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2015年8月23日 (日)

大河ドラマ花燃ゆ・(34)薩長同盟! 〜史上最悪の敵と手を組む〜

長州藩の大転換期、であります。

高杉晋作の挙兵により幕府恭順派は一掃され
これによって長州藩は幕府との対決に向けて
大きく舵を切ることになります。

それにより、幕府が薩摩をはじめとする長州征伐軍を送り込み
いずれは幕府と戦になるのは必定であります。
その前に、毛利家お世継ぎの子として生まれた
毛利元徳と銀姫の子・興丸に、小姓をつけることになりました。

晋作が長崎から帰還し、
その挨拶に元徳・銀姫夫妻を訪れます。

この長州を、欧米と肩を並べるほどの列強にするというのが
晋作の基本的な志でありまして、そのために海を渡るつもりです。

いずれは下関を開港でき、通商によって
武器や弾薬を海外から輸入できればいいのですが、
現時点で開港している場所はいずれも幕府領のみで、
長州に最新式武器が流入してくる可能性はほぼゼロに等しいです。

そこで。

もはや幕府は見限った。長州と手を組みたい──。
そう望む藩がある、と晋作は言います。
「薩摩でございます」


ちょうど同じころ、土佐脱藩・坂本龍馬は
太宰府に滞在中の小田村伊之助と対面します。

伊之助としては、
征長軍参謀として幕府に最も近い立場である西郷吉之助が
どうして長州藩と手を組むのに乗り気なのか疑問に感じていますが、
自分たちの威信回復だけに必死である幕府を見限ったようです。

龍馬の師・勝 海舟も、このままだったら日本は
欧米列強に食いつぶされてしまう危険性があります。
だからこの時こそ、諸藩が力を合わせて
新しい政府を作る必要があるわけです。

幕府と手を組んで長州を賊軍とした薩摩藩、
ことに、その主導者であった西郷を極度に恨んでいますが、
今の日本を変えたい気持ちはだれも同じだと龍馬は説得します。
「日本を今一度、洗濯してみんかえ?」


池田屋事件より今まで
身を隠していた桂 小五郎が藩政に復帰します。

龍馬による、薩摩と手を組めという説得を
はじめこそいぶかる桂でしたが、
最新式ミニエー銃に加え蒸気船も長州に、との話に
目の色を変えて食いつきます。

龍馬が経営している亀山社中という会社を通じて
薩摩名義で銃と蒸気船を買えば、
幕府も何も言えないはずです。
「のう? 『薩長同盟』いいことずくめじゃろう?」


ところが。

同盟締結のために下関が会場となっていて
伊之助と桂が西郷を待っていましたが、
西郷は京に急がなければならなくなった、と
下関にはよらずに京に向かってしまったのだそうです。

「さすが西郷、人を愚弄するんがよほど好きらしい」
桂はひどく立腹し、席を蹴って出て行ってしまいます。

龍馬はため息しか出ません。

ただ、そこは頭脳派の桂でありまして、
西郷の真意を探らせてみたところ
本当に長州との同盟を考えているようなのです。

日本を救う唯一の策、と説いて回っているにも関わらず
下関によれずに京に向かって行ったということは
それだけ反対者が多くいる、ということであります。

伊之助は、米の収穫が不作であった薩摩に
藩内の米を融通しては? という龍馬の話を
そのまま毛利敬親に提案してみますが、

桂は、薩摩との同盟を急ぐあまり
薩摩にすり寄る形にしては、藩内に不満がくすぶり
いずれは爆発してしまう、と反対の立場です。

国の行く末か、藩としての誇りか。
大いに悩むところです。


こんな過渡期ですが、徐々に身体を弱らせていた
美和の父・杉 百合之助が息を引き取ります。

そして、幕府恭順派の先頭であった椋梨藤太ですが
ともに投獄された手下の者たちの助命と引き換えに
彼ひとりのみの斬首刑となりました。
それは最後に彼自身が望んだことでした。


半信半疑のまま、桂は京に赴いて10日経過しました。
それでも薩摩側から何も言ってきません。

業を煮やした桂は、もう帰国する! と立ち上がりますが、
龍馬はそのまま西郷のいる部屋に行き、発破を掛けます。
「藩らあ面目らあ立場らあ、そんなもん、どうでもえいがやき!
 何しにここまで来たがぜ! えい加減、肝据えんかえ!」

龍馬を間に、桂と西郷が歩み寄り、固い握手を交わします。
そしてようやく両藩の交渉が始まり、同盟が成立しました。


興丸の小姓として、美和から候補者が発表されます。

周布家より、周布政之助の甥・周布政春。
高杉家より、高杉晋作の義弟・半七郎。
椋梨家より、椋梨藤太の親戚・椋梨幸介。

周布も晋作も藤太も、いずれも長州藩に功のあったものたちです。
そんな彼らの縁戚を小姓として出迎える。
都美姫も敬親も、異論はありません。


長州再征討の勅許が下りました。
全国32藩に出兵が命じられ、その兵数15万とのことです。

それに対し、長州藩の兵力はわずかに6,000。
「腕が鳴るのう」と笑う晋作は急に咳き込み、
手のひらには吐血の痕が──。


作:金子 ありさ
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂美和)
大沢 たかお (小田村伊之助)

高良 健吾 (高杉晋作)

原田 泰造 (杉 梅太郎)
優 香 (小田村 寿)

田中 麗奈 (銀姫)
劇団 ひとり (伊藤利助)
佐藤 隆太 (前原一誠)
三浦 貴大 (毛利元徳)
石橋 杏奈 (鞠)
江口 のりこ (日出)
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伊原 剛志 (坂本龍馬)
宅間 孝行 (西郷吉之助)
鷲尾 真知子 (潮)
銀粉蝶 (園山)
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東山 紀之 (桂 小五郎)
内藤 剛志 (椋梨藤太)
檀 ふみ (杉 滝)
長塚 京三 (杉 百合之助)
松坂 慶子 (都美姫)
北大路 欣也 (毛利敬親)
──────────
制作統括:土屋 勝裕
    :小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:橋爪 紳一朗


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第35回「孤高の戦い」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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