大河ドラマ花燃ゆ・(40)二人の母 〜夫の遺した子・女の選択〜
「確か、京で会うた……」
亡き夫・久坂玄瑞の忘れ形見である息子を捜しに京に赴いたとき
ふとしたことから会ったあの少年こそ、
玄瑞の子ども・秀次郎であったわけです。
楫取素彦の指令で、秀次郎を捜していた品川弥二郎が
辰路から秀次郎を預かり、萩の杉家へ戻ってきたそうです。
秀次郎はいたずら好きでわんぱく。
杉家の面々は秀次郎のわんぱくぶりが手に負えませんが、
玄瑞が残した子だと、美和は秀次郎を育てる決意を固めます。
美和は、字は書けるようにならんと、と
「いろはにほへと」や「ひでじらう」などと
身近なものから文字を書かせていこうとしますが、
なかなか美和の思うようにはいきません。
ならば、とスパルタ玉木文之進が名乗り出て
秀次郎の教育を買って出ますが、
吉田寅次郎や文(=美和)に行ったように教育しても
秀次郎は、どこかすりぬけていくよう。
竹刀を畳みに叩き付け、大激怒した文之進にも
恐れることなく「赤鬼や〜」とケラケラ笑う始末で。
このままでは、久坂家の跡取りとして育て上げられるか
美和は不安しかありませんが、楽しそうですね、と滝。
「あの子らしい育て方がきっとあるンと違うかねぇ?」
ハッと何かに気づく美和です。
アメリカでは木戸孝允が、条約改正はやめじゃ! と喚き出します。
不平等条約の解消に動きたい日本の思惑に対し
日本を対等な立場で見ていない
アメリカの態度が垣間見えたからです。
こんな時あの人がいてくれたら……と木戸が思う
素彦は今、二条窪で百姓やってますw
秀次郎の姿が消えました。
美和の不在時に、杉 亀がつい
ここ以外に帰る家はない、と
言ってしまったのが引き金になったようです。
美和、そして文之進たちで手分けして捜しますが、
夕暮れで明かりを取りに戻った杉 小太郎が
松下村塾2階を覗くと、しょんぼりした秀次郎がいました。
知らせを聞いて急いで戻ってきた美和は
秀次郎を本気で叱りますが、
事情を知っているだけに、文之進ですら
ええよええよ、と笑って許すことにします。
秀次郎は杉 滝に、
本気で叱られるのはあなたが大好きだからだ、
だからこそ本気で心配したし、本気で叱ったのだ、と教わります。
秀次郎は、その日を境に生まれ変わったように
勉強に剣術に励むようになります。
そんな秀次郎の姿を、影から見つめる女性がいました。
辰路です。
辰路は、美和に見られていることに気づくと
そそくさと立ち去ろうとします。
「早う新しい旦那見つけて、楽な暮らしがしたいんどす。
ほやから悪いけど、あの子のことは頼みます」
でも、もし本当にそんなことを思っているのなら
わざわざ京から萩にまでやって来て
育っていく我が子の姿を影から見たりはしません。
本当は、手放したくないんだ──。
美和には、辰路の思いは痛いほど分かります。
翌朝、京に戻るところだった辰路を引き止め、
秀次郎を迎えに来てほしい、と頭を下げます。
今、秀次郎に必要なのは“お母ちゃん”の愛だ、と。
秀次郎は、辰路のところに戻りました。
明治5(1872)年、新橋〜横浜間の鉄道が開通。
日本は近代化に向けて躍進していました。
翌明治6(1873)年、
欧米視察を終えて木戸と伊藤博文が帰国。
しかしその頃、発布された徴兵令が物議を醸していました。
「徴兵令はすでに布告しもした。
そンために士族を救済する策がいりもんそ」(西郷隆盛)
「やはり急ぎすぎたのではないか?」(木戸孝允)
「日本はいつ列強の植民地になるかもしれん。
兵を強くせにゃならんのじゃ」(山県有朋)
「もはや士族だけに頼るわけにはいかんということです」(伊藤博文)
「士族たちの不満が心配やな」(三条実美)
政府の政策に反発し、各地で反乱が勃発することになります。
萩にも、不穏な空気が立ちこめていました。
前原一誠が、新政府に不満を持つ者たちを
明倫館に集めているという話です。
再び美和を襲う、試練の前触れでした。
作:小松 江里子
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂美和)
大沢 たかお (楫取素彦)
優 香 (楫取 寿)
原田 泰造 (杉 民治)
鈴木 杏 (辰路)
劇団 ひとり (伊藤博文)
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宅間 孝行 (西郷隆盛)
上杉 祥三 (三条実美)
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東山 紀之 (木戸孝允)
檀 ふみ (杉 滝)
奥田 瑛二 (玉木文之進)
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制作統括:土屋 勝裕
:小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:橋爪 紳一朗
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第41回「いざ、群馬へ」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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