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2015年1月 4日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・[新] (01)人むすぶ妹 〜新しい日本を作った男たちを咲かせた最強家族〜

一生懸命に、だけど楽しそうに握り飯を握る女性。
その視線の先には、建物の修繕に取りかかっている
塾生たちの姿がありました。

今からおよそ160年前、
今の山口県萩市にひとつの小さな私塾があった。

身分に関わらず、志を持った者たちが学んだ
この塾の名は『松下村塾』。

塾生たちは、ナポレオンと豊臣秀吉が戦ったら
どちらが勝つかを言い合っていますが、

時代も武器も違うから比べられぬ、と言うかと思えば
力の強い者の意見になびいて「ナポレオンですよ」と言ったり、
あるいは「オレは腹が減ったぁ!」などという者もいて
真面目でありつつも、なかなか楽しそうな塾です。

この名もなき若者たちが、後に明治維新と呼ばれる
大変革を成し遂げることになる。

彼らが先生と慕った人物こそ、山鹿流兵学師範・吉田松陰。
その松陰を愛し、支えた家族がいた。
歴史に名を残すことはなくとも、ささやかな暮らしの中で
代々命をつなげ、それぞれの人生を力強く生き抜いた人たち。

そして、多くの若者を育んだひとりの女性──。

「みなさ〜ん! ご飯ですよォ!」

これは、吉田松陰の妹・文とその家族、
仲間たちが生きた激動の時代の物語である。


作:大島 里美


音楽:川井 憲次


テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
テーマ音楽指揮:下野 竜也
演奏:コンセール・レニエ


題字:國重 友美
タイトル映像:猪子 寿之
      :寺尾 実


語り:池田 秀一

──────────

[出演]


井上 真央 (杉 文)


大沢 たかお (小田村伊之助)


伊勢谷 友介 (吉田寅次郎)


高良 健吾 (高杉晋作)

東出 昌大 (久坂玄瑞)


原田 泰造 (杉 梅太郎)

優 香 (杉 寿)


瀬戸 康史 (吉田稔麿)

劇団 ひとり (伊藤利助)

佐藤 隆太 (前原一誠)

要 潤 (入江九一)

大野 拓朗 (野村 靖)
音尾 琢真 (品川弥二郎)

鈴木 伸之 (寺島忠三郎)
阿部 亮平 (赤禰武人)

久保田 磨希 (杉 亀)
ビビる 大木 (宮部鼎蔵)

北見 敏之 (高杉小忠太)
藤田 宗久 (山県太華)

内野 謙太 (松浦亀太郎)
森永 悠希 (杉 敏三郎)
冨田 佳輔 (玉木彦助)


山田 萌々香 (文(子役))
香 音 (寿(子役))
板垣 李光人 (寅次郎(子役))

山田 瑛瑠 (敏三郎(子役))
山崎 竜太郎 (晋作(子役))
 ─────
山田 洋
針原 滋
リチャード・ヴァン・ローイ
枝光 利雄
田中 孝治

田中 登志哉
藤田 雅明
香戸 良二
田中 いずみ
八尋 岳美
唐沢 宏史
城戸 健太
山田 杏奈

劇団東俳
劇団ひまわり
放映新社
宝映テレビプロダクション
舞夢プロ
麗タレントプロモーション
BAY SIDE
NHK東京児童劇団

ST.6
ZOO動物プロ
アズゥ
アスタリスク
アルファセレクション
エンゼルプロダクション
オフィスキール
キャンパスシネマ
クロキプロ

グループエコー
テアトルアカデミー
フジアクターズ・シネマ
リミックス
 ─────
萩市のみなさん
長崎市のみなさん
つくばみらい市のみなさん
十禅寺龍踊会

撮影協力:山口県
    :群馬県
    :長崎県
    :茨城県
    :萩市
    :山口市
    :長崎市
    :石岡市
    :桜川市
    :常陸大宮市
取材協力:防府市

時代考証:大石 学
    :海原 徹
    :三宅 紹宣
建築考証:平井 聖
衣裳考証:小泉 清子

殺陣武術指導:林 邦史朗
所作指導:西川 箕乃助
芸能指導:友吉 鶴心
砲術指導:佐山 二郎
書道指導:望月 暁云
ろう指導:米内山 明宏
長州ことば指導:一岡 裕人

資料提供:萩博物館
    :下関市立長府博物館
    :小山 良昌
    :神谷 大介
    :内田 利沙

──────────

かたせ 梨乃 (小田村志乃)

内藤 剛志 (椋梨藤太)

檀 ふみ (杉 滝)

奥田 瑛二 (玉木文之進)

長塚 京三 (杉 百合之助)

北大路 欣也 (毛利敬親)

──────────

制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代

プロデューサー:堀之内 礼二郎
美術:岡島 太郎
技術:前田 貢作
音響効果:林 幸夫

撮影:岩崎 亮
照明:清岡 昌吉
音声:高山 幹久
映像技術:国友 秀光
VFX:西垣 友貴
記録:武田 朝子
編集:平川 正治
美術進行:萩原 春樹

演出:渡邊 良雄


あのう……物語の始まりですが
一言だけよろしいでしょうか。

今回のタイトルバック、どうも眩しいんです。
目がチカチカしちゃって正直見れないんです。。。
知覚過敏? 頭が痛くなってしまいました。

映像芸術作品としてみれば
実に素晴らしい出来映えだとは思うんですけど、
Kassyは、ちょっと見れません。ゴメンナサイm(_ _)m

あ、音楽は良かったですねー。
文なりの寂しさあり、包み込むような愛情あり、
偉大さありがふんだんに盛り込まれていて。


さてさて、本編に戻りましょう。

嘉永3(1850)年。
西洋諸国の進出に備え、長州・萩では
砲術調練が行われています。

時の山鹿流兵学師範・吉田寅次郎。
この時21歳の若者です。

「あの若さで立派なもんじゃの」
「さすが、長州きっての兵学者」と民衆に称えられて
寅次郎の家族も、思わず頬がゆるみます。

ここで、寅次郎の家族をご紹介しておきましょう。

47歳の杉 百合之助(長塚京三さん)と44歳の滝(檀 ふみさん)の間に
23歳の梅太郎(原田泰造さん)、12歳の寿(優香さん)、
8歳の文(井上真央さん)、6歳の敏三郎(森永悠希さん)の子供がいて、
亀(久保田磨希さん)は梅太郎の奥さんであります。

次男坊の寅次郎(伊勢谷友介さん)は、
5歳の時に吉田家に養子に出されましたが
6歳の時に養父が亡くなり、
以降は杉家に戻って暮らしていた模様。

玉木文之進(奥田瑛二さん)は百合之助の弟にあたり、
寅次郎の養父に代わって、勉学を指導してきた先生であります。
……簡単に言えば、こういう関係です。

学問好きの寅次郎は、もっともっと外に飛び出して行って
いろいろな人に出会い、いろいろな考えを知りたいわけです。
禁書という、読むことも持つことも禁じられている本も
どうにかして読みたいと思っています。

九州遊学に出た寅次郎は、内心焦っていました。

アジア諸国に進出しつつある西洋列強が
いずれ日本に迫って来るはずで、
海に囲まれた長州では、海岸防備が急務であり
迫り来る危機に一刻も早く備えねばなりません。


この時の文は人一倍人見知りで、
家族以外の人間と話すのを怖がっていました。

専らの遊び相手は、弟の敏三郎です。
この敏三郎は生まれた時から耳が聞こえず
口をきくことが出来ませんでした。

そんな障害を抱える弟にも、献身的に接する文です。


寅次郎が探し求めていた本『海防憶測』が
熊本藩士の宮部鼎蔵によって寅次郎の手に渡ります。

幕府の対外政策を批判したものなので、
幕府によって禁書に指定されていて、取扱い注意の本です。


そのころ、義母の志乃の危篤の知らせを受けて、
江戸から長州に向けて急ぎ足で戻る若者の姿がありました。
後に長州藩にとって欠くべからざる人物になる小田村伊之助。
今はまだ儒学者の家を継いだばかりであります。

帰宅してみると、多少咳き込んでいる程度で
危篤どころか普通に座っています。

藩校明倫館に挨拶に訪れた伊之助。

明倫館学頭・山県太華は、兵学の吉田(寅次郎)、
儒学の小田村(伊之助)があってこそ長州は安泰と笑いますが、
江戸留学中の伊之助を長州に戻して明倫館に入れようという動きは、
志乃から出たものだと伊之助は察知します。

伊之助は、もっともっと江戸で学びたいのです。
その思いを、全力で志乃にぶつけますが、
志乃は「お黙りんさい」と一喝します。

伊之助の実父・松島瑞蟠は、藩医でありながら政治に口を出し
結果、自害に追い込まれています。
その家の次男坊であった伊之助は、当然養子の貰い手がなく
志乃が“養子にもらってやった”わけです。

自分の立場を分かってますか? と、志乃はあくまで強気です。

それを言われてしまうと、伊之助は何も言えません。
そこに伊之助の意志など存在しないのです。


伊之助は、小川のほとりで佇んでいました。

義母への悔しさがこみ上げてきて、感情に任せて
向こう岸に向かって「うわーッ! あぁーッ」と叫びます。

栗拾いでたまたまそこに居合わせた文は
伊之助の大声にとても驚きますが
心配そうに見つめたまま、動こうとしません。

でも、文の存在に気づいてしまった
伊之助と目が合った瞬間、ちょっとだけ後ずさり(笑)。

完全に自分に恐れおののいている。
そう感じた伊之助は、怪しいものではないことを証そうと
名を名乗り、明倫館で先生をしていた、と
できるだけやんわりと文に語りかけますが

人見知りな文には全く効果なく。
反転して走って行ってしまいます。

フッ、とため息をついて、伊之助も戻っていくわけですが
その場にひとり残された敏三郎は、
どうしたんだろう? と伊之助の姿を見ています。


家に戻った伊之助は、本が一冊足りないことに気づきます。

あの河原だ──。
そう気づいた時には、あの場所に向かって走り出していました。
しかし、本がありません。


本は、敏三郎が持って帰ってきていました。
身振り手振りで、河原に落ちていたことを文に伝えます。

文は、さっき出会った伊之助の本であると瞬時に察知しますが、
本の名前を隠してあるのを見ると、
寅次郎が禁書の話をしているのを思い出しました。
「悪い本? どうしよう……落としもん……」

文は、敏三郎を連れて河原に向かいますが、
伊之助はいませんでした。
明倫館で先生をしている、と言っていたのを思い出し、
翌日、明倫館に行ってみることにします。

役人がスッといなくなったスキを見計らって
門から入るふたり。
ちょっぴり探検気分で、息ピッタリの姉弟です。

叔父が講義している部屋をすり抜け、
蔵書がたくさん集められた
図書館のような場所にたどり着きました。

ふたりは奥までゆっくり進んでいきますが
急に肩を掴まれます。
「何をしよる? お前ら本を盗みに来たんか?」

その大声に、明倫館の先生たちが図書館に駆けつけますが、
文之進が、文と敏三郎の姿をみとめ
文が胸に抱いていた本を取り上げてみて見ると
甲陽軍艦の紙の下には『海防憶測』の文字が──。


帰宅した文は、文之進からきついお叱りが。

文が禁書を単独で所持することはあり得ないので
どこで入手したかを白状させようとしますが、
禁書の意味を寅次郎に教わって知っているので
文は全く口を割りません。

答えれ、答えんか! と文之進は文を平手打ち。
その姿に実父百合之助は目を背け、
母は慌てて「伯父上に教えてあげんさい」と助け舟を出すも
それでも口を開こうとしません。

文之進は文を庭に突き落とし、答えるまでは家に入れない、と
ピシャリと障子を閉めてしまいます。

やがて、雨が降り出しました。


「こねえな本を持っておった」
文之進は、長崎から帰宅した寅次郎に
事のあらましを伝え、本を手渡します。

題名の部分をめくり『海防憶測』の字を見て、
寅次郎は衝撃を受けます。
禁書ともなれば、文之進が文を折檻することぐらい
容易に想像できたからです。

寅次郎は、雨の中じっと耐えている文の元に行き
自分の幼い頃の話をします。

兵学師範を育てるべく、文之進は厳しく寅次郎を指導しますが
蚊が止まって頬をかけば平手打ちされ、
言葉の意味が分からなければ机を叩いて怒鳴られ、
文章を暗唱できなければ庭に蹴落とされ。

兵学師範として一人前になるために厳しく教えられたわけです。
文之進は、本当に恐い人物でした。
今の文には、痛いほどよく分かります。

人が恐いのは、ちゃんと自分の目で人を見ようとしているから。
上手く話せないのは、間違ったことが言えない正直者だから。
寅次郎は文を、そう評価します。

「泣いとったから……本を持ってた人……」
独りぼっちで泣いていたから、
誰にも言ってはいけないと思っていたわけです。

その人を守りたかったんか? と聞かれて、コクリと頷く文。
寅次郎は文を抱きしめ、背中をさすります。
「優しい子じゃのう、文は」

あ、そうだ、と寅次郎は
九州で手に入れたずっと読みたかった本を文に見せます。
タイトルは『海防憶測』です。

海に囲まれた日本のとるべき道が書いてある
とっても面白いこの本を持っているとは……と笑う寅次郎。
牢屋に入れられる心配をする文ですが、禁書というだけで
読もうとしないのはもったいない! と笑い飛ばします。


子供が禁書を明倫館図書館に持ち込もうとした事件は
伊之助の耳にも入ります。

伊之助が本を落とした河辺で立っていると
文が現れました。

この少女は、危険を冒してまで本を届けようとしてくれた。
文の頬が赤く腫れ上がっているのを見て
伊之助は文に頭を下げて詫びます。

文は駆け出して行きますが、振り返ったとき
逃げ出した、というよりもついて来て! という目で
伊之助を見ます。

怪訝な表情で、伊之助は文の後を追います。


明倫館では、講師が文之進から寅次郎へ引き継がれました。

その場で文之進は、よこしまな本(=『海防憶測』)を
所持していたものは名乗り出るように、と迫ります。

ちょうどそのとき、文と伊之助が明倫館に到着しました。

「敵を知り、己を知れば百戦してあやうからず」という
戦に於いて、相手の力、味方の力を正しく知れば
決して敗れることはない、という言葉が孫子の兵法にあります。
そして山鹿素行は“先知(先に知れ)”を重んじた人物です。

質問がございます、と寅次郎。
「この明倫館ではなぜ、敵となるかもしれん異国のことを
 もっと学ばせようとしないのです?」

寅次郎がいいたいのは、
たとえ禁書であっても己の頭で考えれば、
何が良くて何が悪いか分かるはずだということです。
そして、己の頭で考えることが出来る者は、
西洋にかぶれたりも、その考えに染まったりもしない。

これは幕府が禁じた本ですから、こうしましょうと
文之進から受け取った『海防憶測』を
皆の前でビリビリに割いてみせます。
圧倒される文之進と生徒たち。

しかし直後、寅次郎の懐から『海防憶測』を取り出します。
「無駄です。どこにでもあります」

なぜ人は禁書を読もうとするのか。
それは、知りたいからであり、学びたいからであり、
変えたいからであります。

今までの日本の学問では、この国を守ることは出来ない。
本当にこの国を思う者は、そのことを理解しているのです。

文は、伊之助の手を引きます。
「せわぁない。ひとりやないよ」

ポン、と背中を押されたような気がしました。

伊之助は、寅次郎が破り捨てた禁書は
自分が持っていたものだと名乗り出ます。
「禁書だからという理由だけで、中身も読まず
 葬ろうというのは、学ぶべき者の正しい姿ではありません!」

寅次郎と伊之助は、全く同じ考えを持っていまして
アッという間に意気投合します。


禁書を持っていた罪で、別室待機となった
寅次郎と伊之助のふたり。

「不思議な子が、ここに導いてくれた」
伊之助がポツリとつぶやくと、
私の妹じゃ、と寅次郎は笑います。

そこに現れたのは、なんと藩主の毛利敬親です。
慌てて頭を下げるふたり。

敬親は、この明倫館を新しい学び舎にしたいと考えていて
そのためには、寅次郎も伊之助も両名とも必要なわけです。
今回の罪は不問とし、記録にも残さないと処分を下します。

その上で、ふたりは江戸で修行をさせてほしいと談判。
フフッと笑った敬親は「そうせい」と認めることにします。


明倫館外で寅次郎を待っている文。
ちなみに文之進は般若のような怖い顔で
先に帰ってしまったようですw

怒られたことを心配する文ですが、
穏やかな兄の表情を見れば、
どうやらもう大丈夫のようです。

それにしても、同じ明倫館の師範でありながら
師範であった期間や遊学先の違いで
全く顔を会わせたことがなかった寅次郎と伊之助。

そのふたりを繋ぎ合わせたのは文でありまして、
文のおかげで、寅次郎は一生の友を得ることができました。
「お前には、人と人を出会わせる不思議な力があるかもしれんのう」

ひとりぼっちの文にとっても、
自分のことをしっかりと見てくれる寅次郎は
頼れる味方です。

寿の友だちが遊びに誘って来ると
引っ込み思案な文は、いつもなら行きたいなんて言えずに
寿を見送る立場だったのですが、

伊之助にとって文がそうであったように、
文にとって寅次郎がポンと背中を押してくれたような気がしました。
「行きます!」

今日から、文も生まれ変わります。


ペリー来航まで、あと2年。
この國が大きく変わる時代は、目前に迫っていました──。



文の少女時代を演じた山田萌々香さん。
劇中の好演技が光り、お茶の間桟敷の涙を誘いましたねー。
寅次郎の前では、かわいらしい妹らしさが出ていたし、
敏三郎の前では、頼もしいお姉ちゃんでもありました。

演技、お上手だなぁ……なんて思っていたら、
なんと3歳の時から活動をしていて芸歴9年だそうで(^ ^;;)
そりゃ心をグッとつかまれるわけですわw

そんな今評判の山田萌々香さんに関する
ニュースを2篇お届けしますね。


 NHK大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)の初回で、井上真央演じる主人公・杉文(すぎ・ふみ)の少女時代を演じる子役の山田萌々香(12)が、同じく子役として活躍していた当時の井上に“そっくり”と評判だ。

 山田は、本人に記憶はないらしいが3歳から芸能活動をしており、主な出演作に映画『デトロイトメタルシティ』『僕は友達が少ない』、レギュラー出演したドラマ『斉藤さん2』(日本テレビ)があり、ドラマ『お天気お姉さん』(テレビ朝日)では武井咲、『サイレント・プア』(同局)では深田恭子がそれぞれ演じる主人公の少女時代を演じた。大河ドラマは初出演となる。

 今回の文役はオーディションで決まった。「井上真央さんに似ているとよく言われるんですけど、似ているかな?」と本人は首を傾げ、照れ笑いを浮かべながら「真央さんはテレビで観てもかわいいけど、実際に会ってもかわいいと思いました。井上さんの幼少期を演じられてよかったです」。

 出演は初回の1話のみとなるが「引っ込み思案な性格で、言いたいことがあっても言えなかった文ちゃんが、(小田村)伊之助さん(大沢たかお)と出会ったりして、1話の最後に少し変わったところを見せるので、ぜひ観てほしいです。孟子の一節を暗唱するところも一生懸命覚えました」とアピールしていた。

 大勢の記者に囲まれ、矢継ぎ早に質問されても、堂々と答える姿は頼もしい限り。学校では「家庭科が好き、苦手なのは算数、国語。運動は走るのは好きなんですけど、マット運動や跳び箱は苦手です」。家では、趣味の手芸で手作りしたヘアゴムを妹にプレゼントしたりする面倒見のよいお姉ちゃん。

 将来の夢は「小学1年のころからお習字を習っていたので書道の先生になりたいなと思ったこともあったんですが、今はこれといったものはなくて、女優の仕事も続けられたらいいなぁと思っていますし、これから見つけたいと思っています」と語る。

 その一方で「グルメリポーターをやってみたい。食べるのが大好きなので」と子どもらしい希望を明かす。「好きな食べ物はオムライス。アイスやスイーツ、甘いものが大好きです。大沢さんが差し入れてくれたドーナツがすごくおいしかったので、印象に残っています」と茶目っ気たっぷりに話していた。
(ORICON STYLE 2015年1月3日(土)8時0分配信)


 NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)の初回が4日に放送され、ネット上で「井上真央に似ている」「演技がうまい」と評判だった主人公・杉文(すぎ・ふみ)の少女時代を演じた子役の山田萌々香(12)。叔父の玉木文之進にひっぱたかれり、吉田寅次郎(後の松陰)が好んだ孟子の一節を諳んじたり、熱演だった。特に文之進を演じる俳優・奥田瑛二(64)にたたかれたシーンはフェイクではなくリアル。「親にもたたかれたことがなかった」という山田は「痛かったんですが、ちゃんとできた。1回でOKが出てよかったです」と撮影時を振り返った。作品のために体を張る、立派に女優だ。

 たたいた方の奥田も、撮影時の複雑な心境をインタビューで明かしている。「リハーサルやテストではもちろん、本番もフェイクでやる予定でした。こんなにかわいい子をたたいちゃいけないでしょう(笑)。でも、現場で演出家が悩み始めて、萌々香ちゃんのお母さんやマネージャーさんと何やら相談しはじめて。あ、これはたたけってことか、と察しました。役者ですから、カチンコがなれば、思いっきりいってしまう習性もありますし、どうせたたくなら、本気で、一発で決めようと思いました」。

 山田は実際にたたかれることを承知の上で、本番に挑んだという。「わかっていたんですけど、衝撃的でした。奥田さんも真剣でしたし、たたかれた後、やさしく『大丈夫?』って言ってくれたので…」と、初めてのビンタは忘れられないものになったに違いない。

 奥田は「思いっきりたたいたらにらみ返してきて、その目に涙がみるみるあふれてきて、文の気持ちがよく出ていたと思います。それが唯一の救いでもあります。カットがかかった後、萌々香ちゃんが隅っこで泣いていたので、将来の大女優になるやもしれない子のトラウマにならないように、その後、笑顔を振りまいておりました」と話していた。

 そもそも松下村塾を開いたのは文之進で、武士としての志高く、教育にも熱心で若者たちにスパルタで接した。幼い寅次郎(演:板垣李光人)が文之進にはたかれながら、思考を深めていく場面も初回で描かれた。

 奥田は「私もすべて受け止めようと覚悟を決めました。文之進のスパルタは愛のむち。愛ある者にしか許されない行為だと肝に銘じて演じています。後に松陰と文が『すごい叔父貴だったけど、我々を思って鍛え上げてくれたんだ』と会話する場面があるのですが、そのひと言で文之進は救われるのだと思いました」と話していた。

 文之進は脱藩や密航未遂など不祥事を重ねる寅次郎をたびたび叱責するが、一方で彼の気骨を愛し、松下村塾を託す。維新後に松下村塾を再興させるが、萩の乱(1976年・明治6年に山口県萩で起こった明治政府に対する士族反乱)の直後に自刃するまで、この『花燃ゆ』でも描かれる予定だ。
(ORICON STYLE 2015年1月5日(月)6時0分配信)


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第2回「波乱の恋文」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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