大河ドラマ花燃ゆ・(42)世界に賭ける糸 〜名もなき者ら! 立ち上がる!〜
楫取素彦の群馬県令着任にしたがって
長州・山口から群馬へとやってきた久坂美和、楫取 寿。
群馬県勧業課の阿久沢という男に
産業関連をほぼ牛耳られて手も足も出ない素彦と、
おいはぎに囲まれてしまった美和・寿を救ったナゾの女に
いきなり波乱の予感漂う、群馬編のスタートです。
「ウチの馬車に乗んねえから、おいはぎになんか狙われるんだいね」
群馬県前橋──。
県令ということもあって、用意されていた家は
かなり広大なお屋敷で、それだけでもぶったまげますのに、
お屋敷に勤めます女や男たちがわんさか……。
それどころか、
「これはこれは、ようこそお越しくださいました!」と笑顔で出迎えたのが
先ほど追いはぎを追っ払ってくれたあの女だったことに
美和はとても驚きです。
助けてくれたことでかなり印象を良くしていた美和でしたが、
「姉の手伝いのために……」と自己紹介した美和に
あぁ、お手伝いさん! と早合点して、美和をムッとさせますw
女は、勧業課長 阿久沢(権蔵)の妻・せい、と名乗ります。
そう、勧業課長の阿久沢とは、
素彦が手も足も出ないあの相手です。
その妻、というだけで、なかなかの難敵っぽいですね。
そして、わんさか出てきた女たちは
実は県庁職員の妻たちでありまして、
こういうところから
県令と県職員の癒着が始まるんでしょうなぁ。
群馬は、ほとんどの家が生糸で生計を立てていて
生糸がよく売れる現在では、景気もなかなかいいです。
生糸の相場も、飛脚業も営んでいる阿久沢の手下たちが
横浜からの情報をすぐに伝えてくれるので、
即座に対応できるようです。
なので、次の県令は阿久沢という噂も……(^ ^;;)
素彦は、そんな群馬県の実情について勉強し、帰宅。
自宅に届けられていた着任祝いの品々を見て、
このようなものは受け取るわけにはいかん、と
一軒一軒返してくるように美和に依頼します。
ただ、人の好意を無駄にするんだいね! とか
祝いを突っ返すったぁ、偉そうだがね! などと逆ギレされ
いい迷惑だとカゲグチを叩かれ、
美和は非常に肩身の狭い思いをします。
明治5(1572)年に開設した富岡製糸場は
日本初の官営による機械製糸工場です。
素彦は、そこで偶然出くわした星野長太郎という
生糸について詳しく学びたいという男と一緒に工場を見学します。
長太郎が考える生糸に関する問題点は、
まだまだ生産量が少ない、ということの他に
日本の生糸は最高品質でありながら、
諸外国に不当に安くさばかれている、という部分にありそうです。
当時、生糸は
外国の商人を通じ世界へ輸出されていたのです。
長太郎は素彦に、外国商人を介さずに
世界に直接売りに出す、ということを提案します。
そのために、長太郎の弟・新井領一郎をアメリカに送り込み
現地で会社を立ち上げさせたいようです。
ちなみにこの新井の孫娘が、
後の駐日大使 エドウィン・ライシャワーの妻・ハルであります。
素彦は、日本をもっと豊かにするためにアメリカに行って
もっと夢を見、もっと学びたいというこの若者を
送り出そうと、県令として力を貸すことにします。
故郷・萩から、滝が手紙をよこしてきました。
ただし、新住所が分からなかったのか、県庁の素彦宛であります。
風邪を引いて熱を出した敏三郎の様子が最近芳しくなく、
床に伏せっているという内容です。
素彦の勧めで、美和は急いで萩に戻ります。
敏三郎には、自分のような障がいを持った
子どもたちのための学校を作りたいという夢があり、
もっともっとやりたいことがあった、と美和に伝えます。
美和は、うんうん、と大きく頷いてみせると
敏三郎は満足げに微笑み、永遠の眠りにつきます。
新井領一郎をアメリカへ送り出すため、
その渡航費用を県の予算で工面しようという素彦の案は
阿久沢の横やりで不調に終わります。
ただ、そこであきらめる素彦ではありません。
阿久沢商会にまで乗り込んで、説得を続けます。
そこに、敏三郎のご香典をいただいたお返しを持って美和が登場。
素彦が頭を下げて頼み込んでいるのを見て、
あの男性はきっと群馬のために力になるはずです、と
一緒に阿久沢に頼み込みます。
何か困ったことがあったら、いつでも力になる、と約束した阿久沢に
美和は躊躇しつつも言ってのけます。
「私の生まれ育った長州では、男に二言はありません」
そこに、せいの皮肉たっぷりこめた援護射撃もあって
権蔵が折れることになりました。
改めて会議に諮ると、権蔵の根回しのおかげで特に異論は出ず。
領一郎の渡米は、明治9(1876)年3月10日と決まります。
作:小松 江里子
音楽:川井 憲次
題字:國重 友美
語り:池田 秀一
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[出演]
井上 真央 (久坂美和)
大沢 たかお (楫取素彦)
優 香 (楫取 寿)
原田 泰造 (杉 民治)
劇団 ひとり (伊藤博文)
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大東 駿介 (星野長太郎)
相島 一之 (鈴木栄太郎)
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東山 紀之 (木戸孝允)
檀 ふみ (杉 滝)
江守 徹 (阿久沢権蔵)
三田 佳子 (阿久沢せい)
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制作統括:土屋 勝裕
:小松 昌代
プロデューサー:堀之内 礼二郎
演出:渡邊 良雄
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『花燃ゆ』
第43回「萩の乱に誓う」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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