プレイバック徳川慶喜・(13)幕府の権威
生麦村にある、れんの兄・与兵衛が営む旅籠・麦屋。
そこのお世話で、
駆け落ちした村田新三郎とみよは暮らしています。
みよは赤子を授かり、お腹は大きくなってきました。
将軍徳川家定より「大老」として
任命されたのが彦根藩主・井伊掃部頭直弼。
井伊は、徳川宗家の威信を守り、我が国の命運を保つために
決断しなければならない、と所信を表明します。
この井伊も、家定の後継ぎ、
将軍継嗣問題について危機感を持っておりまして、
井伊の場合は、13歳の紀州徳川慶福を
第一候補にしています。
一橋慶喜の周辺では
自身を将軍継嗣の候補者として挙げているようですが、
自分では、その意欲がないので
そんなことをしてもらわなくとも結構! な立場ですw
「余が将軍を継げば、天下は滅亡じゃ! アッハッハ」
新三郎の妻・たみが慶喜の前に現れます。
今は亡き倉石左衛門から、新三郎が町方の娘と
駆け落ちしたことを知らされていたのです。
たみは、新三郎を見つけて必ず連れ戻すのだ、と
新三郎探しの旅に出ることにします。
中国は、1840〜42年のアヘン戦争に続き
1857年のアロー戦争で天津条約を結びますが、
400万両というイギリスへの軍事賠償金、
外国艦隊の長江の通行保証、10港の開港など
中国側にとって不平等な内容を押し付けられてしまいます。
それで隣国日本は、後に天津条約と同じような
不平等条約を結ばせられることも充分にあり得るわけで、
今すぐアメリカと条約すれば、
仮にイギリスやフランスが日本に押し寄せて来たとしても
アメリカとの条約と同じような内容になるように
アメリカが仲介して立ってあげましょう、と言いますが、
もし今すぐしないのであれば、下田に帰って、条約調印日まで
黙って過ごすことになるでしょう、と寂しそうに言います。
ただし、その間にイギリスやフランスが迫っても、何もしません。
「日本に何が起ころうとも、アメリカは一切困らない」
今すぐ調印するか、しないか、どちらがいいですか? と
最終的には判断を日本側に委ねますが、
今すぐ調印したほうがいいよ! と圧力もかけつつ。
井伊としては、朝廷の説得を済ませてから、というつもりですが
今日中に、というハリスからの条件である以上
それに時間を割くことももうできません。
安政5(1858)年6月19日、日米修好通商条約調印。
朝廷の許可を得ぬまま、勝手に調印を進めたわけで
これから民衆の不満が爆発する、と井伊は覚悟を決めます。
安政5(1858)年6月19日、
日本とアメリカ合衆国の間で通商修好条約結ばれる。
慶応3(1867)年10月14日、
徳川慶喜が明治天皇に『大政奉還』を上奏するまで
あと9年4ヶ月──。
(『篤姫』では「(28)ふたつの遺言」付近)
脚本:田向 正健
原作:司馬 遼太郎「最後の将軍」より
音楽:湯浅 譲二
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[出演]
本木 雅弘 (徳川慶喜)
菅原 文太 (徳川斉昭)
石田 ひかり (美賀)
鶴田 真由 (徳信院直子)
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渡辺 徹 (西郷吉之助)
水野 真紀 (たみ)
一色 紗英 (みよ)
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藤岡 琢也 (中山五郎左衛門)
岸田 今日子 (松島)
杉 良太郎 (井伊掃部頭直弼)
大原 麗子 (れん(語り))
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制作統括:高橋 幸作
演出:竹林 淳
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