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2014年9月14日 (日)

大河ドラマ軍師官兵衛・(37)城井谷(きいだに)の悲劇 〜窮地打開へ苦渋の決断!〜

天正15(1587)年、国替えを命じられた宇都宮鎮房が
豊前城井谷で反旗を翻します。
その宇都宮の謀反に対し、
黒田長政は独断で兵を城井谷に進めます。

「長政が……危うい!」
その知らせを受けた黒田官兵衛は、
敵の兵が守りを解いたのはワナだと気づきますが、

しかし、城井谷に通じるのは一本道でありまして
そこに押しかければ取り囲む敵兵に攻められて
身動き取れずに皆殺しに遭う危険性もあり
長政救出の手法がないわけです。

待つしかない。
官兵衛も、栗山善助も井上九郎右衛門も、
そして独断で救出に向かおうとして止められた母里太兵衛も
みな浮かぬ顔です。

ただ、待つしかないと苦渋の決断をした官兵衛本隊も
物見を走らせ、いつでも出陣できるように兵馬の準備をさせ
さらには逃げ落ちて来るかもしれない長政のために
道々に松明を灯させ、灯を絶やさぬように準備は怠りません。

進軍する長政軍に、こっそり近づく弓矢隊。
林の中から行軍に狙いを定めます。

「放て!」
林の中から雨のように降り注がれる矢。
避けようにも道が狭すぎて身動きが取れません。

どうにか敵の攻撃を避けて逃げ惑う長政に
それでも敵は襲来の手を緩めません。
大野小弁が敵を引きつけている間に長政は更に落ちていきます。
そして小弁は、長政の身代わりとなり討ち死に。

鎮房は、長政を何とか見つけ出して首を刎ねよと
更なる厳しい探索を命じます。


夜遅く、官兵衛の元にようやく長政が戻ってきました。

今回は自分の失策だったと負けを認めた長政でしたが
今、敵は勝ちに奢っているので
もう一度兵を預けてくれれば……と希望を捨てません。

「また……同じことを繰り返すか!」
官兵衛は長政を殴りつけ、
なぜ負けたかの反省と、今度はどうやって
城井谷を攻めればいいか策を立てよと命じます。

長政はこの日以来、くよくよと落ち込んでばかりです。
そんな様子では死んだ小弁も浮かばれぬと妻の糸は言いまして
知った口を聞くなと長政は怒りを露にしますが、
私たちは皆、殿とともに戦っているのだ、と糸は主張します。


豊臣秀吉は、せっかく平定した九州で
一揆を起こされた肥後の佐々成政に続いて
豊前でもこの有り様にかなりご立腹のご様子。
官兵衛に今年中の一揆平定を命じます。

長政は、城井谷に続く一本道を逆手に取って
付近に付城を築いて城井谷を兵糧攻めにし、
その間に周辺の豪族たちを平定していけば
宇都宮は孤立し、いずれは音をあげるという策を立て、
まずはその策で進めてみることにします。

果たして黒田・毛利の両軍は、一揆を次々と制圧し
敵は宇都宮を残すばかりとなっていました。

そんな中、安国寺恵瓊が黒田の和睦状を持って
鎮房のいる大平城を訪問。
しかし和睦の内容は、黒田の軍門に下って豊前に残るか
黒田に反発して伊予に移るかの二者択一だったのです。

その内容には到底承服できない鎮房ですが、
12月、鎮房はその条件を呑んで和睦を結びます。
「これよりは、黒田家のために励みまする」

その結果を聞いた秀吉は
自分に逆らった男を家臣として召し抱えた官兵衛を
愉快そうに笑いますが、
側に控える石田三成は、眼光鋭く一点を見つめています。


翌天正16(1588)年・春。
官兵衛は、新たな居城・中津城に入ります。

官兵衛に仕えるようになった鎮房の嫡男・朝房ですが、
まぁ……実質的には人質のようなものです。
しかし黒田家での生活にも徐々に慣れつつあります。
黒田の面々も、暖かい目で朝房を見ています。

ただ、違った視線で朝房を見つめる男がいました。
長政です。

寒田の宇都宮屋敷では、思っても見なかった城井谷での生活に
黒田のお陰かもしれないと表情も和らぎます。


肥後一揆の責任を問われ、謹慎していた佐々成政は
大坂へ向かう前に中津城の官兵衛を訪ねます。

どうやら、秀吉の側にいる三成が
あることないことを秀吉に吹き込み
成政は切腹させられそうだ、というのです。

官兵衛は、それではかえって秀吉の怒りを買うので
控えた方がよろしいとアドバイスするのですが、
座して待つより万一の望みに賭けると成政。
あくまでも申し開きをするようです。

しかし、官兵衛の読みは当たっておりまして
秀吉の怒りを買った成政は、引き続き謹慎となりました。


未だに収まらない一揆を鎮圧するために
豊前から肥後に出陣していた官兵衛のもとに、
秀吉から一枚の書状が届きます。
それに目を通した瞬間、官兵衛の表情が震え出します。

『宇都宮を討ち、朝房ら人質を殺せ』

勝手に陣地を離れたために怒りを買った成政の前例もあるので
官兵衛が直に秀吉に会って考えを改めてもらうことは
避けた方がよさそうです。
官兵衛の名代として、善助が大坂に向かうことになりました。

官兵衛がいつまでも意地を張っておると、
その家臣たちが路頭に迷うことになる──。
黒田には良い家臣たちが大勢いるという話から
いつの間にか、秀吉からの脅しに切り替わっています。


秀吉の意向が変わらないことを知ると、
官兵衛は黒田家が生き残る道を探り
苦渋の決断をします。

しかしそのころ、秀吉の命を人づてで知った長政は
独断で鎮房を出仕させます。

緊張で顔が強張る長政が、
鎮房と酒を呑み交わしたいと突然言い出すので
少し怪しみ出した鎮房。

しかし、長政からの誘いは断れません。
疑いながらも杯を受け、酒を飲み干します。

長政が「肴を──」と勧めた瞬間、
側に控える3人の家臣たちが
屏風の裏に隠してあった刀を取り出して鎮房を襲撃。
長政がとどめを刺して暗殺してしまったのです。


天正16(1588)年4月20日、
黒田長政の招きにより中津城に入った宇都宮鎮房が
酒宴の席で謀殺される。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと10年3ヶ月──。


作:前川 洋一
脚本協力:穴吹 一朗
音楽:菅野 祐悟
題字:祥洲
語り:広瀬 修子
──────────
[出演]
岡田 准一 (黒田官兵衛)

中谷 美紀 (光)

松坂 桃季 (黒田長政)

濱田 岳 (栗山善助)
速水 もこみち (母里太兵衛)
高橋 一生 (井上九郎右衛門)
塚本 高史 (後藤又兵衛)
田中 圭 (石田三成)
高畑 充希 (糸)
市川 由衣 (鶴)
山路 和弘 (安国寺恵瓊)
大谷 亮介 (佐々成政)
──────────
鶴見 辰吾 (小早川隆景)
村田 雄浩 (宇都宮鎮房)
伊武 雅刀 (千利休)
黒木 瞳 (おね)
竹中 直人 (豊臣秀吉)
──────────
制作統括:中村 高志
プロデューサー:勝田 夏子
演出:大原 拓


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
第38回「追い込まれる軍師」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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