プレイバック徳川慶喜・(07)公家の花嫁
大きな揺れでした。
一橋慶喜は、様子を見るために屋敷を出ようとしますが
乳母の松島が危険だと行かせてくれません。
倉石左衛門や村田新三郎も慶喜のもとに駆けつけます。
一橋家では、玄関と長屋が一部崩れた被害。
慶喜は、水戸藩邸も見てくるように左衛門らに命じ
自らは屋敷内をくまなく見回りします。
その間にも続く余震。
「藤田、戸田も、息絶えております……」
水戸藩邸小石川上屋敷では、徳川斉昭が報告を受け
ひどくがっかりした様子です。
それでも、助けてやれ、というのが精一杯です。
新門辰五郎邸では、
義経が崩れ落ちた建物の下敷きになっています。
ガンツム、カンヌキ、半次らを組の者たち総出で
義経を救出しようとしますが、そう簡単にはいきません。
ようやく鐘が鳴り響きだしました。
そこら辺一帯で火の手が上がっている模様です。
未曾有の大地震の後だけに、
火災も一帯を焼き尽くす規模になると覚悟をせねばなりません。
辰五郎は、義経の救出をいったん中断し
火消しに向かうことにします。
水戸藩邸の様子を見に行った左衛門と新三郎ですが、
藤田、戸田両名の死と、斉昭、吉子の無事を伝えたのは左衛門のみ。
新三郎は、みよを探して町を走り回っていました。
川の対岸にみよがいるのを発見した新三郎は
地震により通行が出来なくなった橋を避けて
川を歩いて渡り、みよの前に姿を現します。
新門屋敷では、炊き出しが行われています。
町の者たちに、元気よく明るく振る舞っていたかと思えば
救出された義経の枕元に寄り添って、看病をするおよし。
「あっちの心配は誰がしてくれるんだいッ」
そりゃ皮肉も言いたくなりますわw
地震発生からすでに7日が経過しているというのに
余震は未だに続いております。
家屋などの建て直しが急務ではありますが、
江戸の物価が予想をはるかに超える高騰ぶりで
にっちもさっちもいかない状態のようです。
主席老中・阿部正弘は、幕政の改革を一旦中断して
江戸の建て直しを優先して行うことにします。
その上で、阿部老中は一線から退いて
堀田備中守正睦を後継に指名します。
12月3日。
大地震で延期していた婚礼の儀式、再開です。
一橋屋敷では、花嫁を迎え入れる準備でてんてこまいです。
慶喜の凛々しい姿に、
左衛門は感嘆の声を上げ松島は感涙を流します。
夜。
慶喜と美賀が顔合わせし、三三九度の杯を交わします。
そして、花嫁の待つ新御殿へ。
そのころ、新三郎はみよと密会していました。
安政2(1855)年12月3日、
徳川慶喜と一条忠香の養女・美賀が結婚する。
慶応3(1867)年10月14日、
徳川慶喜が明治天皇に『大政奉還』を上奏するまで
あと11年10ヶ月──。
(『篤姫』では「(17)予期せぬ縁組み」〜「(18)斉彬の密命」付近)
脚本:田向 正健
原作:司馬 遼太郎「最後の将軍」より
音楽:湯浅 譲二
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[出演]
本木 雅弘 (徳川慶喜)
菅原 文太 (徳川斉昭)
若尾 文子 (吉子)
石田 ひかり (美賀)
鶴田 真由 (徳信院直子)
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堺 正章 (新門辰五郎)
清水 美砂 (よし)
山下 真司 (ガンツム)
一色 紗英 (みよ)
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藤岡 琢也 (中山五郎左衛門)
岸田 今日子 (松島)
大原 麗子 (れん(語り))
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制作統括:高橋 幸作
演出:富沢 正幸
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