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2014年5月18日 (日)

大河ドラマ軍師官兵衛・(20)囚(とら)われの軍師 〜牢に幽閉…脱出不可能!〜

単身、有岡城に乗り込んだ黒田(小寺)官兵衛は
荒木村重の説得に失敗、消息が途絶えました。

平井山にいた栗山善助、母里太兵衛、井上九郎右衛門は
黒田(小寺)職隆の指示を仰ぐために姫路に戻ります。

一刻も早く官兵衛を救出したい太兵衛は
有岡城に向かうことを主張しますが、
ただ我武者らに突入しても命を落とすだけだと九郎右衛門。
二人の口ゲンカを善助がやめさせます。

「有岡の様子が分からぬ以上、焦って動いても何にもならぬ」
職隆は、黒田家を、姫路を守り抜け、と
善助ら家臣と弟の黒田(小寺)休夢に指示します。

村重が毛利方に寝返ったことにより、
鞆で暮らしていた足利義昭は勢いを取り戻し
「いよいよ自らが天下に号令をかける時が来た」と
諸大名に文を出し続けます。

天正6(1578)年11月・摂津 織田信長の本陣。
摂津入りした信長は、村重討伐の陣を構えますが、
有岡城に説得に赴いた官兵衛が戻って来ないことを
秀吉に聞かされます。

官兵衛が村重と深い付き合いであったことから
柴田勝家や丹羽長秀は、官兵衛が村重に与したと考え
人質の松寿丸を殺すように信長に進言しますが、
まずは松寿丸よりも村重討伐が先であります。

その村重討伐は、信長自らが采配することになりました。


官兵衛に殿を説得してくれと依頼したのは、村重の妻・だしです。
だしは、官兵衛を牢から出してほしいと村重に請いますが
愛妻の頼みとは言えども、それには応じません。

それどころか、御着城の小寺政職には
約定通りに官兵衛を殺害したと知らせておきました。

「邪魔者は消えた」と静かに喜ぶ政職、小河良利、江田善兵衛。
しかし、殺害を依頼したのが政職だと知ったら
職隆は怒るだろうな、と政職は不気味な笑みを浮かべます。

妻の光は必死に夫の無事を祈ります。


一方で、信長と村重の狭間で苦しむもうひとりの若武者が。
キリシタンの高山右近です。

信長は宣教師のオルガンチノと日本人のロレンソを呼びつけ
これまでキリシタンが布教できたのは自分のお陰だと認めさせた上で
右近を説得できなければキリシタンを大量殺戮する、と迫ったのです。

本願寺や長島一向一揆の大量殺戮を知っているだけに
オルガンティノとロレンソは必死に右近を説得します。
しかし右近の父・高山友照は、
村重を裏切るのは武門の恥と切腹を言い出す始末。

全ては右近次第。
右近は、しばしの猶予を求めます。


「官兵衛は……死んだ」
御着から使者が来て、職隆にそう伝えて行きました。

あまりのショックに言葉を失う光。

しかし職隆は、その知らせが
黒田家を毛利に寝返らせるための策略の可能性を考え
黒田家は毛利には与しない、
ここは絶対に揺らいではならない、と気持ちを強く持ちます。

揺らげば、人質となる松寿丸は織田方に殺されてしまいかねません。
職隆は、光に覚悟を求めます。
「いざという時が来たら、官兵衛を捨て、松寿を生かす」


高槻城の礼拝堂に、
城外にあるクルス(十字架)が集められています。
異教の人々に壊されるのを恐れているためです。

「ジュストさまがいらっしゃる限り、我らはデウスの道を全うできます」
そういって去って行くキリシタンたちの姿を見ると、
右近はどうしたらよいのか、本当に分からなくなってきました。

数日後、摂津・信長の本陣に右近の姿が。
白装束に、十字架を首から提げています。

彼が自らの道と決意したのは、高槻城を捨て
武士の身分を捨て、ひとりのキリシタンとして生きること。
もしそれが許されないのであれば、
この場で成敗してくれ、と言い出したのです。

信長は、小姓が持つ刀を取り
大きく振りかぶって一直線に振り下ろします。

──これまでの右近は死んだ!

刀は、既(すんで)のところで止まっていました。

生まれ変わって、わしに仕えよ、と信長は説得します。
お前の決断一つで、多くのキリシタンが救われる、と。
そばにいた、オルガンチノや秀吉も、それを勧めます。

右近は、信長に平伏していました。


善助ら黒田家家臣一同は、職隆や光に対して
命を賭して従うことを起請文にしたためて提出。

職隆には、それだけでも涙ウルウルなのに、
官兵衛の無事を確かめに有岡に行かせてほしいと
皆が言うものだから、感激のあまり言葉が出ません。

もしも正体がバレたら命はないでしょう。
そんな危険な賭けに、職隆は出ました。


右近が重臣数名を連れて高槻城を出たという知らせは
右近の父から村重にもたらされたわけですが、

それに続いて、村重のいとこで
信長からの謀反を支えてきた中心人物・中川清秀(茨木城主)も
村重への態度を豹変させ、織田方へ下ります。

よくよく考えれば、そもそも村重は
信長に対して謀反を起こすつもりもなかったのに、

織田軍が取り囲んだ本願寺に
内緒で兵糧を運び込んでいたのが清秀配下の者たちで、
信長へのせっかくの弁明の機会を清秀に奪われて
裏切ることに仕立て上げられてしまいました。

そうして謀反を起こしたら起こしたで
こうして村重は裏切られてしまう。
強いものに味方するのが戦国の世の倣いとはいえ
清秀ほど危険人物はいないような気がします。

ともかく、信長は黄金30枚で彼を迎え入れます。

丹羽長秀や滝川一益らは
有岡城内の様子を清秀から聞き出すわけですが、
官兵衛が有岡城内の牢で生きていることを知ります。

秀吉も半兵衛も大喜びです。


その官兵衛は、牢で突然大声を上げて苦しみ出します。
門番が、何事かと官兵衛の牢に立ち入って様子をうかがいますが
官兵衛はその門番を捕らえ、首を絞めて気絶させます。

ひと仕事終えた、と
官兵衛は牢の壁をトントンと叩きます。
すると、そこに現れたのは だしでした。

だしの手引きで、裏門近くまで進みますが
誰もいないか確認するためにだしが裏門に行くと
なんとその裏門には村重がいたのです。

官兵衛が脱走を図っていたのは、
村重にはとうにお見通しだったようです。

官兵衛はたちまち家臣たちに捕らえられ
もう二度と脱走できないであろう土牢に
閉じ込められることになりました。

「お前までもがわしを裏切るのか!」
お前だけは信じていたのに……という村重の言葉が
だしの心を突き抜けます。


土牢の中には、水が滴り落ち
ネズミやヤモリ、ムカデが這いつくばる悪環境です。


天正6(1578)年11月16日、
高山右近が織田信長の軍門に降る。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと19年9ヶ月──。


作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:広瀬 修子
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田(小寺)官兵衛)

中谷 美紀 (光)

谷原 章介 (竹中半兵衛)
春風亭 小朝 (明智光秀)

生田 斗真 (高山右近)
吹越 満 (足利義昭)
田中 哲司 (荒木村重)
桐谷 美玲 (だし)
濱田 岳 (栗山善助)
速水 もこみち (母里太兵衛)
高橋 一生 (井上九郎右衛門)
勝野 洋 (丹羽長秀)
近藤 芳正 (柴田勝家)

江口 洋介 (織田信長)
──────────
片岡 鶴太郎 (小寺政職)
黒木 瞳 (おね)
竹中 直人 (羽柴秀吉)
柴田 恭兵 (黒田(小寺)職隆)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:本木 一博


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第21回「松寿丸の命」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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