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2016年2月14日 (日)

大河ドラマ真田丸・(06)迷走 〜無念の涙 生きてこそ〜

本能寺の変から2日。
日本中に信長の死という衝撃的な知らせが伝わっていく。
信繁たちは明智の兵に占拠された安土を脱出しようとしていた──。


抜け穴を使って安土城から城外に脱出した
松・小山田茂誠夫妻はじめ多くの人質の女・子どもたち。

しかし周辺は明智の兵がうようよおりますので、
街道を進むのではなく、琵琶湖沿いの林の中を進み
愛知川を渡って高宮を目指し、東山道を行くことにします。

こんな内密話も、明智の兵が小屋の近くを歩いていれば
隠れて! と中断せざるを得ないわけですが、
あまりの恐怖心からか、子どもが泣き出してしまい
運悪く、近くを通りかかった兵に感づかれてしまいます。

「逃げて! 早く逃げて!」
真田信繁や矢沢頼綱らが明智の兵と戦っている間に、
一斉に逃げ出す女たち。

しかし、女・子どもたちを捕らえて突き出せば褒美をもらえる、
いわば賞金と同じでありまして、明智の兵は松を執拗に追ってきます。
途中で佐助の援護もありましたが、
松が進んだ先は、前方は崖、下は湖……。

もはやこれまで、と松は崖の上から湖めがけて飛び込みます。

佐助はすぐに後を追って飛び込み、松を探しますが、
夕方になっても見つかりませんでした。
茂誠は、真田の郷に向かっても裏切り者の自分には居場所はないし
少しでも松のそばにいたい、という気持ちからこの場所に残ります。

「いいですか兄上、生きていてこそです!」


滝川一益の呼び出しに応じて、上野厩橋城を訪れた真田昌幸は
一益から、信長が死んだことを教えられます。
あらぬ疑いをかけられぬためにも、昌幸は今知った体の演技をしますが、
一益は「知っておったのであろう」とお見通しであります。

真田がここにおる限りは、上杉は動かないでしょうし
北条も信濃の国衆が追い払ってみせます、と鼻息荒い昌幸ですが、
一益にとってその国衆こそ、上野を離れて明智討伐に向かえない
不安材料であるわけです。

一益は昌幸に、新たなる人質を要求します。

信長の死により、旧武田領深くに入り込んでいた
織田方の武将たちは窮地に追い込まれてしまいます。
北信濃を拠点にしていた森 長可は撤退を余儀なくされ
出浦昌相の力を借りて信濃を脱出しようとしていました。

昌幸は、信濃小県の国衆たちを集め
一益の味方をすることにしたと宣言しますが、
室賀正武は、武田信玄の義孫にあたる
北条氏政こそ次の覇者、と昌幸に真っ向から対立。

「よかろう、我らは北条に従う」
朝令暮改もいいところ、先ほど宣言した
その舌の根も乾かぬうちに、北条へ鞍替えしたわけです。

昌幸は、信尹を北条家へ派遣し
一益が不在の間、信濃へ攻め込まないように頭を下げます。

ホッホッホッと不気味な笑いをした氏政は
織田と北条には同盟がある、と約束してくれます。
が、それは氏政の本心からではなく
敵を油断させるための策略であったのです。


信繁が真田の郷に帰ってきました。

松を助けられなかったことを詫びる信繁ですが、父も兄も
人質となった身の上ゆえ仕方ないこと、と信繁を励まします。
ただ、そんなひと言では片づけてほしくないわけです。

正直、自分には兄の真田信幸よりも才能があると思っていて
その才能で兄を助けていくのが務めだと考えていました。
しかし今回、明智の動きを見誤り、姉を救えませんでした。


松は、百姓茂吉に助けられていました。

茂吉が名を尋ねたり、どこから来たかを聞いたりしますが、
松は何一つ話そうとしません。
いや、あまりのショックで記憶を失っているのです。


一益への人質として、
昌幸の母、信幸・信繁兄弟の祖母に当たるとりが
沼田城へ向かうことになりました。

そして、先日から真田館に出仕しているきりが
とりのお世話役として沼田城へ同行することになります。


6月13日、明智光秀は
山崎の合戦に於いて羽柴秀吉に敗れます。

昌幸は、信長に仕えこそすれ
秀吉という人物のことは全く分かりません。
一益曰く、草履取りから出世して今や大名の身分。
もしかしたら天下取りに最も近い男かもしれません。

「わしが肩入れした者は、ことごとく運を逃す」
昌幸は、秀吉が光秀を敗ったことで
一益にその目がなくなったことを自嘲気味に話します。


氏政は、光秀が秀吉に敗れたことを知り
家督を譲った氏直の肩をポンポンと叩きます。
「直ちに出陣し、上野に攻め込め」

戦支度を急ぐ一益は、援軍を求めた徳川勢が
なかなか現れないことに焦りを募らせ、
真田勢も現れないことに苛立ちを見せ始めます。

その昌幸は、一益に援軍を一人たりとも送るつもりはありません。
かといって北条の味方をするわけではもありません。
信幸も信繁も、そして高梨内記も、昌幸の本心が知りたいのです。

「これより真田は、誰の下にもつかぬ」
上杉も北条も徳川も、この信濃が欲しくて欲しくてたまりません。

この信濃には、いい材木が取れる山々があり、
それを運ぶ川があり、よい馬も揃っています。
街道が通り人が集まる。東西を結ぶ交通の要衝であります。
ここがある限り、大名たちと対等に渡り合えるのです。

一益には、上杉の動きを封じ込めるために
北に向かっていると報告することにして、
滝川勢が北条勢と戦っている間は城が手薄となるので
その期を見計らって、岩櫃城と沼田城を奪い返す算段です。

昌幸の、大ばくちの始まりです。


天正10(1582)年6月13日、
山崎において、織田信長を討った明智光秀の軍勢と
羽柴秀吉の軍勢が激突する。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと32年10ヶ月──。


作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:挾土 秀平
語り:有働 由美子 アナウンサー
──────────
[出演]
堺 雅人 (真田信繁)
大泉 洋 (真田信幸)
長澤 まさみ (きり)
木村 佳乃 (松)
黒木 華 (梅)
藤本 隆宏 (堀田作兵衛)
藤井 隆 (佐助)
──────────
高嶋 政伸 (北条氏政)
斉藤 由貴 (阿茶局)
寺島 進 (出浦昌相)
中原 丈雄 (高梨内記)
西村 雅彦 (室賀正武)
段田 安則 (滝川一益)
──────────
藤岡 弘、 (本多忠勝)
小日向 文世 (羽柴秀吉)
草笛 光子 (とり)
高畑 淳子 (薫)
近藤 正臣 (本多正信)
内野 聖陽 (徳川家康)
草刈 正雄 (真田昌幸)
──────────
制作統括:屋敷 陽太郎
    :吉川 邦夫
プロデューサー:清水 拓哉
演出:木村 隆文


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『真田丸』
第7回「奪回」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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