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2014年11月29日 (土)

プレイバック利家とまつ・(47)秀吉死す

慶長3(1598)年8月17日・伏見城──。

寝所で横たわる豊臣秀吉は危篤状態に陥っています。
枕元には北政所(おね)と前田利家が見守り
御簾の外には徳川家康や孝蔵主らが控えています。

突然「お館さま! お館さまァ!」と叫び出したかと思えば
彼を支える利家と北政所を見て急に冷静になり、
落ち着きを取り戻します。

今は亡き織田信長に首根っこを掴まれて
冥土の国へ引きずり込まれそうになっていたのだとか。

まつが寝所に入ってきて、秀吉の大好物なみそ汁を作ってきて
口元に椀を近づけ、飲ませます。
秀吉はそのまま眠るように横になりますが、
脈を取った薬師は、あと一時ほどの命、との宣告をします。

しかし、驚くべき生命力で持ちこたえます。

翌朝。
徳川家康をはじめとする五大老五奉行を寝所へ集め、
8月5日にしたためた遺言を改めて孝蔵主に読ませます。
一礼する彼らに、秀吉は涙を浮かべて手を合わせます。


昼には、秀吉の呼吸が荒くなり始めます。

利家に、自分の墓に
“天文六年誕生、六十二歳”と書くように言います。
北政所が「天文四年七月誕生では」と指摘しますが、
本当は秀吉の言う方が正しいようです。

ほぼ同時期に織田家に出仕した秀吉と利家ですが
尾張荒子城城主の子どもである利家と
名もなき半農半武士のせがれである秀吉とでは
自ずと差があるのは当たり前でありまして、

利家に勝てる要素が何もなかった秀吉は
自分の生年をごまかして、
利家よりも年上ということで優位に立とうとしていたようです。

そういえば小納戸役に抜擢された時にも
「利家よりも年上だ!」と威張っていましたし
占いをやっている明智光秀には、
年齢詐称を見抜かれていましたね。


夕方。
病床に伏す豪姫が、病をおして見舞いに来た時には
秀吉の意識はありませんでした。


夜。
秀吉の死が刻一刻と近づきつつある中、
石田三成が徳川家康を斬ろうとしています。

浅野長政もそれに加わり、秀吉亡きあと
天下人の座にどっかと座り込もうとしている家康を消すには
今しかない、というわけです。

話を聞いた利家は、三成や長政の主張を
許さぬ、と認めませんが、
そのやりとりを、家康は裏でコッソリと聞いていました。

「いかがなされた? ワシの話か?」
家康は、三成の前にひょっこり現れることで、
わざと敵の胸中に飛び込んで口を塞いでしまいます。

──お亡くなりにございます。

利家が、秀吉との思い出を振り返っていたとき
秀吉の口元に耳を当てたまつが言いました。

北政所は微動だにせず、秀吉の顔を見つめて落涙し
利家も手を合わせて涙をこぼします。
家康は目をつぶり、秀吉と北政所を二人にしてあげるべく
まつは淀・豊臣秀頼らを促して寝所を退出します。


孝蔵主が、秀吉の辞世を持って寝所に来ました。

つゆとをち
 つゆときへにし わがみかな
  なにはの事も ゆめの又ゆめ

「この世で、誠の友は貴公ひとりだ」
そう言っていた秀吉。
利家は、秀吉を亡くした寂しさを改めて実感します。


原作・脚本:竹山 洋
音楽:渡辺 俊幸
語り:阿部 渉 アナウンサー
──────────
[出演]
唐沢 寿明 (前田利家)
松嶋 菜々子 (まつ)
香川 照之 (豊臣秀吉)
酒井 法子 (おね(北政所))
高嶋 政宏 (徳川家康)
加藤 雅也 (浅野長政)
的場 浩司 (村井長頼)

瀬戸 朝香 (淀殿)
原田 龍二 (石田三成)
須藤 理彩 (豪)
三浦 理恵子 (松の丸(京極)殿)
山本 晋也 (林 通勝)
──────────
涼風 真世 (孝蔵主)
池内 淳子 (ふく)
里見 浩太朗 (上杉景勝)
丹波 哲郎 (井口太郎左衛門)
──────────
制作統括:浅野 加寿子
演出:土屋 勝裕

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