プレイバック利家とまつ・(42)利休切腹
千 利休が切腹──。
大徳寺山門に自分の木像を置いた不敬の罪ということです。
さらには、茶道具に法外な値段を付けて売りつけたという罪もあり
利休が出過ぎたのだ、と前田利家は冷静に分析します。
天正19(1591)年。
永姫が京の前田邸に現れます。
夫・利長に離縁を命じられたのだそうです。
きっかけは、利休の切腹が決まったことに際して
永姫が助命のために豊臣秀吉に会いに行くと
言ったことにあります。
そして、それに同調した前田慶次郎も、
前田家を出るように命じられます。
永姫が利長と結婚する直前、利休に茶を点ててもらい
その茶碗をもらい受けたのですが、
そんな利休が増長するとは考えられません。
まつは、永姫が少し心得違いをしていると諭しますが
永姫にはもっと外側の事情が分かっています。
「利休は、唐入りに反対なのでは?」
しかしまつは、頑固な永姫を怒ります。
家のこと、夫のこともできぬのに、
天下のことを語るべきではない。
まずは夫の世話をし、子どもを産みなさい、と。
秀吉は利家に、利休に切腹するように伝えさせ
2月28日、利休はついに切腹します。
利休の死を知ると、永姫は
利休にもらい受けた茶碗を布で包み
懐刀で突いて割ります。
「父・信長と利休の茶の思い出、今日で忘れまする」
顔に似合わず気性が激しい、と利家は笑います。
3月、上杉景勝と徳川家康が大坂城に秀吉を訪ねます。
どうやら、唐入りの真意を聞きたいようです。
石田三成は、意見があるなら直接、と家康に丸投げ状態ですが、
そこにひょっこり現れた利家に、そのままかぶせてしまいます。
分かった、と受けた利家に家康はビックリしますが、
「言いたいことは言うた方がよい。唐入りよろしからず」
家康も三成も景勝も同意か、と問われて目をそらす一同です。
前田家を追放された慶次郎ですが、
養父が利久であることを知った景勝が
かつての心のこもった接待に応えて
慶次郎に城をくれてやる! と大サービスです。
慶次郎の噂を聞いて、
自分の家臣にと強く望んでいた秀吉は
慶次郎を淀城に呼びつけます。
利長と慶次郎がけんかをした理由を聞くのですが、
どうしても知りたいのか? と挑発された慶次郎に
秀吉も利家もさんざんに痛めつけられ、
年寄りの冷や水というのだ、と捨て台詞を吐かれます。
お互いの身体を労り合う利家と秀吉。
もう年ってことですよ(^ ^;;)
慶次郎が上杉へ行く時が迫っていました。
強がりな慶次郎も、いざ別れの時が近づいてくると
涙を見せて、でも涙を隠そうと笑うのですが
誰の目で見ても、泣いているのは明らかです。
まつと利家に感謝の言葉を述べて、
結局、利家には会わずに
慶次郎は旅立っていきました。
「鶴松様、ご逝去の由にございますッ」
村井又兵衛が伝えに来ました。
そして、悲しみに打ちひしがれた秀吉は
直ちに唐入りを行うとお触れを出します。
天正19(1591)年8月5日、
発病し、病の床に突いていた鶴松が大坂城で死去。
慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで
あと7年──。
原作・脚本:竹山 洋
音楽:渡辺 俊幸
語り:阿部 渉 アナウンサー
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[出演]
唐沢 寿明 (前田利家)
松嶋 菜々子 (まつ)
香川 照之 (豊臣秀吉)
酒井 法子 (おね(北政所))
高嶋 政宏 (徳川家康)
的場 浩司 (村井又兵衛)
及川 光博 (前田慶次郎)
瀬戸 朝香 (淀殿)
原田 龍二 (石田三成)
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反町 隆史 (織田信長(回想))
三浦 友和 (前田利久(回想))
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古谷 一行 (千 利休)
林 隆三 (今井宗久)
名取 裕子 (つね)
涼風 真世 (孝蔵主)
草笛 光子 (なか(大政所))
赤木 春恵 (うめ)
里見 浩太朗 (上杉景勝)
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制作統括:浅野 加寿子
演出:伊勢田 雅也
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