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2014年8月 3日 (日)

大河ドラマ軍師官兵衛・(31)天下人への道 〜後継争いの勝者は誰か?〜

「このわしが……天下人」
明智光秀を討ち、羽柴秀吉は
織田信長の後継者の地位に躍り出ます。

天正10(1582)年6月27日。
後れをとった柴田勝家は、池田恒興、丹羽長秀ら
重臣たちを清洲城に集め巻き返しを図ります。
世に名高い、清洲会議であります。

勝家は信長三男の神戸信孝を後継者に推挙。
明智討伐の後れの不覚をこの評定ですすごうと懸命で
秀吉は、自分がいれば勝家がムキになる、と
仮病の腹痛を訴えて中座してきます。

別室で控える黒田官兵衛に、石田三成が不安を口にしますが
第一、明智討伐の功労者は秀吉であるし
秀吉が勝家に口で負けるとは思えません。
心穏やかに、目を閉じてその時を待ちます。

秀吉の切り札は、信長嫡男・織田信忠の子の三法師。
いわば、信長直系の孫ということになります。
幼い三法師は、秀吉の顔を見ると「猿! 猿!!」と近づき
すっかり懐いている様子です。

跡継ぎに三法師を擁立した秀吉は勝家の目論見を打ち砕き、
織田家中の権力争いに先んじることとなりますが、
まことの戦いはこれから、と官兵衛は気を入れ直します。

清洲会議の結果、秀吉は
長浜を勝家に譲って姫路に移ります。

そこに、勝家が市と祝言を挙げるらしい、
という情報がもたらされました。
市は信長の妹でありますので、これで勝家は
信長の義弟ということになります。

かつ、三法師を秀吉に渡すことは
秀吉を実質的権力者とさせることでありまして、
渡すまいとする信孝の目論見で、安土城の普請が終わっても
三法師は岐阜から安土に移されません。

信長の死から3ヶ月、
秀吉は信長の葬儀を早急に執り行いたいと考えていますが、
それは口実にすぎぬ、と信孝は三法師を岐阜から出しません。

出さぬなら、と10月15日、京の大徳寺において
信長四男で秀吉の養子である羽柴秀勝を喪主として
葬儀を強行します。
「してやられた」と勝家は口惜しそうです。


千宗易が、秀吉と
秀吉に味方する武将たちに茶を点てるのですが、
その後、官兵衛と廊下で立ち話するシーンがあります。

羽柴秀吉役の竹中直人さんは、
18年前の大河ドラマ第35作『秀吉』でも
秀吉役(主人公)を演じておられるのは
かつてお話ししたことがあった……かもしれませんが(笑)、

千宗易を演じる伊武雅刀さんは
その『秀吉』では黒田官兵衛役でありまして、
伊武さんと岡田准一さんの官兵衛つながりの対面も
大河ファンにとってはなかなか面白いシーンでした。

脱線、失礼(^ ^;;)


秀吉の台頭を快く思わない勝家は
我らに味方せよ、と全国の諸大名に書状を出しまくり
足利義昭と毛利家から色よい返事が返ってきました。

もし秀吉が、勝家と戦うことになると
毛利に攻められたら挟み撃ちで厄介なことになります。
官兵衛は、蜂須賀小六とともに
まずは備後鞆の義昭の御座所に向かいます。

都を追われて9年が経ち、義昭としては
何としても京に戻りたいという気持ちがあります。
であれば秀吉を頼ること、と官兵衛はアドバイスしますが
勝家と手を組むなど妙な動きは控えるように、と釘を刺します。

義昭は、秀吉と勝家を両天秤にかけて
強い方に味方するはずだと読んだ官兵衛は
そのやりとりをそのまま小早川隆景に伝えることにします。
そうすれば、吉川元春が主導する
勝家と手を組む動きも牽制できるというものです。


宗易は、会わせたい弟子がいる、と
官兵衛を庵に招待します。
その弟子を一目見て、官兵衛は驚いて身構えます。
今は道糞と名乗る男は、かつての荒木村重だったのです。

官兵衛がこんな身体になった元凶の人物であり
だしという女房を見捨てて有岡城を逃げ出した村重に
官兵衛は言いたいことがたくさんあります。

「聞け! 村重!!」
官兵衛は道糞につかみかかりますが
ここは世俗を忘れる場、と宗易にたしなめられます。

道糞が差し出す茶。
しばらくは気を落ち着かせようと
呼吸を整える官兵衛でしたが、
やはり怒りはおさまらず。

官兵衛は怒って庵を出て行ってしまいます。


天正11(1583)年正月。
秀吉は新年を姫路で迎えます。

「お久しぶりにございます」と
黒田長政の元に若い娘が酒を注ぎに来ました。

どこぞでお会いしましたか? と
不思議そうな顔をする長政に娘はプチショックですが(笑)、
明智討伐に向かう途中に立ち寄ったココ姫路で出会った
勇ましい姫御……小六の娘・糸であります。

長政と糸のやりとりを遠くから眺める官兵衛、光、小六。
秀吉は「よろしくやっておるのう」とからかいます。
官兵衛は、なるほど、と納得のご様子w

おねの提案で、糸を秀吉の養女にして
長政に嫁がせることにします。
これで羽柴・黒田・蜂須賀の結びつきは磐石です。


2月、秀吉は滝川一益討伐に出陣。
盟友の一益を救うために勝家も挙兵します。
羽柴軍と柴田軍は近江で激突。
これがかの有名な「賤ヶ岳の戦い」であります。

「柴田勢、総崩れにございます!」
眉間にシワを寄せていた官兵衛も、
ようやく表情から笑みが溢れます。

大勝した羽柴軍は、勝家を一気に
越前北の庄まで追いつめます。

燃え盛る城の中で、勝家と市夫婦は自害。
忘れ形見となった3人の娘たちは
石田三成の案内で城を脱出します。

茶々──。
父に浅井長政、母に市を持つ姫で
秀吉、官兵衛の運命を大きく変えていく
後の淀どのであります。


「官兵衛……すべてはお主の言うとおりになった」
恐ろしい男よ、お主だけは敵に回したくないものよ、と
秀吉は官兵衛の肩に手をかけ、語りかけます。


天正11(1583)年4月24日、
北ノ庄城が羽柴秀吉の軍勢に包囲され、
柴田勝家は夫人のお市の方らとともに自害する。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと15年4ヶ月──。


作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:広瀬 修子
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田官兵衛)

中谷 美紀 (光)

松坂 桃季 (黒田長政)
二階堂 ふみ (茶々)

生田 斗真 (高山右近)
田中 哲司 (道糞(荒木村重))
吹越 満 (足利義昭)
濱田 岳 (栗山善助)
速水 もこみち (母里太兵衛)
高橋 一生 (井上九郎右衛門)
塚本 高史 (後藤又兵衛)
田中 圭 (石田三成)
高畑 充希 (糸)
勝野 洋 (丹羽長秀)
近藤 芳正 (柴田勝家)
大橋 吾郎 (池田恒興)
──────────
鶴見 辰吾 (小早川隆景)
伊武 雅刀 (千宗易)
黒木 瞳 (おね)
竹中 直人 (羽柴秀吉)
柴田 恭兵 (黒田職隆)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:尾崎 裕和


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第32回「さらば、父よ!」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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