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2015年5月17日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(20)松陰変身! 〜松下村塾の双璧とその妻が逆転狙う〜

久坂玄瑞の説得に心を打たれた藩重臣の周布政之助は
藩主の毛利敬親も参加しての藩の重役会議において
これまで長州藩が藩是としてきた公武合体から
破約攘夷に方針転換を提案します。

破約攘夷は、かつて大老井伊直弼が結んだ不平等条約を破棄し
異国を、外国人を国外に追い払うもの。

これには、公武合体に命を注いできた長井雅楽が
「正気の沙汰ではない!」と大反発ですが、
その訴えも届かず、長州藩は攘夷へ大きく舵を切ります。

ともかく、
松浦亀太郎による長井雅楽襲撃事件の責任を取って
謹慎していた玄瑞は謹慎を解かれました。


上海に赴いていた高杉晋作が日本に戻ってきました。
長州で寄り道程度に実家に帰り、挨拶もそこそこに
藩主に上海の報告をするためにそのまま京に発ってしまいました。

清国が欧州列強に食い荒らされる様子は想像以上でして
晋作に言わせれば、破約攘夷の方針を掲げて幕府を動かし
国を一つにするという悠長なことを言っているだけでは
とてもとても間に合いません。

一国も早く、諸外国と渡り合えるだけの軍備を
整えていく必要があると訴えます。

玄瑞は、吉田松陰を亡くし、長井を倒そうと団結して
亀太郎を亡くした今こそ足元を固めるときだと晋作を諭しますが、
「お前のつまらんやり方が亀(亀太郎)を追い詰めたんじゃ」と言われ
玄瑞は一言も反論できず、酒席を蹴ってしまいます。


玄瑞は、破約攘夷を遂行すべく朝廷側に掛け合います。

その窓口となるのは、攘夷派の公家・三条実美。
しかし、おもてなしに不満でもあるのか
ただ無言で酒を呑むばかりで、料理に手をつけません。

玄瑞と女将のやりとりを聞いていた芸妓の辰路は
三条の口の中にできものができやすいことを知っていて
今日もそのせいで食事を摂れなかったのではないかと推測。

もともと医者でもある玄瑞は
女将に茄子と梅干しを用意させ、三条に差し出すと
三条はとても喜んで口に運びます。

「よろしゅうおしたなぁ……高うつきますえ」
辰路の一言が、少し気にかかります(汗)。


玄瑞が主張する破約攘夷を徹底させるべく
小田村伊之助は長州支藩のひとつ・岩国へ出向いていました。
ただ、岩国藩の吉川家は毛利本家よりも弱小である故に
幕府に楯突こうとする破約攘夷論には賛成できないわけです。

吉川家は毛利家の中でも家格は最下段に甘んじていますが、
それを敬親が引き上げると言ったならば?

そういう条件を伊之助が提示するわけですが、
吉川家にとっては悪い話ではないはずです。
結局、岩国藩は提示した条件を呑んで
毛利家と足並みを揃えることになりました。

ただ、東側にある岩国藩のようにうまくいくところばかりではなく
西側にある長府藩などは藩主にすら会わせてもらえません。
もしかしたら、親戚がいるからと岩国に来ていた椋梨藤太が
各藩に差し金を送っているのかもしれません。

「主君が動かなければ、お主らが動くときではないんか!」
伊之助は長府藩主への説得をやめ、
藩士ひとりひとりと話し合い説得する方法を選んだわけです。


三条を落とす(と言ったら失礼ですが)ヒントをくれた辰路に
玄瑞は何か礼をしたいのですが、どうすればいいか分かりません。
高くつく、なんてこと言っていましたし。
「うちの旦那さんになっとくれやす」

茶を飲んでいた玄瑞はブッと吹き出してしまいますが、
辰路が言っていた“旦那さん”というのは、
そういう夫婦の意味ではなく“お得意さん”という意味のようです。

勤王の志士たちの力になって、芸妓としてもっと名を上げたい。
辰路の夢は広く大きいです。

これは玄瑞にも利がありそうで、
どの藩の誰が誰と親しいか、どの公家とどんな話をしていたか
そんなお座敷での情報を掴むことが出来たなら
玄瑞がやろうとしている調略もやりやすくなります。

ただ。
これは逆に言えば、玄瑞が誰と親しいか
玄瑞が誰とどんな話をしていたかという情報を
他人に漏らされるという危険も孕んでいるわけで、

そんな部分を認識できるか否かによって
玄瑞の運命も変わっていきそうです。


長府藩が破約攘夷を受け入れることになりました。
敬親は、尽力してくれた伊之助に何か褒美をとらそうとします。

伊之助が望むことといったら──。

義弟の玄瑞の手紙で伊之助の活路が開かれたといっても過言ではなく
玄瑞にも、そして自分の息子やその仲間たちにも
今なお脈々と受け継がれている
吉田松陰の復権と吉田家再興を訴えます。

勅命により、幕府が安政の大獄による処罰者を赦免することになり
伊之助の働きかけで松陰も許されることになりました。
山鹿流兵学師範の吉田家も再興されます。
母の滝も、叔父の玉木文之進も、涙を流して喜びます。


江戸の長州藩邸。
破約攘夷に藩是を方針転換しまして、
それを国内に広く知らしめるためには
「異人を斬るか襲う」と晋作が主張します。

しかしそれはハイリスクでありまして、
外国艦隊が一気に長州に攻め込まれることもありえます。
攻め込まれて西洋列強に日本を分割されてしまったら
それは長州が望む姿ではありません。

晋作の主張に対して異を唱えていた
玄瑞や松島剛蔵、井上聞多たちですが、
それに変わって、伊藤利助が
建設中の英国公使館焼き討ちを提案します。

建設中なので、人が殺されることもありません。
気に入った、と晋作が賛同し12日に決行となりました。


作:宮村 優子
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
──────────
[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
伊勢谷 友介 (吉田寅次郎(回想))

高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)

原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)

瀬戸 康史 (吉田稔麿)
劇団 ひとり (伊藤利助)
佐藤 隆太 (前原一誠)
要 潤 (入江九一)
黒島 結菜 (高杉 雅)
──────────
石丸 幹二 (周布政之助)
北見 敏之 (高杉小忠太)
羽場 裕一 (長井雅楽)
津田 寛治 (松島剛蔵)
上杉 祥三 (三条実美)
鈴木 杏 (辰路)
──────────
内藤 剛志 (椋梨藤太)
檀 ふみ (杉 滝)
奥田 瑛二 (玉木文之進)
長塚 京三 (杉 百合之助)
北大路 欣也 (毛利敬親)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:渡邊 良雄


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第21回「決行の日」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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