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2014年6月24日 (火)

プレイバック黄金の日日・(25)飢餓地獄

天正9(1581)年7月。

秀吉軍に包囲された鳥取城。
秀吉は、小西行長からの報告で
包囲する敵陣の中に助左がいることを知ります。

ありゃー、と声を上げて物見櫓に登った秀吉は
助左がいるであろう方角に向かって手を合わせます。
「南無阿弥陀仏……許せよ助左」


一方、包囲されている鳥取城内では
指揮官として毛利から派遣された吉川経家が
一日一汁一菜のきまりすら守れない城内の面々に立腹。
このペースでは、3ヶ月はおろか1ヶ月ももちません。

まずは兵糧の管理を厳しくすることを家臣たちに徹底させますが、
その家臣の筆頭たる中村春続や森下道誉は
自分たち山名衆は毛利一門の盾として戦っているのだから
毛利家から兵粮を融通してもらっても当然という態度です。

主なき城へ指揮官として送り込まれた武将と
もともといた家臣たちの意思の疎通が
うまくいっていません。

身体に包帯を巻いて痛々しい姿の助左は
鳥取城からの脱出を何とか試みますが、
秀吉軍による包囲網は想像以上に固く
そのまま突破することは無理です。

せっかく閉じかけた傷口がまた開いてしまったらしく
フラフラになりながら城に戻って来る助左ですが、
7,000人が3,000石に群がる現状を聞き
ようやく秀吉の米買い上げの理由が呑み込めたわけです。


梢の正体が、今井宗久にばれました。

安土で織田信長による祭りが催されるということで
今井宗久は琵琶湖の真ん中に船を浮かべ、
そこへ今井兼久と美緒を呼び出します。

祭りの見物、というのはつまり呼び出す口実で
本当は、梢が徳川の間者であることを明らかにします。
完全に狼狽える兼久。

正体がばれたくノ一にとって、
その末路はもう分かってしまったも同然ですが
それでも敢えて宗久は梢に暇を出し、逃がします。

しかし梢は、口を押さえて座り込みます。
それでも海に飛び込もうとする梢を、美緒は掴んで離しません。
「死んではならぬ! お腹の子に罪はない!」

そんな時、安土城下から打ち上げられる花火で
安土城が暗闇の中に薄く浮かび上がります。


9月、鳥取城への救援物資を満載した毛利家からの船70雙が
日本海を回って鳥取千代河口へ突入してきました。
しかし船団は秀吉軍の二重三重の包囲網を突破できず
1雙残らず秀吉方へ奪われてしまいます。

城内にこもる民一人ひとりに支給される粥は
お椀にほんの少量ですが、そんな現状を知ってか知らずか
中村春続は大量の茶漬けをかき込んでさらにお代わりを所望する始末。
世話役の女中たちは呆れて、困惑して言葉になりません。

そろそろ降伏してきてもいいころだ、と秀吉は
主君を追い出した逆臣・中村春続と森下道誉の切腹を条件に
鳥取城に降伏を勧めるべく使者を送り込みますが、

あと1ヶ月持ちこたえれば雪が降る、
雪が降れば困るのは秀吉軍だ、と
経家はその申し出を突っぱねます。


10月に入ると、城内の状況はかなりひどい状態になります。
助左は木の皮を剥いだり草を食べたりして何とか食いつなぎますが
それでも息絶え絶えといった感じです。

しかし中には、敵の攻撃を受けて亡くなった死体を切り取り
その人肉を貪る者たちもいるようです。

経家はその話を聞き、
しかも米の買い占めも秀吉の一案であったことを知って
籠城の意欲が一気に薄れます。

10月24日、鳥取城陥落。
秀吉は、包囲網のすぐ外側で大きな釜をいくつも準備させ
大量の炊き出しをして城兵たちにふるまいます。
助左も、フラフラになりながら出てきました。

戦の責めを負い、中村と森下の両名が切腹し
翌25日には経家も寺で自刃します。
「殿、雪が降って参りました──」


助左の船は、小浜から堺へ無事に戻っていました。

そして晩秋。
「呂宋丸」と命名された彼の船は
ルソンへ向けてついに出発することになりました。

──────────

天正9(1581)年10月25日、
鳥取城の戦いの責任を負い、吉川経家が自害する。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと16年9ヶ月──。


原作:城山 三郎
脚本:市川 森一
音楽:池辺 晋一郎
語り手:梶原 四郎
──────────
[出演]
市川 染五郎 (助左)
栗原 小巻 (美緒)
林 隆三 (今井兼久)
小野寺 昭 (小西行長)
名取 裕子 (梢)
──────────
高橋 幸治 (織田信長)
浜畑 賢吉 (吉川経家)
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緒形 拳 (羽柴秀吉)
丹波 哲郎 (今井宗久)
──────────
制作:近藤 晋
演出:高橋 康夫

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コメント

初めて見入った大河。
この作(鳥取城)を見入ってしまった小学生のころを思い出します。

三田市 ひろ


バスの幕 楽しいですね。

──────────

ひろさーん、初めまして!
Kassyです。よろしくお願いいたします。


>初めて見入った大河。
そうなんですねー。
初めてというのは、とかく強く印象に残るもので
Kassyの場合でしたら『独眼竜政宗』でした。

この作品が初めて見た大河だ、という方も
けっこう多いような気がします。


>バスの幕 楽しいですね。
あら、こちらもありがとうございますm(_ _)m

地元の方、あるいはかつて住んだことがある方が
お分かりいただきやすい内容だけに
他地域の方にとっては
とっつきにくいだろうなぁと考えていましたが、

楽しんでいただけているようで幸いです!

投稿: ★ひろ | 2014年7月10日 (木) 21:20

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