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2015年6月21日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(25)風になる友 〜池田屋事件で新撰組と死闘!〜

過激な攘夷を嫌う一派は
会津藩や薩摩藩の力を借りて長州藩を京から追放。
脱藩した高杉晋作は、京で久坂玄瑞らとともに再起を誓います。

しかし──。

萩に戻った高杉は、脱藩の罪で捕らえられ
野山獄に投じられることになりました。
「突然重役に取り立てられたと思うたら、今度は獄の罪人か」

まことにおもしろい! と壁をグーで殴りつけますが、
そこには刀傷で『至誠』と彫った文字が。
高須久子曰く、ここの獄は
吉田松陰がつながれていた部屋だそうです。

高杉は玄瑞に、急いで京の情勢を藩に報告させ
来島又兵衛の暴走を止めるように手紙にしたためて文に託します。

そこへ、妻の雅がやってくるのですが
雅のお腹には、高杉との子がいます。
高杉は雅のお腹に手を当てて、父の実感をかみしめます。

子どもと言えば、久坂家の養子になった久米次郎は
久坂家が家を構えるまでとの約束で、引き続き
寿が小田村家で養育していました。


長州藩士は、京への立ち入りを禁止されていましたが、
唯一、長州藩邸の中は幕府も手を出すことが出来ず
尊王攘夷派の脱藩浪士たちの住処となっていました。

外から戻ってきた玄瑞に、文からの手紙が届けられます。
高杉が野山獄に投じられたいま、
長州藩内の進発派を抑えられる人物と言えば
周布政之助しかおりません。

京でも、長州の動きを支持する者たちが現れて
暴発しそうな勢いですが、
桂 小五郎曰く、今動かれてはいろいろと困るわけです。
抑え込むためにも、宮部鼎蔵と面会してきます。

そこに飛び込んできたニュース。
「ようやく動きました……会津、薩摩の結束が崩れたんです!」


山口に戻るから、親子3人で会いたい──。

玄瑞から文宛に手紙が届きました。
始めこそ、ノロケかしらと笑っていた杉家の面々ですが、
文の表情は今までになく堅いです。

親子3人で会いたいという理由が、
山口に戻った後、兵を率いて上洛するということらしく
これは戦になるということでしょうか、と声を絞り出して言ったとき、
文の不安を察知した家族。

父・百合之助は「早う支度して行っておやり」と
背負っている荷物を持ってやり、ほら、と家族に催促。
母・滝は差し入れの漬け物、義姉・亀は着物や履物を用意してくれ、
兄・梅太郎は玄瑞への手紙をしたためてくれます。


長崎に派遣されていた小田村伊之助は、
来たるべき戦に備えて武器を調達すべく
英国商人・トーマス=グラバーと面会していました。

しかし、グラバーの反応はすこぶる悪く。
「敵である長州に、武器を売る国があると思いますか」

50万ドル(なら売ってやってもいい)、という返答に
足元を見られている、と一旦退出する伊之助と兄の松島剛蔵。
50万ドルとは軍艦5隻分の価格であります。
しかし伊之助は、根気強く交渉を続けていくつもりです。


兵を率いて京へ向かうのは、あくまでも長州の覚悟を示すためで
自分たちを阻む薩摩らの備えが手薄になった今こそ
戦にならず、朝廷を味方につけることが出来る。
そして必ず、長州の汚名をすすいで日本の政治に復帰させる──。

玄瑞の主張に、毛利敬親は一息置いて答えます。
「そうせい」


京の吉田稔麿は、「八月十八日の政変」の主導者が
中川宮朝彦親王だと、薪炭商の古高俊太郎から聞かされます。
中川宮が孝明天皇の大和行幸を延期し、
三条ら七卿の参内を禁じさせ長州藩も京から追放をした……。

元治元(1864)年6月5日、尊王攘夷派の浪士たちが
京の旅館『池田屋』に集まっていました。

宮部鼎蔵が主張するのは、中川宮の襲撃。
しかしいま京で暴動を起こしては
玄瑞らが上洛しての朝廷への復権活動がやりにくくなると
桂は、玄瑞が軍を率いて上洛するまで待ってくれと頭を下げます。

宮部と言えば、吉田松陰の盟友であります。
東北旅行に際しても、宮部との約束を優先させて
脱藩という大罪を犯すほどの無茶な人間でしたw

愚かなる
 吾れをも友と めづ人は
  わがとも友と めでよ人々

(愚かな私を友と思うてくれる人がおるならば、
私の友も同じように大事にしてほしい)

ならば、ここにおる者は皆、友じゃな!
力強い宮部の声が響き渡ります。

しかし、中川宮が主導者だと教えてくれた古高が
新選組に捕らえられてしまいます。
宮部は古高奪還に動き出し、
稔麿は新選組の様子を探ってきます。

するとどうやら、新選組は
覚悟を示すために上洛するはずの長州軍が
本当は京の町を焼け野原にし、天皇を長州に奪おうとしていると
触れ込んで回っているようです。

ともかく、このまま池田屋にいては危ないと避難することにしますが、
そこに新選組の御用改めが……。

桂と稔麿は池田屋を脱出し、藩邸に助けを求めます。

藩邸へ走りながら、稔麿は
松陰が死の間際に残した歌(愚かなる……)が脳裏を駆け巡ります。
一度松陰に背を向けた負い目を持つ稔麿は、
僕はもう逃げない、と途中で引き返し、池田屋に戻っていきます。

すぐれた才能の持ち主は当代を危うくし
巧妙な策略は多くの人々をもてあそぶ──。

稔麿は、池田屋にたどり着く前に
会津藩士たちに囲まれて討ち死にします。

むすびても
 又むすびても 黒髪の
  みだれそめにし 世をいかにせむ


山口で、池田屋事件の報を受けた入江九一たちですが、
仇を討つ! 戦じゃ! と新選組や会津藩憎しで固まっています。

「忘れたんか!」
玄瑞の鶴の一言でシーンとなります。

我らは戦をしに京に行くんではない。
いっときの情につられては事をし損じる。
稔麿の死も無駄になる──。

来島が暴発しないように藩邸に向かう玄瑞は
藩士たちも暴発しないように、入江に抑えるように命じます。

しかし冷静を装っていたのは建前でありまして、
本心では、玄瑞も入江たちも
稔麿らを殺した者たちへの憎悪が
むくむくと大きくなっていたのです。

玄瑞でも、感情を抑えきれないわけです。


6月、玄瑞ら1,500名の長州勢が
京に向かって出発します。

文は、精一杯の笑顔で玄瑞を送り出します。


作:大島 里美
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
──────────
[出演]
井上 真央 (久坂 文)
大沢 たかお (小田村伊之助)
伊勢谷 友介 (吉田寅次郎(回想))

高良 健吾 (高杉晋作)
東出 昌大 (久坂玄瑞)

原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)

瀬戸 康史 (吉田稔麿)
要 潤 (入江九一)
佐藤 隆太 (前原一誠)
三浦 貴大 (毛利元徳)
黒島 結菜 (高杉 雅)
──────────
石丸 幹二 (周布政之助)
津田 寛治 (松島剛蔵)
田中 要次 (福川犀之助)
井川 遥 (高須久子)
──────────
東山 紀之 (桂 小五郎)
山下 真司 (来島又兵衛)
檀 ふみ (杉 滝)
長塚 京三 (杉 百合之助)
北大路 欣也 (毛利敬親)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:渡邊 良雄


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第26回「夫の約束」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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