2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

バックナンバー

お乗り換え〜♪

Kassy号〜♪の車窓から 2011

無料ブログはココログ

« ぽちゃん | トップページ | はぴはぴ »

2015年11月27日 (金)

プレイバック翔ぶが如く・(41)東京政府孤立

明治6(1873)年11月。

西郷隆盛が朝鮮問題で辞職し、国元へ帰ったことで
それに同調する近衛兵や警察、官吏からも
大量の辞職者が出ました。
その結果、東京政府にはあらゆる面で
大きな空洞が出来てしまったようでした。

内務卿・大久保利通は、内務省に
大隈重信、山県有朋、川路利良、伊藤博文、西郷従道を集め
近衛兵に代わる鎮台兵の人材確保に
出身藩に関係なく全力を尽くすよう指示を出します。


鹿児島では、隆盛が帰ってきたことは
国父・島津久光には「痛快である」とお喜びだとか。
久光らを踏みつけてだまし討ちで作り上げた新政府を
突然放り投げて帰ってきたことは、愉快であるようです。

隆盛を迎えた大山綱良も、ニコニコ顔です。

徳川時代に戻そう! ということを提案する者たちがいるほどに、
新政府を歓迎していない中に、隆盛が鹿児島に帰ったのです。
それが彼らにとってどれほど心強いことか。

しかし隆盛は困惑して遠回しの要求をかわします。
「そいは困った……おいは何からも隠居の身じゃっでなぁ」

そんな時、身重の西郷いとが産気づきまして
隆盛と川口雪篷、居合わせた大山や西郷小兵衛は
バタバタと出産の準備に取りかかります。

産婆さんを呼びに行きましたが、なかなか来ません。
仕方ないので、近くに住む大久保満寿に
救援に来てもらうことにしました。

「たらいの用意はできておりもすか?」だの
「知らせがあるまで子どもは遠慮してたもんせ」だの
満寿が陣頭指揮を取って指示を出していきまして、
日ごろはデカイ顔をしている男たちは、
身以上に小さくなって満寿の言うことに従っています。

桐野利秋が背負って、ようやく産婆さんが到着しました。
しかしその直後、中から赤ん坊の泣き声が──。

あら!
産まれた!

三番目の男の子に、隆盛は酉三(とりぞう)と名付けます。


姉の住む長屋を訪れた芦名千恵は、千草に
隆盛が帰郷してほとんど誰もいなくなった市ヶ谷屋敷に
戻ってきてくれないかと懇願しますが、
千草は今のままがいいと、笑ってその申し出を断ります。

そして、話が矢崎八郎太のことに伸びると
千絵は目を背けまして、
姉としては、矢崎と千絵が仲違いをしたんだな、と
瞬時に察知します。

私に近づいたのも、密偵として
御前さま(=隆盛)を探るためだった……。

そう言う千絵に、千草を匿っている梅乃家五郎八は
ポツリとつぶやきます。
「けどその仕事、実はお前さんとの将来のことを
 思ってのことだとしたら、どうだい?」

矢崎は、いずれ千絵を馬車に乗せてみせると
言っていたのを五郎八は聞いていました。
千草も、矢崎が千絵を妻として迎えたいと
言っていたのを耳にしました。

自分のいないところで、自分を大事に考えてくれて
そんなことを言っていたんだ……。
千絵は頭を下げ、長屋を後にします。


屋敷に戻った千絵に、十蔵が「お客さまです」と言うと
千絵の表情が一瞬だけパッと明るくなりますが、
薩摩のお方で、と言われると、再び曇った表情になります。

客人は、海老原 穆でした。

今度新聞社を作ることになった海老原は、桐野に
その会社の拠点として市ヶ谷屋敷を勧められまして、
東京に行ったら芦名屋敷を訪ねてみろ、と言われて
とりあえずは訪ねてみたようです。

新聞社として隆盛を下野させた政府や役人を攻撃するとなれば
その標的となり、屋敷を襲われたりする危険度も増しますし
政府に睨まれれば、千絵は家主として捕まることもあり得ます。
ここはよーく考えて答えを出してほしいところですが、

それが隆盛の利益になることであるならば、と
千絵は笑って、その申し出を受けることにしました。


佐賀は暴発寸前──。

川路が利通に報告したのは、実に切羽詰まった内容でした。
征韓論争に敗れた江藤の屋敷へ、
佐賀からの使者が次々に集まっている模様です。

江藤が佐賀に帰れば、火に油を注ぐようなもの。
時には勢いがあり、佐賀で火の手が上がれば
薩摩も場合によっては同調して
反乱の兆しが出ることもあり得ます。

利通は、江藤を佐賀に帰してはならじと
川路に監視を命じます。


明治7(1874)年の正月は、
今までになく緊迫した空気の中で迎えられました。

佐賀だけでなく、土佐でも不穏な動きはあり
長州の萩も何やら動いている様子です。

そして江藤は、利通が止めるのも聞かずに
強引に佐賀に帰国してしまいました。

それから数日後、馬車に乗って帰宅途中の岩倉具視が
刺客に襲われるという事件が発生します。
数箇所斬られますが、その拍子に
近くの堀に落ちたことが幸いして命拾いしたものです。
意識はありますが、重傷です。

「あれはいかんかった……西郷を捨てたんがいかんかった」
朝鮮に行かせたらよかったの、と言う岩倉に
利通は何も言うことが出来ませんでした。

岩倉襲撃犯がたとえ薩摩人であったとしても
太政官の名にかけて逮捕しなければなりません。
今度の事件は、不平不満の士族たちが
政府に反抗する兆しと捉えて間違いないのです。

利通は川路に叱咤します。


今回の襲撃事件の首謀者として江藤が疑われまして、
ポリス隊が江藤邸に押しかけ、面会を求めます。
しかしこの時にはすでに江藤は東京を脱出し
西に向かっていた船の中であります。

江藤屋敷に残っていた矢崎はポリスに拷問を受け
江藤が岩倉の暗殺を企てたことを白状させようとしますが、
「知らぬものは知らぬ」と口を割りません。

拷問を止めた川路に、矢崎は
江藤が暗殺などという企てをしないことは
直属の部下である川路であれば
分かっているはずだと訴えます。

自分の将来のために、
川路に言われて密偵仕事をしてきました。
それは洋行したかったからで、
官職を得たかったからであります。

それが、洋行も出来ない、官職も得られない、
恋していた千絵にはフラレ、拷問まで受ける始末。
矢崎の人生はボロボロ、お先真っ暗です。
「もうたくさんだ!」


「薩摩は動いたらいかん」
東京から船で長崎に到着した江藤は
佐賀に入って決起する時には薩摩も一緒に立ってほしい、と
願っているようですが、隆盛は首を横に振ります。

薩摩の兵にとっては、
他所と同調せずに動かないことこそが兵を養うことであり、
政府に対して無言の圧力を生むことになって
驚異的な存在になることになります。

2月1日、長崎に滞在中の江藤は
第2の維新は佐賀から、と息巻きますが
同調をキーワードにする江藤にとって
あくまで佐賀が立ち上がるのは、
薩摩や土佐に立ち上がらせるためであります。

しかし、江藤の帰りを待つ士族たちは
待ちきれずに進軍を開始したそうで、
その知らせを受けた江藤は顔面蒼白です。


「長崎より電信です。
 江藤前参議、ついに佐賀に乱を起こしました」
薩摩には目下動きが無いことを知り、利通は
佐賀を孤立させて一気に反乱軍を鎮める手法に出ます。

利通は、佐賀における軍事・行政・司法の
三権についての全権委任を申請します。
その全権委任をもって、利通は
佐賀征討軍の先頭に立つつもりでいるのです。

利通の決意に満ちた表情です。


嵐の中、江藤は“あるところ”に向かっています。


原作:司馬 遼太郎「翔ぶが如く」より
脚本:小山内 美江子
音楽:一柳 慧
題字:司馬 遼太郎
語り:田中 裕子
──────────
[出演]
西田 敏行 (西郷隆盛)
鹿賀 丈史 (大久保利通)

田中 裕子 (西郷いと)
賀来 千香子 (大久保満寿)
──────────
緒形 直人 (西郷従道)
国生 さゆり (西郷 清)
杉本 哲太 (桐野利秋)
堤 真一 (矢崎八郎太)
有森 也実 (芦名千絵)
──────────
蟹江 敬三 (大山綱良)
南條 玲子 (芦名千草)
小倉 久寛 (伊藤博文)
草野 大悟 (海老原 穆)
──────────
小林 稔侍 (岩倉具視)
隆 大介 (江藤新平)
田中 健 (木戸孝允)
竜 雷太 (川口雪篷)
──────────
制作:吉村 文孝
演出:望月 良雄

« ぽちゃん | トップページ | はぴはぴ »

NHK大河1990・翔ぶが如く」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ぽちゃん | トップページ | はぴはぴ »