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2015年5月 3日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(18)龍馬!参上 〜残された者たちの前に新しい扉ひらく〜

安政7(1860)年2月。
松陰吉田寅次郎が処刑されて3ヶ月あまり。
松陰の100日祭も、彼の遺髪をお供えして
無事に終えることが出来ました。

あの美少年・高杉晋作は雅を娶り、ついに年貢を納めます。

何もかも変わらぬ日常のようにも思えますが、
松陰亡き後、残されたものたちには
非日常を生きて行かなければなりません。

叔父の玉木文之進も、松下村塾の表札を見ながら
「もうしまいじゃ」と落胆してしまっています。

小田村伊之助は、三田尻にある越氏塾へ
塾長として行くように周布政之助に提案されます。

松陰に松下村塾を託された伊之助は、
この大事な時に萩を離れるわけにはいかないし
何より松下村塾の存続に命をかけねばなりません。

しかし周布は、松陰亡き後の塾生たちがいきり立っているからこそ
伊之助を萩から遠ざけたいようです。
このまま松下村塾を復活させてはならないわけです。


3月3日、江戸にしては珍しい大雪の日。
桜田門外の変が発生。

大老の井伊直弼が江戸城門前で、
開国に反対する尊攘派の無名浪士たちによって暗殺されたのです。
幕府最高責任者の死としては、実にあっけない最期でした。

これ以降、幕府の権威は大きく失墜することになります。

文の夫・久坂玄瑞は、松陰の敵討ちに
長州人こそが井伊大老を襲撃せねばならぬものを
水戸浪士、薩摩藩士といった他藩の者たちに
先を越されたことを悔しがります。


萩城。
家老の長井雅楽は『航海遠略策』を提案します。

つまり、すでに海外との条約は締結されてしまっているので
次に成すべきは、朝廷と幕府の上下についてしっかりと正すこと。
改めて朝廷から開国の勅命を出してもらい、幕府が実行する。

そして長州藩は、あくまでも朝廷を尊び
幕府の策にも沿う形をとる。

伊之助は、上がった熱をどう取り払うかを長井に問います。
突然現れた外敵への怒り、内政への不満、
各地でひとかたならないうねりを見せています。

朝廷や幕府だけを見て方策を講じるのではなく
もはやうわべだけの方便では熱は引かないと主張しているのです。
この『航海遠略策』を藩の方針として出せば、
乱世は更に乱れ、混乱は更に生じるでしょう。

そこへ、長井や周布、伊之助たちの呑みの席に乱入した玄瑞によって、
松陰への恨み辛みをぶちまけられ、ぶち壊しにされてしまいます。

まぁ玄瑞の気持ちも分からなくもありません。
開国すれば、金がどんどん流出して国は力を失っていき
民は貧しさに苦しんで、日本はいずれ内から崩壊していくでしょう。

ただ伊之助としては、今や時の寵児のようにもてはやされている
長井を懐柔する数少ないチャンスと狙っているわけです。
伊之助は、松陰の熱、魂を思い出すよう玄瑞を諭します。

しかし、玄瑞の思いが届かずに
『航海遠略策』が藩是となったのと同じように、
伊之助のそんな願いは玄瑞には届かず、

保身に走る幕府、無能な公家たちは顧みるに値せず
藩の決定も大事の前では小事だとし、
この国を変えてみせる! と決意した玄瑞は
松下村塾を再開することにしました。

まずは資金作りから。
藩から独立して活動するためには金がいる、ということで
写本することで銭稼ぎをしようというわけです。

ただ、玄瑞の口から出た“軍資金”の言葉に、
文は表情を曇らせます。
松下村塾の思いが、学問所から戦国武者の集まりのように
徐々に形を変えていっていると気づいたからです。


杉家に坂本龍馬という
髪の毛ぼさぼさののっぽな土佐藩郷士が現れました。

もともとは玄瑞に文を届けにきたようですが、
玄瑞が不在だったので、文が相手にしています。
松陰がどんな人だったかを問われ、
答えているうちに涙ぐむ文。

龍馬は、かつて松陰が手紙に書いた
“フレーヘード”、自由という言葉を使い、
「兄上は消えた。おらんくなった」という文の言葉を
兄は自由になった、と考えられないか? と聞いてきます。

お前たちのものではない、長州だけのものでもない。
松陰はこの国の志ある者みんなをつないでいる。
死してなお、生き続ける──。

何事にもとらわれず、我が成すことは我のみぞ知る。
「わしもやるき!」


玄瑞の考えていることは、松陰が育て収穫した米があり、
自分たちはその種である、ということ。
つまり松陰の後を継ぐものは自分だ、ということです。

その種が単なる籾殻のままか米粒になるかは
これから何を成していくか次第であり、
文にはそれを見定めてほしいのだそうです。

俺にはお前しかいないのだから、
いつか「ようやった」と思ってほしい、と。

松下村塾の活動内容の食い違いで仲違いをしていたふたり、
ようやく仲直りです。


作:金子 ありさ
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
伊勢谷 友介 (吉田寅次郎(回想))

高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)

原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)

佐藤 隆太 (前原一誠)
要 潤 (入江九一)
黒島 結菜 (高杉 雅)
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石丸 幹二 (周布政之助)
北見 敏之 (高杉小忠太)
羽場 裕一 (長井雅楽)
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伊原 剛志 (坂本龍馬)
内藤 剛志 (椋梨藤太)
檀 ふみ (杉 滝)
奥田 瑛二 (玉木文之進)
長塚 京三 (杉 百合之助)
高橋 英樹 (井伊直弼)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:末永 創


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第19回「女たち、手を組む」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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