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2015年2月27日 (金)

プレイバック徳川慶喜・(06)安政の大地震

徳川斉昭が引き受けた海防参与という職も
老中でもなければ大目付でもありませんので、
自分たちの考えを通すために存在しているもののよう。
まるで飾り物のような扱いであります。

斉昭は、海防参与の職を辞してきました。


水戸藩士・藤田東湖のもとに
薩摩藩から藩主・島津斉彬の書状を持って
薩摩藩士の西郷吉之助が訪問します。

今の幕府は、ペリーの半ば強引な条約調印を
拒否する気概もなく、その責任すら一切とらず
のらりくらりと安穏に過ごしている有り様です。
今後、西洋にどう対応していくのか不安です。

日本固有の、大らかな気風というものは
決して西洋が真似ても真似できないものであり
穢させてはならないことでもあります。
そのためにも、武士は日本を
命を賭して守り抜かねばなりません。

長州藩の吉田寅次郎が、黒船が来ていたときに密航を企て
国禁を犯したと牢に入れられるのですが、
恐らくは死罪は免れないでしょう。

日本の国体を守るために、
寅次郎のような若武者を育てるためにも
攘夷を押し進めていかなければならない。
東湖はそう考えています。


慶喜のお忍びは、今日も続いています。

まぁ、倉石左衛門のお毒味が必ずあっての
お酒ではありますが、身分上仕方のないことで。

慶喜が、酒に、三味線にと楽しんでいるとき
「さくら!」という叫び声が聞こえて、部屋を飛び出します。

あいにく、慶喜が探しているさくらではなく
さくらを追っていた男たちに、手出しするなと言うのですが
新門辰五郎の仲介にも関わらず、
このままでは引き下がれない男たちに絡まれてしまいます。

そこに現れたのは平岡円四郎。
男たちをちょいちょいと倒してしまいます。
慶喜からは、ほぉ〜っ、と簡単の声が上がります。


海防参与の職を怒って辞めてしまった斉昭ですが、
今度の幕府からの依頼は、ペリーらと対等に
物事を進めていくためにはどうすればいいのか、
日本を守るための武器などどう作っていくのか、といった
幕政参与という職をお願いされます。

斉昭は、今までの知恵を全投入して参与の仕事を全うします。


一橋家では、慶喜の嫁取りの話が出てきました。
11月5日に婚礼の儀となる予定です。
名前は、関白・一条忠香の養女、美賀姫というらしいです。

土岐朝義や松島からは、お忍びで遊びに行くことを
控えるようにやんわりと注意されます。


辰五郎邸で匿われている女。
村田新三郎は、その女の
寂しそうな目が気になって仕方ありません。

を組のカンヌキ、義経、半次を蕎麦屋に呼び
奢る代わりに、情報を仕入れようとします。
女は、旗本の妾でみよと言います。

夜、みよがいるらしい町の場所を聞き出し
そこに向かっていると、橋で佇むみよがいました。
それとなく近づき「大丈夫か?」と声をかける新三郎ですが
新三郎のことも知っているみよは、走って行ってしまいます。


夜、松島の物語を聞きながら慶喜が眠っていると
この世のものとは思えない地の揺れが襲ってきました。

安政2年10月2日、夜10時。
江戸川下流を震源地にマグニチュード6.9の
安政の大地震です。


安政2(1855)年10月2日、
安政江戸地震発生。藤田東湖・戸田蓬軒が圧死する。

慶応3(1867)年10月14日、
徳川慶喜が明治天皇に『大政奉還』を上奏するまで


あと12年──。

(『篤姫』では「(14)父の願い」〜「(17)予期せぬ縁組み」付近)


脚本:田向 正健
原作:司馬 遼太郎「最後の将軍」より
音楽:湯浅 譲二
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[出演]
本木 雅弘 (徳川慶喜)
菅原 文太 (徳川斉昭)
若尾 文子 (吉子)
鶴田 真由 (徳信院直子)
渡辺 裕之 (藤田東湖)
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堺 正章 (新門辰五郎)
清水 美砂 (よし)
山下 真司 (ガンツム)
一色 紗英 (みよ)
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藤岡 琢也 (中山五郎左衛門)
佐藤 慶 (永原帯刀)
渡辺 徹 (西郷吉之助)
岸田 今日子 (松島)
大原 麗子 (れん(語り))
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制作統括:高橋 幸作
演出:谷口 卓敬

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