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2014年6月27日 (金)

プレイバック黄金の日日・(26)プェルト・デル・ハポン

その昔、ルソン全島がイスパニアの統治下にあった時代、
当時のイスパニア人たちはリンガエン湾のアゴーの浜を
“プェルト・デル・ハポン”、
すなわち「日本人の港」と呼んでいました。

その由来を辿るには、16世紀末まで遡らなければなりません。

天正9(1581)年の秋、アゴーの浜で
一人の少女が、沖合から船が近づいてくるのを発見します。
それは、まぎれもなく助左の船であります。

ルソンに漂着し、日本に帰国したときからの助左の夢が
ようやく叶うときが来たわけです。
あれから11年の歳月が過ぎていました。

助左の手下・隻眼の彦助に金を渡して
ルソンゆきの助左の船に乗せてもらっていた美緒ですが、
美緒自身、夫婦関係のない“兄”の今井兼久が
梢に子を孕ませていたことが判明し、何もかもイヤになって
今井を飛び出したかったのかもしれません。

その美緒、噂に聞いたマイニラに行ってみたいと思っていて
どんなに栄えた街なのだろうとワクワクしていますが、
船から見えるのはうっそうと茂った木々ばかりで
ちょっとガッカリ。

それもそのはず、到着したのはマイニラではなくアゴーです。

そしててっきり、さらに南下して
マイニラにも行くと思い込んでいた美緒に
助左は冷めた目をしながら答えます。
「この船はマイニラには参りません」


陸に上がった助左は、
「帰って来たぞ! 助左だ!」と大声でアピールしますが
思ったような反応(歓待?)は返ってきません。

すると、ひとりの少女が助左目がけて駆けてきました。
成長したマリキットです。

マリキットはハギビスに会わせます。
久々の再会で、ふたりは手を取って喜びます。

しかし、現在のイスパニアの統治下にあるという
ルソンの置かれた状況と
村の長・ラカンドーラが人質になっている事実を知ると、
10年前に命を助けられた恩返しという気持ちもあって
助左はイスパニアとの戦の加勢をすることにしました。


あの時、杉谷善住坊と石川五右衛門と
3人で暮らした家にも行ってみました。
あのときのままですが、2人はここにいません。
再び連れてきてやりたかった、と助左は残念がります。

振り向くと、そこにノーラが立っていました。

善住坊はどこ? とけなげに聞くノーラに
彼は死んだことを伝えなければなりません。
助左の重い口が開いた時、ノーラは首を横に振ります。
「ゼンジ、死なない」

ノーラの大きな瞳から涙がこぼれます。


イスパニア軍の人質になっていたラカンドーラが
マイニラを脱出し、アゴーに戻ってきました。

しかし脱出時に敵に左腕を銃で撃たれていて、
戻ってきた時には意識はもうろうとしていました。
急所は外れているものの その銃弾が体内に残っており、
鉛が溶け出して毒が全身を回りつつあります。

銃創処置法、弾丸摘出手術は
鉄砲伝来とともに南蛮の技術が伝えられていて、
船を降りていた美緒は、このまま放置しては死ぬだけだと
その手術に則って弾丸を摘出し縫合することにします。

手術は成功、ラカンドーラは命拾いし
アゴーの村民も呂宋丸の乗組員も大喜びです。


ついにイスパニア軍が攻めて来ました。

ラカンドーラはマリキットの手を取り
ハギビスの妻として与えると宣言。
「黄泉の国までともに手を取り合っていくように」

その直後、なだれ込むイスパニア軍。

助左たちは、準備していた大筒2台で敵を脅かし
さらには逃げていく彼らに追い討ちをかけます。

ラカンドーラもハギビスも、
助左がいつどうやって大筒を準備したのか疑問ですが、
その大筒は大筒ではなく
それっぽく見せたニセモノであったわけです。

敵は、ニセモノに驚いて逃げて行ったのですね。
先ほどまで厳しい表情であったラカンドーラやハギビス、
村の人々は、火をつけて燃えていく大筒に大笑いです。


日本に帰っても居場所がない美緒は、
いっそアゴーに残ろうかどうしようか迷っていますが、

考えているように好きなようにやるのがいい、と
助左が美緒の背中をポンと押します。
「私も、そのようなご寮さまの方が……好きです」

日の沈むアゴーの海岸で、
2つの影が重なります。

天正9年初冬の風に乗ってルソンに渡ってきた船は
翌年初めの潮に乗って日本に帰っていきます。
ルソンには、美緒が、そして彦助が残りました。


呂宋丸が日本に帰ってきたのは
天正10(1582)年5月29日。

羽柴秀吉は備中高松城を水攻めにしている最中、
徳川家康はひとり堺で遊び、
明智光秀は愛宕山に連歌会を催し、
そして織田信長は小姓衆をつれて入京、本能寺に入ります。

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原作:城山 三郎
脚本:市川 森一
  :長坂 秀佳
音楽:池辺 晋一郎
語り手:梶原 四郎
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[出演]
市川 染五郎 (助左)
ビック・バルガス (ラカンドーラ)
ロベルト・アレバロ (ハギビス)
ジーナ・アラハール (マリキット)
セリー・デ・カステロ (ノーラ)
プリンセス・アキノ (マリキット(少女時代))
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高橋 幸治 (織田信長)
児玉 清 (徳川家康)
内藤 武敏 (明智光秀)
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川谷 拓三 (杉谷善住坊)
根津 甚八 (石川五右衛門)
緒形 拳 (羽柴秀吉)
栗原 小巻 (美緒)
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制作:近藤 晋
演出:岡本 憙侑

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