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2014年10月28日 (火)

プレイバック利家とまつ・(43)大政所の遺言

鶴松を失った豊臣秀吉は、唐入りを決意して兵を送ります。

文禄元(1592)年 春・大坂城──。

唐入りを苦にしていた大政所(なか)は病床に伏していますが、
同じく病を得て伏しがちの、北政所(おね)の養母であるたえが
大政所を見舞いにやってきました。

出会った最初から嫌っていた秀吉が
今や「太閤殿下」と呼ばれる身分に上がり、
たえは、昔のことは昔のこと、と水に流したかと思いきや
19年ぶりに対面した天下人に向かって
唐入りの批判を始めてしまうのですからスゴイです。

秀吉は、ただ黙って
たえや大政所を睨みつけるばかりです。


唐入りのために肥前名護屋城に向かう大名たちですが、
秀吉は淀を連れて行っているし、
他の大名たちも正室や側室などそれぞれ伴っているというのに
前田利家は、まつを伴わずにひとりで出陣しています。

殿のお側に、という声がある中で、まつは
前田屋敷で下働きをする千代保に白羽の矢を立てます。

千代保は二つ返事でそれを引き受け、早速名護屋へ。

まつの言いつけで来たことを知ると、村井又兵衛は
千代保はよっぽど信頼されているのだな、とニタニタ笑います。
秀吉主催による仮装の宴の際にも、太閤相手にひと芝居打ち
利家は、さすがはまつが見込んだ女だと千代保を褒めます。


病床に伏す大政所ですが、悪夢を食べてしまうという
バクの枕をこしらえて秀吉に送ります。

大政所としては、何としても朝鮮出兵は
思いとどまってほしいところではありますが、
バクの枕を前に秀吉は、大政所が生きているうちに
明国を我が手に、と俄然やる気になっています。

石田三成が朝鮮渡航の準備を着々と進める中、
利家と徳川家康は、唐入り反対を秀吉に表明。

秀吉は国王として民の富を増やすのが主命だ、と
力説するのですが、そこに急報が舞い込みます。
「殿下……大政所さまが重体にございます!」


大坂城。
大政所がまつの手を握り、
秀吉と北政所のことを託して頭を下げます。

私の遺言、と聞いて首を横に振り大粒の涙を流すまつですが、
同席している北政所やはる、ふくに催促され
大政所の手を握り返します。
「私におまかせくださりませ……」

安心したか、まつの胸に崩れ落ちる大政所。
かあちゃん! と北政所の泣き叫ぶ声だけがこだまします。


朝、バクの枕を抱えて秀吉が帰ってきました。
しかし、死に目にはあえませんでした。

秀吉は畳を叩いて、言葉にならない声で悲しみます。


天正20(1592)年7月22日、
豊臣秀吉の母・大政所が、朝鮮出兵の最中に聚楽第で死去。
享年80。

慶長3(1598)年8月18日、
太閤・豊臣秀吉が波乱の生涯を閉じるまで


あと6年──。


原作・脚本:竹山 洋
音楽:渡辺 俊幸
語り:阿部 渉 アナウンサー
──────────
[出演]
唐沢 寿明 (前田利家)
松嶋 菜々子 (まつ)
香川 照之 (豊臣秀吉)
酒井 法子 (おね(北政所))
天海 祐希 (はる)
高嶋 政宏 (徳川家康)
加藤 雅也 (浅野長吉)

伊藤 英明 (前田利長)
的場 浩司 (村井又兵衛)
瀬戸 朝香 (淀殿)
原田 龍二 (石田三成)
田畑 智子 (千代保)
辰巳 琢郎 (前田長種)
──────────
八千草 薫 (たえ)
涼風 真世 (孝蔵主)
中条 きよし (奥村家福)
池内 淳子 (ふく)
草笛 光子 (なか(大政所))
──────────
制作統括:浅野 加寿子
演出:井上 剛

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