大河ドラマ花燃ゆ・(37)夫の忘れがたみ 〜まさかの出会い! 新時代! 女の本音と決意〜
慶応4(1868)年・京──。
幕長戦争で幕府を打ち破った長州藩は
薩摩藩とともに決戦に備えていました。
美和が京に到着したとき、“京で戦が始まる”と
民衆たちは続々と避難を始めていました。
長州藩の陣所に顔を出した美和ですが、
元徳の薬を届けるのもそこそこに
亡き久坂玄瑞の子を捜しに、京の町に出て行きます。
しかし、品川弥二郎に教えてもらった
その玄瑞の相手・辰路がいる場所に赴いてみても、誰もいません。
戦の直前だけに、みな身を隠してしまったらしいのです。
失意のまま、長州本陣に戻ろうとしますが、
道に迷ってしまって帰ることが出来ません。
ひょんなことで浪人にからまれた美和は必死で逃げますが、
それを救ったのが、なんと辰路でした。
辰路のとっさの判断で、家の中に美和を引っ張り込み
追いかける浪人たちをやりすごしたわけです。
こんな戦真っ只中の京に初めて足を踏み入れて、と
ひどく驚く辰路は、美和がなぜ京に来たかを聞いてみます。
「亡くなった夫の子がおるんです──久坂といいます」
辰路の表情が、いっぺんに変わります。
結局、辰路は美和が捜している相手だと打ち明けないまま
美和に長州本陣までの道案内をし、別れます。
無事に本陣に戻れた美和は、そのまま山口に戻って行きます。
慶応4年1月、鳥羽・伏見で薩長軍と旧幕府軍が激突、
4日間にも及ぶ死闘を繰り広げます。
戦の流れを決めたのは、
天皇の御印である“錦の御旗”であります。
鳥羽・伏見の戦いで、旧幕府軍は敗退。
元号は慶応から「明治」と改められ、
新しい時代が幕を開けます。
薩摩・長州を中心に新政府が発足、
楫取素彦が新政府の重臣である参与に任命され
日本の政治を牽引していくことになります。
そんな素彦の元に、病で倒れた毛利敬親から
至急の書状が届けられます。
「長州が新しい日本を作る先頭に立たねばならぬ、
山口に戻って私と長州を支えてはくれぬか」
とはいえ、新政府も立ち上がったばかりで
(桂 小五郎改め)木戸孝允や素彦も
それを支える大事な要員のひとりです。
新政府を支える一方で、諸藩も支える人が必要ではないか……。
さんざん悩んだ挙げ句、素彦は新政府の職を辞して
山口に戻る決心を固めます。
「領地領民を、天子様にお返しいただきたいのでございます」
山口に戻り、療養中の敬親に帰郷の挨拶をそこそこに
これからの新政府のために、素彦は敬親に進言をします。
いわゆる『版籍奉還』です。
後日、正式に『版籍奉還』を進言しに長州に入った木戸によると
今のままでは諸大名家が力を持ち過ぎ、新政府が上手く機能しません。
よって、諸大名家には領地領民を天皇に返還してもらい、その後
“知藩事”として、これまでのように長州を治めてもらう、というわけです。
まずは、各藩に手本を示す意味合いも含めて
新政府の実質的出身藩である薩摩藩・長州藩・土佐藩・肥前藩に
率先して『版籍奉還』を実行してもらう必要があります。
初めてその計画を聞いた元徳は立腹しますが、
予め素彦に聞いていた敬親は目をつむり、
そうせい、と重々しい決断を口にします。
「わしは隠居する。家臣たちにも受け入れさせるしかあるまい」
ただ、いくら藩主の決断でも
銀姫は、江戸城大奥のように奥を閉じることになりはしないか、
興丸が“知藩事”に本当に就けるのか、と未来への不安を口にし、
家臣たちにも不安や不満の衝撃が広がります。
作:小松 江里子
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂美和)
大沢 たかお (楫取素彦)
田中 麗奈 (銀姫)
劇団 ひとり (伊藤利助)
三浦 貴大 (毛利元徳)
江口 のりこ (日出)
石橋 杏奈 (鞠)
黒島 結菜 (高杉 雅)
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鈴木 杏 (辰路)
雛形 あきこ (幾松)
北見 敏之 (高杉小忠太)
鷲尾 真知子 (潮)
銀粉蝶 (園山)
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東山 紀之 (桂小五郎・木戸孝允)
松坂 慶子 (都美姫)
北大路 欣也 (毛利敬親)
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制作統括:土屋 勝裕
:小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:安達 もじり
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第38回「届かぬ言葉」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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