大河ドラマ花燃ゆ・(12)戻れないふたり 〜夫まさかの決断に妻は初仕事!〜
安政4(1857)年12月5日、
杉 文と久坂玄瑞の婚礼の儀式が行われることになりました。
母の滝にキレイにお化粧してもらう文ですが、
自分の顔を鏡で見ても、自分の顔とは思えません。
どこか、遠くの他人のことのような気がしています。
「せわぁない! ゆっくり夫婦になりんさい」と母ちゃん。
婚儀後の披露宴? で、どんちゃん騒ぎの杉家ですが
酒を呑みながら、高杉晋作の口が滑ります。
「久坂のやつ言っとったのにのう……、
文は不美人じゃから嫁には欲しゅうない、と」
一瞬で場が凍り付きますw
たくさんの蔵書や身の回りのものをまとめ
久坂家を引き払った玄瑞は、
しばらくの間、杉家で文と同居します。
父・母・兄と早くに亡くした玄瑞にとって
「お帰りんさい」「もうすぐご飯ですけど」と
迎えられるのは、どうも慣れません。
照れくさいわけでありますな。
ハリスの要求に屈して
将軍徳川家定への目通りを許してしまった幕府への不満が
日を追うごとに高まりつつあります。
井伊直弼は、徳川家(=江戸幕府)が力を持たねば
日本は異国の侵略を許してしまうことになる、という道理が
どうして理解してもらえないのか、と大いに嘆きます。
直弼は、幕府を批判する者たちには
いずれ厳しい処罰を下すつもりです。
幕府は、一部の大名たちに
これから結ぶことになる条約の内容を見せて諮問させますが、
条約締結を批判しているのは自分たちだけではないことを知った
江戸留学中の吉田稔麿は、
極秘でそれを入手して松下村塾に送付します。
松下村塾の生徒たちにもどんどん学ばせようと
藩主の毛利敬親は江戸留学の件を考えてくれるそうです。
もう“罪人の塾”だと呼ばせない、と小田村伊之助は
これからの時代に不可欠な吉田松陰の復権に力を注ぎます。
伊之助の裏切り(という形になってしまった)によって
権力を剥奪された形の椋梨家では、
今まで香の会を取り仕切っていた美鶴から
今後は周布政之助の妻に移ったようで、
あれだけにぎやかだった椋梨家は
人っ子ひとりいない静けさが漂っています。
挨拶に訪れた寿ですが、
ようやく奥方列席の端に加えてもらえ
しかも文の婚約相手の件も斡旋してもらえたというのに
夫によって台無しにされ、美鶴と会わせる顔がありません。
妻としては、妹の幸せを願ってやってあげたことで
それはすなわち妹も幸せなはずだと自負していますが
夫から見れば、それはあくまで自分自身のためで
自分第一で行動しているとしか思えません。
夫としては、人の幸せのためにかけずり回っているわけですが
妻から見れば、自分一人で生きているかのように振る舞っていて
せっかくの他人の苦労も断りもなく台無しにしてしまいます。
お互いがお互いを見て、不満だらけなわけです。
すれ違いが続く小田村家です。
玄瑞に藩医として江戸遊学の許可が下りました。
しかし玄瑞は、江戸に学問に行くつもりはありません。
通商条約を結ぼうかとしている今、
学問をしているヒマはないわけです。
条約阻止のためにハリスを仮に殺害したとしても
アメリカから第二のハリスが派遣されてくるだけです。
であれば、今こそ日本が攘夷を決行すべき時であり
玄瑞はその志を果たしに行こうと考えています。
そのために、玄瑞は文と別れる決意を固めます。
しかし文は、まっすぐでバカ正直な
融通が利かず頑固な強情っ張りのひねくれ者で、
喧嘩を売られれば頭にカーッと血が上るような男が
心配で心配でなりません。
「私は……あなたとともに生きて参ります」
文自身の志に、玄瑞は返す言葉がありません。
一人が気楽でいい、なんて言いながら
妻のいるありがたみもしみじみ感じています。
井伊直弼が大老に就任しました。
安政の大獄の嵐が、吹き荒れようとしていました。
作:大島 里美
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
伊勢谷 友介 (吉田寅次郎(松陰))
高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)
原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)
瀬戸 康史 (吉田稔麿)
劇団 ひとり (伊藤利助)
要 潤 (入江九一)
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若村 麻由美 (椋梨美鶴)
石丸 幹二 (周布政之助)
きたろう (梅田雲浜)
堀部 圭亮 (間部詮勝)
本田 博太郎 (富永有隣)
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内藤 剛志 (椋梨藤太)
檀 ふみ (杉 滝)
奥田 瑛二 (玉木文之進)
長塚 京三 (杉 百合之助)
高橋 英樹 (井伊直弼)
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制作統括:土屋 勝裕
:小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:渡邊 良雄
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第13回「コレラと爆弾」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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