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2015年10月16日 (金)

プレイバック翔ぶが如く・(29)維新成る

慶応4(1868)年4月。
鶴丸城で、小松帯刀が島津久光に報告を入れています。

新政府の基本方針として、各藩においても
門閥や家柄に関わらず人材を登用し
新しい日本の建設のために励めというお達しがあり、
久光も無論意見はなく、大きく頷きます。

西郷吉之助は東征大総督府大参謀として江戸にあり、
一方大久保一蔵は京にあり、新政府太政官として
政府立ち上げの資金繰りなどに奔走しています。

ただし、いずれも“薩摩藩士として”でありまして、
いくら大参謀だからといって、他の薩摩藩士を
吉之助の勝手気ままに使うことは許されない、と
釘を刺しておく久光です。


江戸では治安の悪化が目立って来ており
もともと江戸市中の警護を任されていた彰義隊と
江戸城明け渡しを果たして江戸に残る薩摩藩士との
争いが絶えません。

特に有村俊斎に至っては、まさに
天下を取ったような気分でいるようで、
ちょくちょく問題行動を起こしています。

彰義隊の存在をどうにかしなければ
帝を江戸に移らせる計画も頓挫してしまいますが、
官軍の多くは各地に転戦しているため、
彰義隊を鎮圧できるほどの兵力は持っていません。

京では、太政官・桂 小五郎が
新政府としての政策停滞を防ぐべく
かといって吉之助を傷つけないように荒療治できる人物として
長州の大村益次郎を紹介します。

大村は、官軍が烏合の衆であるが故に
あえて方針を自分で決め、伝えることで
各自がそれに従って動いてくれればうまくいく、と
ポンポンポンと事を決めて進めて行くわけですが、
俊斎は、その一言一言が癪に障ります。

白河攻めにおいても、
朝から晩まで小銃を撃ち続けても苦戦しているという
前線の状況を知らない大村に、反感を持っているようですが、

“朝から晩まで撃ち続け”という言葉に反応した大村は
「小銃っちゅうのはふた時も連発すると手も触れられんほどに
 銃身が焼け、水に浸けんにゃそれ以上の操作はできませんよ」
と、それが実情を表している言葉ではないことを論破。

話を進めます、と何事もなかったかのような大村です。

俊斎は目を剥き出しにして怒り、
吉之助は面白い人物が来たなぁ、と微笑みます。

納得できない俊斎は、後からのこのこやって来た大村が
なぜそこまで大きな顔で事を運ぶのかと口を差し挟みますが、
「勝つためです」とあっさり。
吉之助は、まずは大村の軍配に任せてみようじゃないかと
俊斎をなだめます。

上野に追いつめた彰義隊を潰すべく、
薩摩軍は黒門方面(大手門)の場所の攻撃を任せます。
かなりの激戦が予想されますが、長州兵よりも数倍強い
薩摩兵を宛てがうことで何としても勝ちたいところです。

「おまんさぁな、薩摩の兵を皆殺しにするおつもりごわすか」
吉之助は表情を変えずに大村に問いますが、そのつもりのようです。
大手門という場所を宛てられるとは名誉なことだ、と
吉之助はそこを死に場所に定めて前線に立って戦う宣言をします。


5月15日、上野戦争が火蓋を切ります。

大村の計算し抜いた作戦で、
彰義隊は薩長の前に打ち砕かれ
午後3時には総崩れとなります。

この戦いが終わり、吉之助は大参謀の職を辞します。


奥羽諸藩は、会津藩に呼応して奥羽連合を結び
北越では越後長岡藩の頑強な抵抗に遭い
新政府軍はいつ壊滅して敗走するか分からない状況にありました。

職を辞した吉之助は薩摩に帰り、
久光は、吉之助が越後に向かうために
兵を集めることを認めます。

西郷家に戻った吉之助は、いとから
奄美大島から菊次郎を呼び寄せたら? と提案を受けます。
吉之助は頷き、すべてはいとに任せることにします。


新潟に上陸した吉之助。
しかしその時には激戦の末、
長岡城はすでに落城していました。

そして、この戦いに参加して大ケガを負った西郷吉二郎は
信吾、小兵衛、そして駆けつけた吉之助に見守られて
永久の眠りにつきました。

吉之助は髷を切り、吉二郎の墓前に供えます。


7月、江戸は「東京」と名を改め
9月には慶応から「明治」と改元されました。

戊辰戦争は、会津藩の降伏により
函館五稜郭を残すのみとなりました。

10月、一蔵は江戸城に入ります。
太政官の仕事が激務過ぎて、一蔵に休息の時を与えません。
しかし吉之助は、吉二郎の家族への報告もあって
薩摩に帰ることにします。

呼び寄せた菊次郎が西郷家に来ていました。
大きくなった菊次郎を見て、吉之助はとても嬉しそうです。
そしてもう一人、客人が──。

「呼んでもらわんでも、こげな細んか家ではみんな筒抜けごわす」
沖永良部島で世話になった、川口雪篷です。


明治2(1869)年、一蔵は
版籍奉還について官軍統一を諮るべく帰国。

一足先に帰国した吉之助の行動が気になるところですが、
百姓に狩りにと悠々自適な暮らしをしているようです。
「満寿……すまんち、思うちょっ」
一蔵が満寿に、ポツリとこぼします。

さっそく久光に版籍奉還のことを話す一蔵ですが
すでに小松から話が通っているようです。
久光が率先して帝に土地と領民を返還すれば
他の諸侯もこれになびくことは間違いありません。

久光は、その先頭に立つことで
薩摩の名をいっそう高めたいと考えています。
さらに、薩摩の国を見ながら
財政を立て直さなければなりません。

「一蔵、今一度わしの右腕となるか?」
挑むような久光の目に、一蔵の困惑した表情。
その場の雰囲気も、和やかなものから
固唾を飲むほどの緊迫したものに急変します。

直後、ハハハハと大笑いする久光。
薩摩武士として江戸で気張れ、とエールを送ります。
「ただし、吉之助は渡さぬ。よかな」

有無を言わさぬ言葉に、
ははっ、と頭を下げるしかない一蔵です。


とはいえ、吉之助は新政府の主要メンバーに必要であり
水面下で吉之助を説得し続けます。

吉之助は決して首を縦に振らないのですが、それは
このまま新政府の役人になれば、
帝から頂く官位は藩主よりも上となってしまい
それが吉之助には耐えられないことなのだそうです。

吉之助には、やはりお仕えする人物は島津斉彬しかおらず
政治のことは何も考えずに引退したいというのが正直なところ。
そして、戊辰戦争が終わった後の兵の処遇をどうするか?
吉之助にはそれが気がかりです。

士農工商という身分制度が終わり、新しい日本人となったとき
仕事を持てない武士が増え、不平不満が高まっていくと
それはそれで政府にとっては難題であります。

吉之助は、そうした薩摩武士を抑えることが
これからの役目と思い定めているようです。
だからこそ、もし戦をするなら
薩摩武士を率いて駆けつけるつもりなのです。

そして、もし一蔵たちが
せっかく作り上げた新政府を汚いものにしてしまったら
薩摩兵を率いて新政府を潰しに行く、と叱咤します。
「吉之助さぁに成敗されんよう、気張りもす」

ふたりは桜島をただ黙って見つめます。


西郷隆盛「一蔵どん」
大久保利通「吉之助さぁ」
(カット! OK!! と声を出しシーンを止める監督)

 N 「『翔ぶが如く』次回8月5日からいよいよ第二部が始まります」

加 賀「西田さん」
西 田「はい」
加 賀「西郷どんホントそっくりですねえ」
西 田「……ほんのこてな?(笑)」
加 賀「えぇほんのこて」
西 田「いやぁ、加賀さんも大久保さぁそっくりじゃっで」
加 賀「ありがとうございもす」
西 田「ハッハッハッ。一層気張りもんそ」
加 賀「はい、気張りもんそ」
西 田「チェストォー」

 N 「第二部明治篇は、維新の中心人物となった西郷と大久保が、明治六年の政変を境に袂を分かち、互いの理想、心情を理解し合いながらも西南戦争に突入。志半ばにして西郷は自刃、その翌年、大久保が暗殺されるまでを描きます」

   外国留学から帰ってきた西郷従道を出迎えて。
大久保利通「立派じゃ……西洋の匂いがする」 

 N 「維新後、大久保利通は東京で新政府の行き詰まりに苦悩していた。だが、西郷隆盛は鹿児島を動かない」

   動かない西郷隆盛を説得する従道。
西郷従道「吉二郎兄さぁだけではなか! 寺田屋で死んだ有馬さぁも、戊辰の戦いで死んだ者たちも、必ずよか世の中が来るち信じて死んでいきやったとごわす!」
西郷隆盛「……」
西郷従道「気に入らんじゃち、兄さぁはこン国元で座したまま、腐っていくおつもりごわすか」
西郷隆盛「じゃっどん……まだ、おいの出て行く時ではなか」

   鹿児島に向かう船の上から桜島を眺める利道。
 N 「大久保は、新政国家の命運を懸けて西郷を東京に呼び戻すため鹿児島に向かう」

西郷隆盛「おいが出て行く以上、改革は徹底的にやるこつになっど」
大久保利通「で、そン方策は」
西郷隆盛「……考慮中じゃ」
   利道の顔。

   江戸の町を逃げ惑うひとりの少女。
 N 「第二部から登場する新たな人物たち。旧旗本の娘でありながら、幕府を倒した西郷と深く関わっていく芦名千絵」

   千絵に詰め寄り、話を聞き出そうとする八郎太。
 N 「千絵を愛する若者、矢崎八郎太」

   風船に空気を入れて膨らませる西郷いと。
   不思議そうに見つめる西郷 清。
西郷従道「いとさぁ、あんまり太うすっとそいは……」
   その瞬間、膨らませすぎた風船がパン! と破裂してしまう。
   一同、身をのけぞらせて驚く。
 N 「西郷従道の妻となる、清」

江藤新平「諸藩未だに統制とれず、このままでは薩摩も何を考えておるか分からんと……」

木戸孝允「三条公が肝をつぶせば、この話もつぶれてしまう」
伊藤博文「でもありましょうが……」
大久保利通「いや」

   西郷隆盛の前に集められた薩摩兵たち。
西郷隆盛「編成は村田新八に一任すっで、生きて鹿児島の地は踏まんっちゅう覚悟の兵児だけが行っとじゃっど」
桐野利秋「チェストーッ!!」

西郷隆盛「こン一戦の東京における任務は、ポリスじゃ」
川路利良「……はっ(頭を下げる)」

海老原 穆「また鉄砲撃ちごわすか?」
 N 「第一部の語り手、草野大悟さんは海老原 穆で登場。第二部の語り手は田中裕子さんにバトンタッチ」

   収録スタジオで、モニターを見ながらナレーション。
田 中「猟師の格好が板についているのは、私の夫、西郷隆盛でございもす」


   滝を背後に。
西 田「ども、西田敏行です。えー『翔ぶが如く』もいよいよ、第二部に突入しました。明治維新を成し遂げた、大業を成し遂げた人にも関わらず、ある種のこう……古風な、武士道も捨てきれずにいた、そういったこう何か……この辺がいつも葛藤しているその西郷さんを、うまい具合に演じることができたらなぁと思ってます」

   桜島?を背後に。
加 賀「大久保さんもより厳しく、大きな人間に多分なっていくと思います。大久保さんと同じように私も成長したいと思いますこれからは。がんばります!」


 N 「維新によって滅ぼされる側にいた人々、新しい時代に野心を燃やす人々、そして、薩摩の若き群像。新しい国作りを求めてぶつかり合うエネルギー」

島津久光「ワシはこン薩摩を、西郷・大久保がごとき輩の手には渡さん」
   眼光鋭い久光。

西 田「『翔ぶが如く』第二部!」
加 賀「どうぞ、お楽しみに」

(『翔ぶが如く』第一部最終回(第29回)放映直後に放送された予告編の
ナレーションおよびセリフを台本ベースに書き起こしました。
映像は、完全版第7巻に収録されている特典からの出典です。
文中の敬称略、ご容赦ください)


(『篤姫』では「(49)明治前夜の再会」付近)


脚本:小山内 美江子
原作:司馬 遼太郎「翔ぶが如く」「花神」より
音楽:一柳 慧
題字:司馬 遼太郎
語り:草野 大悟
──────────
[出演]
西田 敏行 (西郷吉之助)
鹿賀 丈史 (大久保一蔵)

田中 裕子 (西郷いと)
賀来 千香子 (大久保満寿)
──────────
緒形 直人 (西郷信吾)
益岡 徹 (村田新八)
村田 雄浩 (西郷吉二郎)
萬田 久子 (お房)
蟹江 敬三 (大山格之助)
──────────
田中 健 (桂 小五郎)
平田 満 (大村益次郎)
大橋 吾郎 (小松帯刀)

竜 雷太 (川口雪篷)
──────────
林 隆三 (勝 海舟)
小林 稔侍 (岩倉具視)
三木 のり平 (新門辰五郎)

高橋 英樹 (島津久光)
──────────
制作:吉村 文孝
演出:望月 良雄

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