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2015年2月 8日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(06)女囚の秘密 〜家族のぬくもりが獄に光あたえ復活へ〜

安政2(1855)年1月。

「高須 久です。お願いがございます……」
吉田寅次郎と面会する文を見かけて、
女囚の高須久子が寅次郎を通じて
文に使いを頼みたいと申し入れがありました。

亡き父の菩提を弔いたいので、遺品をもらい受けたい。
その使いというわけです。

書状を持って、文は高須家に向かいます。
「書状を持参致しました! お取り次ぎ願います!」


文は野山獄を訪れ、高須家訪問の結果を報告。

まぁ、いきなり見たこともない少女が訪問してきて
遺品を云々言ったって、
相手にされないのが当たり前かもしれません。
門前払いを食らったような形です。

でも久子は、それで引き下がるような女性ではありません。
何度でも何度でも訪問してほしい、と文に頼み込みます。

文は純情にも、頼まれた通りに
何度でも何度でも高須家に通うのですが、
その度に門前払いを食らいます。

「我が家に、何か?」
薙刀の稽古の帰りと思われる
文と同じ年頃の女性が文に声をかけますが、

久子さま、と名前を出した途端
顔色を変えて屋敷の中に入ってしまいました。


「捨てられたんじゃ、家族に」
この獄におる者は
おおむね、家から疎まれた者たちばかりだ、と
司獄の福川犀之助が教えてくれました。

いつものように久子にも報告を入れる文ですが、
お嬢様にもきっと、と声をかけると
久子の表情が凍り付きます。
「あれはもうよいのです、もう構わないで」


小田村伊之助が江戸から呼び戻されました。

日米和親条約が締結され、
日本でも洋学を学ばなければならないという
雰囲気になりつつあります。

椋梨藤太は、伊之助の兄を
すでに長崎に派遣して洋学を勉強させていますが、
伊之助は、それでは全く足りないと考えています。

手っ取り早いのは、長州に洋学所を作ること。
なるほど、と藩主の毛利敬親も強く頷きますが、
藩の金を心配する椋梨に猛反対を食らいます。

周布政之助の手配で、
伊之助は野山獄の寅次郎の面会に訪問します。
藩が大きく動こうとしているとき、
寅次郎の力はやっぱり必要なのです。

しかし、寅次郎は少しだけ怖じ気づいているようです。
密航を企て大罪を犯した正義を証明せよ、と文に言われ
あれこれ悩んでしまっているわけです。

伊之助には「俺を頼るな」とだけ言って、
牢の中に戻っていきます。


高須 糸が野山獄の久子に対面しに来ました。

対面前夜、高須家から
対面の立ち合いを求められた文も同行。

「お爺さまの遺品を求めているようですが、
 おやめいただけますか。それだけです」
用件が終わると、糸はサッと立ち帰ろうとします。

文は糸の前に立ちはだかり、
久子の願いを聞き入れてもらえるように
糸に手をついて懇願します。

しかし糸から、久子は不貞、密通の罪で
ここにつないでもらったことを教えられます。

夫を亡くした寂しさに、三味線弾きを家に引き入れて
身分の低い者との密通に及んだ、と。
そのことがどれだけ家族を苦しめたか。
「もう私に関わらないでください」

それでも、と文は続けます。

糸会いたさに、文を使って糸を怒らせる手段に出た。
文が何度も何度も高須家を訪ねれば、糸はいずれ
「そんなことはするな」と怒鳴り込んで来るに違いない。
怒られても、嫌われても、それでも糸に会いたい。

その証に、糸と面会と決まってから、
身なりを整えようとしたのでしょうか
曇っていた鏡がキレイに磨かれていました。

久子は、もう二度と糸の前に姿を現さないことを約束します。
誰かに嫁いで、身ごもって子どもを産んでも──。

「二度とここには参りません。私は、あなたを憎みます」
牢の柱にかかっている久子の手を握って、
糸は久子をしっかりと見つめて言います。

もし本当に母を憎んでいるのなら、
母を直視せず目を背けながら話すんだと思うんです。
特に多感な思春期の、同性でもありますしね。
でも糸は、母と対面した初めから見ていましたよね。

ということは、確かに母親を憎んでいるんでしょうけど
心のどこかでは、もう許してしまっているような気がします。
いや、100%許しているというわけではなくて
許したい気持ちが半分、許したくない気持ちが半分?

だから、糸が言った
「二度とここには参りません」という言葉も
決して後ろ向きな発言ではなくて、
少しだけ前向きに感じられた……のは私だけ?ww

ともかく、この母と娘は
ストーリー上では永遠の決別になりそうです。


文が久子に差し入れたお手玉を、
無情にも捨ててしまった久子の心。

そこから、野山獄の者たちの間で議論になり、
寅次郎が孟子の講釈をします。
それが実に面白かったようで、いつしか野山獄は
寅次郎が教える塾になっていきました。

文と伊之助が野山獄に訪れたときも、
囚人たちや福川を囲んで講義が開かれていました。

どうしてこねえなことに……?
戸惑いを見せる文w


作:宮村 優子
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (杉 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
伊勢谷 友介 (吉田寅次郎)

原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)

川島 海荷 (高須 糸)
泉澤 祐希 (金子重輔(回想))
田中 要次 (福川犀之助)
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井川 遥 (高須久子)

石丸 幹二 (周布政之助)
本田 博太郎 (富永有隣)
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内藤 剛志 (椋梨藤太)
檀 ふみ (杉 滝)
長塚 京三 (杉 百合之助)
北大路 欣也 (毛利敬親)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:末永 創


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第7回「放たれる寅」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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