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2015年2月20日 (金)

プレイバック徳川慶喜・(05)日米和親条約

嘉永7(1854)年1月、水戸藩駒込中屋敷に隠居している徳川斉昭は
町火消しを組の棟梁・新門辰五郎とれん夫妻を呼び出します。

「相変わらず、美しい女だのう」と斉昭はれんに声をかけ
れんが照れるシーンがあるのですが、いけないと思いつつも
ついつい大河ファンとして連想するのは……。

ここでの演者の菅原文太さんと大原麗子さんは
当時から18年遡った昭和55年放送の大河『獅子の時代』で、
主役とヒロインを務めたふたりでありまして、

文太さんは、それはそれは麗子さんをいたわり、
可愛がる役だったので、その時から、という意味で
“相変わらず美しい女”だと言っていたら、
そりゃすごいことだなぁ……と。

ただ、『獅子の時代』と本作とでは脚本家も違うし
そんな深い意味もあるわけないので
関連性はまったくないのは重々承知致しておりますがw
でも、連想してみたくなるわけですよ。。。

脱線失礼。

辰五郎とれんを呼び出して何事かと言いますと、
斉昭は一橋慶喜に世間のことを
学ばせてやってほしいと言うわけです。

大事な決断の時に、慶喜は尻込みしてしまうところがあり
一人前かと思っていたのに、相当期待はずれだったというのが
斉昭には非常に痛いところなのです。


ペリー率いるアメリカ艦隊7隻は、浦賀を通過し
江戸湾に入ってきました。

ただし、昨年やってきた時よりも
はるかに強力に条約締結を迫ってきておりまして、
そのペリーの態度に、幕閣の面々は
どうすんだどうすんだ、と慌てふためく有り様です。

そうしている間にも、艦隊は
金沢から横浜、大師河原(川崎)へと進みつつあります。

とりあえず、時間稼ぎに
会見場所を浦賀まで戻させようとしますが、
ペリーは会見場所を横浜に勝手に決めてしまいます。
老中・阿部正弘も斉昭も、困り果てます。

結局、押し切られた形で
12ヶ条からなる和親条約というのが
日本とアメリカの間に結ばれることになりました。


斉昭から、辰五郎が慶喜の元に派遣されてきました。

慶喜は、辰五郎という名前を覚えていました。
れんが男と威勢良くケンカしていた時に
“新門辰五郎の女房”と名乗っていたからです。

ある日、お忍びで辰五郎邸を覗きにいきます。

まずはお供の村田新三郎が偵察。。。
すると、奥の座敷にかわいらしい女がひとり座っています。
心を奪われたようにずっと女を見つめていると、
を組の若衆であるカンヌキ・義経・半次がそれに気づき
盗人だ! と新三郎を捕まえてしまいます。

騒々しい、と表に出た辰五郎は
慶喜がお忍びで訪問していることに気づき
カンヌキらを殴りつけ、
地面に額をこすりつけて不手際を詫びます。

後から考えてみれば、もしかしたら
慶喜にとってはこの時期が
最も楽しいときだったかもしれません。


嘉永7(1854)年3月3日、
江戸の徳川幕府とアメリカ合衆国が和親条約を締結する。

慶応3(1867)年10月14日、
徳川慶喜が明治天皇に『大政奉還』を上奏するまで


あと13年7ヶ月──。

(『篤姫』では「(14)父の願い」付近)


脚本:田向 正健
原作:司馬 遼太郎「最後の将軍」より
音楽:湯浅 譲二
──────────
[出演]
本木 雅弘 (徳川慶喜)
菅原 文太 (徳川斉昭)
堺 正章 (新門辰五郎)
清水 美砂 (よし)
一色 紗英 (みよ)
──────────
花柳 錦之輔 (孝明天皇)
宝田 明 (鷹司政通)
大原 麗子 (れん(語り))
──────────
制作統括:高橋 幸作
演出:竹林 淳

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