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2015年8月14日 (金)

プレイバック徳川慶喜・(37)慶喜の頭痛

中山道の山中。

兄・早川重吉の仇討ちで
弟・良介の襲撃を受けた村田新三郎ですが、
良介を斬って倒したものの、自身も瀕死の重傷を負います。

遠く離れていたみよは
倒れた新三郎に駆け寄り名前を何度も呼びますが、
無念ながらそのまま息絶えてしまいます。

後を追おうと、新三郎の刀で自害しようとするみよ。
そのみよの手から刀を取り上げようとする女がいました。
新三郎の妻・たみです。

後生だから! 待ってるから!
そう懇願するみよに、天狗党への攻撃が始まったため
新三郎から無理矢理引き離して避難するたみです。


天狗党は中山道を西に進みますが、
各藩に進路を阻まれて大きく迂回して京に向かいます。
しかし、それでも進軍を阻まれ北進して越前へ。

徳川慶喜としては、天狗党を討伐する立場でありながら
実家の家臣たちのことでもありますので
何とか救ってやりたいという衝動に駆られます。

ただ、そこで救えば幕府から慶喜が疑われてしまうので
表立っての行動が出来ないわけです。
普段クールな慶喜も、幾分かいら立っています。


たみはみよを連れて、慶喜の宿館を訪れます。

新三郎の最期と事のあらましを聞いた慶喜は
薄汚れた着物を着替えさせようと二人分の着物を用意させ
さらに食事まで与えます。

慶喜は、一橋家用人の杉山寅之介を
辰五郎が京で借りている家に赴かせ
およしを屋敷に呼ぶように命じます。
たみとみよの身柄を預かってほしいと頼むわけです。

「よござんす!」と二つ返事で請け負うおよしは
ケイキさんのお世話をするために京に上ったんだ! と言い出し
無理矢理押しかける形になってしまいます。
慶喜も渋々承諾します。


天狗党討伐のため京都から大津まで移動した慶喜。

前もって、天狗党の藤田小四郎や武田耕雲斎らが入京しても
慶喜が話を聞くのは難しい旨を新門辰五郎に伝えさせていたのですが、
それでも行軍を続けていました。

しかし今回、天狗党討伐の総督として慶喜が出陣していることを知り
耕雲斎は、慶喜に話を聞いてもらう本懐を遂げられないと断念しつつあり。


天狗党は若狭湾の新保まで進み、
慶喜は琵琶湖北岸の海津まで進みました。

天狗党の扱いについて、
もはや力尽きていずれは存在が消えてしまうであろう
“無害”として討伐は止めさせたい意見と、
幕府に対抗して反乱を起こしてきたことで
存在をはっきりとつぶしてしまいたい意見とが藩内でも分かれ、

慶喜は頭が痛いです。

天狗党内でも、このまま入京して
尊皇攘夷の意志を天皇に示すべきだという小四郎の意見と
病気が重く、本懐が遂げられないと解散を主張する
耕雲斎の意見とが分かれ、平行線。

結局、天狗党はそのまま捕縛され
耕雲斎や小四郎ら約半数が死罪に処せられます。


「長州は生かす。共和政治というものを考えている」
薩摩では西郷吉之助と大久保一蔵が話し合っています。


元治2(1865)年3月1日〜20日、
捕らえれた天狗党828名のうち、352名が処刑される。

慶応3(1867)年10月14日、
徳川慶喜が明治天皇に『大政奉還』を上奏するまで


あと2年6ヶ月──。

(『篤姫』では「(40)息子の出陣」付近)


脚本:田向 正健
原作:司馬 遼太郎「最後の将軍」より
音楽:湯浅 譲二
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[出演]
本木 雅弘 (徳川慶喜)
畠中 洋 (松平容保)
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堺 正章 (新門辰五郎)
清水 美砂 (よし)
山下 真司 (ガンツム)
水野 真紀 (たみ)
一色 紗英 (みよ)
田辺 誠一 (藤田小四郎)
──────────
勝野 洋 (近藤 勇)
柴 俊夫 (寺岡勘十郎)
三條 美紀 (とき)
滝田 裕介 (永原甚七郎)
渡辺 徹 (西郷吉之助)
大原 麗子 (れん(語り))
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制作統括:高橋 幸作
演出:訓覇 圭

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