プレイバック利家とまつ・(35)末森城の決戦
天正12(1584)年9月──。
佐々成政は兵15,000を率いて、前田領に侵入。
能登と加賀の国境にある末森城を奇襲します。
前田利家は、戦略上重要拠点であるこの末森城に
重臣の奥村家福を置いて守備させていました。
成政の猛攻の前に、苦戦を強いられる家福たちですが
利家が援軍に駆けつけてきてくれることを信じて奮闘します。
利家や村井又兵衛、前田慶次郎らが
鎧を身に付け、いよいよ出陣しようかという時に
秀吉の使者として石田三成が金沢城にやって来ます。
「秀吉様よりのご命令。金沢城を一歩も出てはならぬ、と」
しかしまつは、秀吉なんざ畏れてはおりませんで
利家たちを“蛇に睨まれたカエル”呼ばわりし
奮起させて出陣させてしまいます。
腕組みをして眉間に皺を寄せる三成です。
9月10日。
末森城三の丸が落ち、戦いの舞台は二の丸へ移っています。
しかし夕刻には二の丸も落ち、残すは本丸のみとなっています。
末森城内には、佐々軍により水がせき止められて水がありません。
安は、泥水を濾して湯炊き、兵士たちの飲み水を作ります。
家福には茶を点てて振る舞いますが、
安自身は水を口にしていません。
前田利勝と津幡城で合流した利家は
海岸線を北上して、待ち伏せする神保勢をかわして
夜半、末森城西の今浜へ入ります。
成政の本陣がある坪山への攻撃を主張する又兵衛ですが
利家は、家来の救援を急ぐべく末森城に向かうことにします。
9月11日早暁。
気持ちが折れかけていた末森城の家福からも
佐々軍の背後にかがり火を焚いた軍勢が
迫って来ているのがハッキリ見えます。
そしてついに、佐々と前田の戦いが始まります。
「末森城の戦い」です。
前田軍は勇猛果敢に戦い、
佐々軍を蹴散らして末森城を守り切ります。
一方、敗戦を悟った成政は翌12日に越中へ退却。
戦いの責任を取らせる形で、
佐々家から人質として秀吉の元に送られていたなつ姫は
三成によって京の粟田口に送られ、磔の刑に処されます。
戦国の世だと覚悟していたはるではありましたが、
いざそうなってしまうと、
声にもならない声で我が子の悲運を嘆きます。
雪深い越中の富山城で成政は、雪の中を山を越え
徳川家康に会いに行く決心を固めます。
天正12(1584)年9月11日、
坪山砦に布陣し末森城を包囲した佐々成政の背後から
前田利家が攻撃を仕掛け、これを打ち破る。
慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで
あと13年11ヶ月──。
原作・脚本:竹山 洋
音楽:渡辺 俊幸
語り:阿部 渉 アナウンサー
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[出演]
唐沢 寿明 (前田利家)
松嶋 菜々子 (まつ)
香川 照之 (羽柴秀吉)
酒井 法子 (おね)
天海 祐希 (はる)
山口 祐一郎 (佐々成政)
伊藤 英明 (前田利勝)
的場 浩司 (村井又兵衛)
及川 光博 (前田慶次郎)
原田 龍二 (石田三成)
田畑 智子 (千代保)
辰巳 琢郎 (前田長種)
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三浦 友和 (前田利久)
名取 裕子 (つね)
中条 きよし (奥村家福)
松原 智恵子 (安)
池内 淳子 (ふく)
丹波 哲郎 (井口太郎左衛門)
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制作統括:浅野 加寿子
演出:本木 一博
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