大河ドラマ軍師官兵衛・(27)高松城水攻め 〜奇策的中! 迫る大事件!〜
毛利攻めが始まります。
備中石井山の秀吉の本陣。
羽柴小一郎や蜂須賀小六は、毛利を叩き潰して勝てば
秀吉は織田家中の出世頭だ! と鼻息荒いですが、
秀吉自身は、戦の総仕上げは織田信長に頼むつもりでいます。
羽柴軍だけで毛利の大敵を倒したのでは手柄の立てすぎ。
主君をしのぐ手柄を立ててはならない。
お膳立てをして、一番いいところを信長に取ってもらう。
これこそ、秀吉の人たらしといわれる所以かもしれません。
一方、近江坂本城では、盟友徳川家康を安土に迎えるにあたり
饗応役を命じられた明智光秀は、魚は由良川、肉は阿騎野、
酒は池田と小浜のもの、塩は伊勢のものを、と
細かすぎるほどの指示をして準備させます。
そして家康が安土城にやって来た日。
特別に設えた舞台上で、能が演じられておりますが
信長はひどくご不満のご様子。
もうよい! と声を荒げ、能役者を下がらせます。
続けて、苦心して揃えた膳ですが、
信長はそれにもご不満で、味が薄すぎると言うのです。
京風の味付けで、などという言い訳はスルーされ
徳川殿の好みに合わせよ、と。
家康は「京の味、気に入りました」と光秀をかばい
なんとかその場は収まりますが、
光秀への仕打ちは始まったばかりです。
秀吉からの書状で、毛利攻めの総仕上げの依頼が来ましたが
信長が自ら出向くまで、光秀に秀吉を手伝わせます。
ということで、饗応役は下ろされてしまいます。
高松城の堤防作りは、着々と続けられています。
そして5月19日、ついに堤が完成。
普請に着手してからわずか12日という驚異的な速さです。
そして水が入れられ、
高松城はまたたく間に水の中に浮かんだ状態です。
猿掛城の毛利輝元本陣では
秀吉を追い払い、すぐにでも堤を壊して水を抜かなければ
高松城を救えないと吉川元春が焦り出します。
小早川隆景は安国寺恵瓊を見つめ、
恵瓊は無言のまま手をつきます。
秀吉本陣に足を踏み入れた恵瓊は
もはや戦にならないと和睦を申し入れます。
和睦の条件は、備中を割譲する代わりに
高松城将兵たちの命を救ってもらいたい、というもの。
秀吉は笑って断ります。
それでは と恵瓊の独断で、備中に
安芸・備後・長門・周防の4ヶ国を加えますが
それでも足りぬ、と秀吉。
城主の清水宗治の首を所望しているわけです。
光秀は、妙な噂を耳にします。
領国丹波と近江を召し上げられるらしい、と。
案ずるな、と信長は冷たく言います。
「国替えだ」
毛利を倒し、天下布武が成った時には
新しい国作りに着手する──。
信長の口からそれを聞いたとき、
光秀の表情が青白く変わります。
「日の本に王はふたりも要らぬ」
愛宕山で戦勝祈願に訪れた光秀の脳裏に
この衝撃的な言葉が繰り返されます。
ときは今
雨が下知る 五月かな
表情を変えず、くじを引いた光秀。
引くくじ引くくじ、全てが「凶」と出ました。
5月29日、信長は上洛し本能寺に入ります。
中国攻めの出陣前に、茶会を開くためであります。
供は、わずか数十人に過ぎませんでした。
茶会には、関白をはじめとする身分の高い公家が招かれ
信長にこぞってひれ伏します。
そのころ、光秀軍は中国攻めのため丹波亀山城に集結。
しかし出陣の刻限になっても、光秀は鎧も身に着けず
書状をしたためています。
その書状は、事がなったときに送るもの……。
秀吉は今、備中。
柴田勝家は越前、滝川一益は関東、丹羽長秀は大坂。
京にはわずかな手勢。
「天が与えたもうた好機……織田信長を討つ!」
信長は天下を掴みかけていました。
乱世は終わり、新しい世が始まる……はずでした。
天正10(1582)年6月2日・未明。
「敵は……本能寺にあり!」
しずしずと進軍していた明智軍は
峠で京に向かって方向転換。
雄叫びを上げながら駆けていきます。
天正10(1582)年5月20日、
備中高松城を囲む堤防が工事着手からわずか12日で完成する。
慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで
あと16年2ヶ月──。
作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:広瀬 修子
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田官兵衛)
中谷 美紀 (光)
寺尾 聰 (徳川家康)
松坂 桃季 (黒田長政)
内田 有紀 (お濃)
宇梶 剛士 (清水宗治)
春風亭小朝 (明智光秀)
濱田 岳 (栗山善助)
速水 もこみち (母里太兵衛)
高橋 一生 (井上九郎右衛門)
塚本 高史 (後藤又兵衛)
田中 圭 (石田三成)
東 幹久 (井伊直政)
山路 和弘 (安国寺恵瓊)
大谷 直子 (土田御前)
堀内 正美 (吉田兼和)
江口 洋介 (織田信長)
──────────
鶴見 辰吾 (小早川隆景)
竹中 直人 (羽柴秀吉)
柴田 恭兵 (黒田職隆)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:大原 拓
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第28回「本能寺の変」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
| 固定リンク
「NHK大河2014・軍師官兵衛」カテゴリの記事
- 大河ドラマ軍師官兵衛・(51-2)総集編 後編(2014.12.27)
- 大河ドラマ軍師官兵衛・(51-1)総集編 前編 〜戦国乱世! 天下を泰平に導いた、天才軍師激動の物語! 愛して、戦って、生き抜いた波乱の生涯!〜(2014.12.27)
- 大河ドラマ軍師官兵衛・(50)乱世ここに終わる [終] 〜遂に決着! 波乱の生涯 最後に見た天下の夢〜(2014.12.21)
- 大河ドラマ軍師官兵衛・(49)如水最後の勝負 〜天下狙い脅威の進撃〜(2014.12.07)
- 大河ドラマ軍師官兵衛・(48)天下動乱 〜東西激突 決死の大坂脱出行!〜(2014.11.30)
コメント