのですが、
善住坊をかくまったことを代官所に打ち明けられて
打ち首になるよりは、銀山に行くしかありません。


7月19日、岐阜を発した信長は
近江の浅井の領内へ入り、小谷城へ。
同じ時期、浅井の応援に越前朝倉から援軍が遣わされ
小谷城周辺に兵たちがあふれ返ります。

信玄が上洛の旅に出発するのは、おそらくは
深い雪に埋もれて越後上杉が動けなくなる11月か12月。
それまでには、小谷城を何としても落とさなければ
信長は信玄の餌食となってしまいます。

9月、信長は将軍足利義昭に17ヶ条からなる意見書を提出。
これが信長と義昭の実質的な絶交状となります。

信長に痛烈に批判された義昭でしたが、
もうすぐ信玄が上洛することを考えれば
冷静にハッハッハッと笑っていられます。


生野銀山に到着した助左ですが、
信玄上洛によって信長はもう短い命だというウワサが
すでにここまで飛んできていまして、
銀を盗んで京に逃げようという輩が多い多い(^ ^;;)

信長が消えれば、
それこそ今井もどうなったものか分からないわけで
その直前に、今井に
ギャフンと一泡吹かせようと男たちは密談します。

つまり、大量の銀を堺に向けて運び出すところを襲い
そのまま毛利陣中に逃げ込むという寸法です。
換金すれば、それはもうすごい額になるわけで(^ ^;;)

ただ、今井の番頭・平次が後々やって来る予定ですが、
実はこの平次もグルだからこそできる計画で(笑)。
その平次、銀略奪の予定に合わせて生野銀山に向かいますが、
その計画を知ってか知らずかなぜか美緒がついてきます。

最初こそ「春まで待った方がいい」だの言って
諦めさせようとしていた平次でしたが、
平次が連れて行けぬのなら他の者に生野まで行かせます、という
美緒の強い主張の前に、とりあえずは屈するより仕方ありません。


かつて五右衛門に襲われたモニカは
五右衛門をひどく恨んで、憎んで
銃弾で撃ち抜こうと鉄砲を身構えますが、

それと同時に、どうしようもなく
五右衛門を愛してしまっています。
「私を堺から連れて逃げて」

キリシタンであるモニカは、
キリスト教を捨てて異宗教の宗及に嫁ぐことは
耐えられないことであったのかもしれません。

五右衛門は、2日後の早朝に橋のたもとで
モニカと落ち合うことにしますが、
美緒が生野銀山に旅立ったことを知った宗及が五右衛門に
今すぐに発って美緒を連れ戻せと命じたために
その約束は果たせなくなってしまいました。

来ない五右衛門を待ち続けるモニカ。
その目から涙がこぼれ落ちます。


12月19日、二俣城を攻め落とした武田軍は
家康が立てこもる浜松城を一瞥してそのまま東三河へ。
信玄の眼中には、もはや家康は映っていなかったわけです。

徳川家臣団は、勝てる見込みのない戦から
解放されて安堵の表情ですが、
信玄に臆病者だと思われたと感じた家康は
無益にも武田軍へ戦を仕掛けるという。

22日早朝、粉雪の中を11,000の徳川の軍勢が三方ヶ原へ。
武田軍の通過を正面で待ち構えるつもりです。

ただ、合戦が始まれば力の差は歴然。
徳川軍は数多くの武将を失い、総崩れとなって
浜松城へ引き返すしかなかったのです。

──────────

元亀3(1572)年12月22日、
遠江の三方ヶ原で、武田信玄軍27,000人と
徳川家康軍11,000人が激突。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと25年7ヶ月──。


原作:城山 三郎
脚本:市川 森一
音楽:池辺 晋一郎
語り手:梶原 四郎
──────────
[出演]
市川 染五郎 (助左)
栗原 小巻 (美緒)
林 隆三 (今井兼久)
根津 甚八 (石川五右衛門)
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高橋 幸治 (織田信長)
観世 栄夫 (武田信玄(声))
津川 雅彦 (津田宗及)
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児玉 清 (徳川家康)
丹波 哲郎 (今井宗久)
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制作:近藤 晋
演出:宮沢 俊樹

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