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2014年6月 8日 (日)

大河ドラマ軍師官兵衛・(23)半兵衛の遺言 〜亡き師が仕組んだ秘策!〜

天正7(1579)年11月、主なき有岡城は遂に落城。
黒田(小寺)官兵衛は家臣たちの手で救出されます。

官兵衛救出の報は、伊吹文四郎によって姫路にも出され
黒田(小寺)職隆、そして光も、すぐに知ることになります。
泣いて喜ぶ一家です。

一方、有岡城内にある南蛮寺では、荒木村重の妻・だしをはじめ
城内で捕らえられた荒木の身内の女たちが集められておりまして、
織田信長の命で京に護送されることになりました。

だしは、覚悟を決めた表情で立ち上がり、歩み出します。


官兵衛救出を聞き、居ても立ってもいられなかった羽柴秀吉は
有岡城下にある家臣たちが立てた銀屋に急行。
こんな姿になって……と憂いつつも、
何とかここまで生きていたことに感激します。

官兵衛は秀吉に連れられ、
裏切ったと未だに信じ切っている京の信長のもとへ
釈明に向かいます。

1年あまりの牢への幽閉のため、
左足が不自由になってしまった官兵衛は
平板に乗せられたまま信長の前に連れて来られ
足を投げ出した格好になったまま平伏。

秀吉の必死の弁明に、信長も自身の命令の非を認めたのか
それを軌道修正すべく短く「許す」と言いますが、
人質たる松寿丸を殺させたのは揺るぎない事実でありまして、
信長はそれを官兵衛に詫びようとします。

秀吉は、そんな信長の詫びの言葉を遮って
蜂須賀小六に松寿丸を連れて来させます。
官兵衛の無実を信じ、松寿丸を匿ったのは
今は無き竹中半兵衛です。

「さすがは稀代の軍師……わしの負けだ」
信長は秀吉に、官兵衛を手厚く介抱させます。


官兵衛は、弱った身体を癒すため
湯治場として名高い、
摂津の有馬温泉に身を寄せていました。

しかし、ダメージは思ったよりも深く
幽閉生活の夢を見てにうなされては
現実との間で暴れ回る毎日です。

また、歩くリハビリも始めますが
不自由になった左足も思うようには動かず
1〜2歩進んでは転んでしまう有り様。

転んで横たわった官兵衛が遠くに見たものは、
よろめきながら有馬までやってきた光の姿でした。
光はそこで、官兵衛と、そして松寿丸と再会し
地獄から一気に引き戻されたような感覚です。


12月13日、
尼崎に立てこもっている村重の前で
主だった者たち122名が磔にされ、
見せしめで次々に処刑されたのです。

更には、残った500余名を家4軒に押し込めて
火を放って焼き殺すという、前代未聞の成敗が行われました。

尼崎の城内にも聞こえて来る、断末魔の叫び。
村重は直視することが出来ず、
放心状態のままその場を離れます。

「わしは信長には負けぬ」とは言ってみたものの
勝敗の状態は誰の目から見ても明らかで
もはや村重は、その言葉で
自分を奮い立たせるしかなかったわけです。

「これが……裏切りの報い……」
高山右近から処刑の話を聞いただしは
悲痛な面持ちであります。


荒木の一族郎党は、
草の根分けても捜し出し根絶やしにせよ──。

これ以上の殺生はおとどまりを! との家臣たちの説得虚しく
信長は、城を棄てて逃げた村重の
武将にあるまじき行為に罰を与えようと、
そう命じます。

夕方、京の士中を引き回されて処刑場に到着しただしは
竹の柵の中を静かに進みます。

柵の外側で、
自らが産んだ赤子や高山右近に見守られたまま、
だしは斬首。
刑場の露と消えました。

12月16日、だしをはじめ
村重の一族36名が京の六条河原で処刑されました。

「殿……」
穏やかに微笑んだだしの表情は
村重に届いたでしょうか。

その村重は、その後
尼崎城を捨てて逃亡します。
その行方は知れませんでした。


リハビリを続ける官兵衛。

母里太兵衛や井上九郎右衛門は
よろけて倒れる官兵衛を見るたびに
助けたい衝動に駆られますが、
ここはグッとガマンです。

終わりだ太兵衛、と言う官兵衛に
右近から急報が届けられます。
だしが六条河原で処刑されたというものでした。

毎日、官兵衛に肩を貸している太兵衛によれば
官兵衛の足は、……まぁ元通りとは行かぬかもしれませんが
確実に快方に向かっているそうです。

そんな時の、だしの悲報。

リハビリで良くなるためには、これ以上は
官兵衛の気持ち一つということらしいです。
光も、元通りにならなくても殿は殿、と励ましてくれます。

ただ、官兵衛の気持ちの中ではそんな簡単なことではなく
馬にも乗れず戦場でも全く役に立たないであろう
己の身を悲観し、涙を流します。


一足早く、松寿丸と九郎右衛門が姫路に戻ることになりました。

その挨拶の際、松寿丸が官兵衛に差し出したのは
半兵衛から託された軍配です。

「半兵衛殿は、わしにまだ働けと申されるか」
軍配を手にした官兵衛は、有馬での養生を切り上げて
姫路に戻る決断をします。


天正8(1580)年正月、姫路城。
官兵衛たちは揃って城に戻ってきました。

元のようには動けぬと言う官兵衛ですが、
黒田の家臣一同、官兵衛の足代わりとなって動くつもりです。
その決意を聞き、官兵衛は喜びをかみしめます。

それもこれも、腐りかけていた自分を
奮い立たせてくれたのは半兵衛です。
官兵衛は単身、半兵衛の墓にお参りします。

そして、秀吉の陣に戻って行きました。


天正7(1579)年12月16日、
有岡城主荒木村重の妻・だしが六条河原で処刑される。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと18年8ヶ月──。


作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:広瀬 修子
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田(小寺)官兵衛)

中谷 美紀 (光)

谷原 章介 (竹中半兵衛)
内田 有紀 (お濃)
春風亭小朝 (明智光秀)

生田 斗真 (高山右近)
田中 哲司 (荒木村重)
桐谷 美玲 (だし)
濱田 岳 (栗山善助)
速水 もこみち (母里太兵衛)
高橋 一生 (井上九郎右衛門)
田中 圭 (石田三成)
勝野 洋 (丹羽長秀)

江口 洋介 (織田信長)
──────────
黒木 瞳 (おね)
竹中 直人 (羽柴秀吉)
柴田 恭兵 (黒田(小寺)職隆)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:本木 一博


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第24回「帰ってきた軍師」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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