大河ドラマ花燃ゆ・(19)女たち、手を組む 〜松下村塾生が名誉かけ再び動き出す激動開始〜
文久2(1862)年──。
絹や生糸が海外に売りに出されている関係もあってか
物価が高騰し、40文で買えた油でさえ80文出さなければ買えない
民衆のおサイフに厳しい時代になってしまいました。
松下村塾の元塾生で魚屋の亀太郎のところに
魚を買い出しに出かけた文ですが、亀太郎の母・フネから
罪人の塾に通ったばっかりに商売上がったり、と
厳しい一言を投げ連れられてしまいます。
生活が厳しいのは亀太郎のところだけではなくて、
岩倉獄につながれていた入江九一ら一家も同様。
弟の野村 靖は江戸で仕事を見つけると山口を出、
入江は岸見村でようやく働き口を見つけたのだそうです。
その生活の苦しさにも、「松陰先生のせいではない」と
みな口々に言い聞かせていますが、
それを知ると文は胸が痛いです。
薩摩藩の西郷吉之助と対面した久坂玄瑞は
(本意はまた別にありますが、表向きは)朝廷を守るため
薩摩藩主の実父・島津久光が兵を率いて京へ向かう計画を知り、
長州藩も、航海遠略策による公武合体を藩是としていないで
京都に人を集め、事に備えるべきだと周布政之助に主張しますが、
今や藩の実権を握る長井雅楽に、薩摩の動きに煽られて
幕府に刃を向けるような事があってはならぬと釘を刺されます。
まぁ、命がけの主張があったからかどうなのか
それからしばらくして、長州藩も京に
藩の重役たちを送り込むことにしました。
久坂は、自分たちは自分たちで京に乗り込んで
幕府にすり寄る藩是を何としても覆して
朝廷に攘夷を働きかけようと松下村塾仲間を誘います。
しかし、高杉晋作はその話に乗れません。
幕府のお供で、長州藩より上海行きの命が下っているのです。
塾生たちに声をかけてみまして、
それぞれが少しずつ貯金してきた金も
京での活動資金に集め出しましたが、
とてもとても足りません。
無理とは分かっていながら、
それを久坂に打ち明けられた文は
何とかしなくちゃ、といろいろ思案を巡らせます。
まずは亀太郎の母・フネを巻き込んで
魚の売れ残り分を日持ちできるカマボコにして
それを売って金にする作戦です。
母の滝は、夫・百合之助の本棚の奥にあった
数年開いていないであろう本を売って金にしてくれました。
数年開いていないのだから、恐らくは気づかないでしょうw
「金が入ったら買い戻せばええんです」
そうして増やした金を持って、久坂と塾生たちは京へ
高杉は上海へと旅立って行きます。
参加しなかった亀太郎が、杉家にやって来ました。
文に案内されて通された部屋には、
亀太郎が描いた松陰の肖像画が飾ってあり、文は松陰が
「僕の心の内側まで描いてくれた」と喜んでいた話をします。
そのまま一人で京に乗り込んだ亀太郎は
先着していた仲間たちと合流。
しかし、酒を呑んで眠ってしまった時を見計らい
そっと宿舎を抜け出した亀太郎は長井雅楽を待ち伏せます。
亀太郎としては、久坂が亀太郎を誘った際に
長井を斬る、と打ち明けていたのが頭にあったのかもしれません。
久坂をここで死なせてはならん、と自分が捨て駒になり
長井を襲撃します。
「松浦亀太郎が、京で長井雅楽様に斬りつけました」
小田村伊之助によって杉家にもたらされた、衝撃の第一報です。
亀太郎が斬りつけた長井は、幸い軽傷で済みましたが
亀太郎は自ら包丁で刺し、落命します。
文は、亀太郎が京に向かったことすら知りませんで
亀太郎の覚悟に気づいていれば、と自分を責めています。
この事件により謹慎を命じられた久坂は
伊之助経由で周布に建白書を提出します。
亀太郎の死を、ひとりの魚屋の死として葬るのか
長州を変えた一介の志士の死として称えるのか
久坂は周布に迫ります。
「お選びください。長州の未来を──」
女たちは、それでもけなげに
こつこつと働いて夫たちを助けようとします。
作:大島 里美
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)
原田 泰造 (杉 梅太郎)
佐藤 隆太 (前原一誠)
要 潤 (入江九一)
劇団 ひとり (伊藤利助)
黒島 結菜 (高杉 雅)
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石丸 幹二 (周布政之助)
羽場 裕一 (長井雅楽)
宅間 孝行 (西郷吉之助)
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檀 ふみ (杉 滝)
長塚 京三 (杉 百合之助)
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制作統括:土屋 勝裕
:小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:安達 もじり
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第20回「松陰、復活!」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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