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2015年6月14日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(24)母になるために 〜過ち許し永遠の愛を誓うか〜

「京の女と……情を通じた」
夫からの突然の告白は、妻を呆然とさせるに余りある言葉でした。

放心状態のままとぼとぼと歩く文を、
七卿方御用掛を命じられて奔走する前原一誠が呼び止めます。

「あかんあかん、みそは白みそ!」「漬け物は辛すぎたらいかん!」
「お口に合うもんこさえてくれんと困る!」と
お公家サンたちはワガママ勝手の言い放題。
食事を作る女中たちを完全に振り回しております。

警護・接待をする奇兵隊もいっぱいいっぱいで、
自分たちの食事のことはままならず。

……と、ここまで話せば、さすがの文もピーンときます。
「もしや……私が奇兵隊のみなさんの飯炊きを?」
お願いします女幹事どの、と頭を下げる前原です。

朝廷からの追放を受け、今後どう動くべきか?
藩内でも意見が二手に分かれます。

処分撤回を求めて上京しようとする
高杉晋作、来島又兵衛らの「進発派」と、
長州で実力を蓄え、時を待とうとする
小田村伊之助、周布政之助らの「割拠派」であります。

「進発派」は、誤解を解きたいと焦っておりますし、
「割拠派」は、御所に矢を放てば朝敵のそしりを免れず
長州は滅びてしまうと危機感を抱いています。

会議後、やけに大人しかった高杉に周布は言葉をかけます。
「お前は進発派を抑えにかかれ。よいな」

このころ長州藩では、奇兵隊のみならず
諸隊と呼ばれる義勇隊が次々に結成されます。
最も強く、京へ挙兵することを主張したのが
来島率いる遊撃隊であります。

雄叫びを上げ、今にも出陣する勢いの遊撃隊に
高杉は深いため息をつきます。
「あのオヤジ殿を止めろと言いよる。熱い熱い……」


玄瑞は、桂 小五郎とともに
上洛禁止令が出されている京にあえて乗り込み
情勢をはかりつつ、長州が復権できるチャンスをうかがうそうです。
そこで伊之助に、次男・久米次郎を養子に欲しいと願い出たわけです。

分かった、という伊之助の返事をもらい、
文と言葉を交わさぬまま、玄瑞は京に旅立ちます。
後から知った文は、座り込んで泣きじゃくります。
「まだケンカもしとらんのに……何でそねぇに勝手やの」


来島と向き合う高杉でしたが、
見損のうたぞ高杉!だの
せいぜい存分にご出世なされよ!だの、
言われたい放題であります。

黙っておればいい気になりおって! と
高杉は高杉で荒れに荒れるわけですが、
その二人の様子を見て、入江九一がつぶやきます。
「向きませんよ、高杉さんに仲裁役など」

その代わり、吉田稔麿が高杉に
京に行きませんか? と提案します。


小田村家から久米次郎を養子に、という話ですが、
文は、本当はイヤなのです。
もし養子、跡取りをもらってしまったら、
夫・玄瑞は二度と戻って来ないような気がして。

それを聞くと、伊之助は笑って否定します。
「養子にやるンは、久坂に死んでもらうためやない。生きさせるため」

玄瑞から養子の申し出があったとき、
伊之助はひとつの条件を玄瑞に出したのです。
「父として生きること」

そう言う意味では、文も同様でありまして
父として、母として生きることが絶対条件であります。

文は、伊之助と寿の前に現れ、改めて養子縁組を願い出ます。
「どうか久米次郎の母にならしてつかぁさい!」


京で高杉や入江、稔麿らと合流した玄瑞から
文宛に手紙が届きました。

 俺はもう逃げない。目をそらさない。
 父となるために。
 お前と久米次郎を守るために。

元治元(1864)年、
久米次郎は久坂家の養子となりました。


伊之助の長崎行きが、急きょ決まりました。
脱藩した高杉の責任を取るためだそうです。

こんな大事な時に長州を離れるなど考えられないわけですが、
有無を言わさぬ周布の言葉から、伊之助は何も言えません。


「一度、奴らを痛い目に遭わさねば……高杉、小田村、久坂玄瑞」
周布が若いものたちを政治に参加させたことから
今の藩の混乱が始まったわけで、
藩が滅びる前に、何としてもそれを阻止しなければなりません。

失脚して政治の表舞台から下ろされた椋梨藤太が、
したたかに、這い上がろうとしていました。


作:大島 里美
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)

高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)

優 香 (小田村 寿)

瀬戸 康史 (吉田稔麿)
要 潤 (入江九一)
佐藤 隆太 (前原一誠)
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石丸 幹二 (周布政之助)
上杉 祥三 (三条実美)
緋田 康人 (尾崎三良)
鈴木 杏 (辰路)
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山下 真司 (来島又兵衛)

内藤 剛志 (椋梨藤太)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:橋爪 紳一朗


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第25回「風になる友」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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