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2016年2月 9日 (火)

プレイバック武田信玄・(09)女のいくさ

昭和62(1987)年12月・ワシントン──。

戦わずして勝つ。
現代は戦略の時代とも言える。
核戦略を如何に封じ込めるか。
戦略の極意は、いま宇宙にまで展開されている。

囲碁は、その戦略的性格から
多くの戦国武将が愛好した。
伝えられる棋譜によれば、数多の戦略家の中でも
晴信の戦略は群を抜いている。

「なかなか、やっぱりあのー、戦上手というような感じですねえ。
 やっぱ戦略家だから戦が上手いわけだ、まあ当然だけど(笑)。
 良く攻め良く凌ぎっていうのが、だいたいあのー、
 碁の一番の戦略としては最上なんだから、
 アマチュアとしても相当な……じゃないかと僕は思うわけですよね」
(坂田栄男 名誉本因坊が、永禄9(1566)年に対局された
武田晴信と春日源五郎(高坂弾正)対局の棋譜を見て)

良く攻め、良く凌ぐ。
囲碁からも、当代一の戦略家であったことが伺い知れる武田晴信。
その強さは、独自の戦略を駆使して戦をしたからに違いない。


今回の、武田晴信と湖衣姫の婚儀は
母(大井夫人)から見れば、いわば晴信のワガママであり
武田信虎に通じる強引さを感じずにはいられません。

一方、馬場信春らは、婚儀の祝いの席に碁盤を持って現れ
晴信と勝負したいなどと失礼極まりないことを言い出した
真田幸隆に不愉快、というか怒り心頭でありまして、
対局の約束である明朝までの間に討ち取るべし、と鼻息荒いです。

板垣は、晴信に無断で招待客を斬ることなどできないし
めでたい日に館を血で穢すようなことはしてはならぬと
馬場に厳命します。


湖衣姫の待つ寝所に来た晴信は
そなたを我がものにしたかった……と姫を押し倒しますが、
湖衣姫の左手は、乳母のたきが隠した短刀を探っています。

刺してもよいぞ、と晴信は表情一つ変えずに言い
湖衣姫は晴信の背中に短刀を突きますが、
「それではワシを殺せぬぞ」と言われ
諦めて短刀を畳に転がします。


板垣にさんざん警告されても、真田憎しで命を狙う馬場ですが、
幸隆のために用意された部屋から、彼が姿をくらましました。

実は、自分が付けねらわれていることを察知した幸隆が
安全だからと部下が眠る部屋に移って
部下たちと一緒に寝ていただけなのですがw


翌朝、さっそく本妻の三条夫人に挨拶に来る湖衣姫とたき。

湖衣姫はおここの怨霊と信じて震えている八重は
湖衣姫の正体を暴いてやる、と言って背中を叩き
怨霊をたたき出そうと必死です。

とはいえ、湖衣姫もたきも
「おここ」という女のことは何一つ知りません。
初夜のことについて詮索されたり、いきなりバシバシと叩かれたり
なぜこのような辱めを受けなければならないのかと涙を流します。

おここは山で命を奪われた端女(はしため)で湖衣姫と瓜二つゆえ、
八重が姫におここの怨霊が住みついていると信じているのだ、と
三条は冷淡な表情で言い放ちます。


晴信と板垣が待つ広間に、
ガハハと笑いながら幸隆がやって来ました。
冗談ではなく、本気で真田荘を賭けるようです。

碁盤ひとつで勝っていけば、領土が倍倍に膨れ
いずれは天下も望める、と豪快に笑う幸隆に
面白い人物だ、と晴信は感じています。
「それがしの顔をご覧になってもそれがしの腹は読めませんぞォ」

しわくちゃの笑顔を見せていた幸隆ですが、
いざ対局となると、急に笑みが消えました。

御免、と幸隆が言って始まった対局。
一手打つごとに幸隆のくどいコメントがついて回ります。

天元は万物のはじまり。うん、この一手で我が勝ちなり!
まず、領土を広げる!
敵の目を欺く!
奇襲をかけて敵の力を試す。女を口説くに似たり!

最初は面白そうにそのコメントを聞いていた晴信ですが、
ドキッとして一瞬戸惑うような表情を見せます。

「お屋形様、そこは……」と板垣が助言し、
三人よれば文殊の知恵! と幸隆は笑いますが、
晴信は板垣の助言を無視し、自分の思ったように打ちます。
あっちゃー、という板垣の表情w

思慮なき猛進、矢の餌食! と涼しい表情の幸隆です。


湖衣姫は、里美にも対面します。

側室同士、仲良くやりましょうという里美ですが
たきは、姫が側室呼ばわりされることに不快感を露にします。

ただ、正妻のいる男のところに来たのだから
それは側室、と尤もなことを言う里美には
湖衣姫を困らせたり陥れたりするような考えは
さらさらありません。


幸隆との対局は、まだ続いています。
表情から、晴信苦戦といったところでしょうか。

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや!
(ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリや
コウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない)

幸隆がそうつぶやいた時、お屋形様をスズメに例えるなどと
今まで黙って聞いていた馬場が大激怒です。
晴信は、刀を抜こうとする馬場を睨みつけ、
「やかましい!」と怒鳴り、黙らせます。

ところが、晴信が碁盤に目を戻すと
幸隆は碁石をかき集めているではありませんか。
えっ……と幸隆の顔を見上げると、彼はニッコリ笑って
「それがしの負けにござる」

晴信から見ても、明らかに幸隆が勝っていました。
もう一度石を元に戻して最後まで、という晴信に
幸隆が本心を明かします。
「そなたの家臣にお加えくだされ」

たとえ勝負に勝ったとしても、武田の領地をもらう気はない。
あのように振る舞ったのは、晴信とふたり話をしたかったからで
そのために目立つように大げさに演技したまでのこと。
領地を賭けると言えば、晴信も無視することは出来ますまい。

分かりやすく言えば、諏訪を手に入れた晴信は
信濃全土を制圧すべく、次は北の村上義清を攻めるでしょう。
真田荘はその通り道にあり、晴信が攻め込んだとすれば
村上勢とともに弱小豪族の真田氏も晴信と戦わなければなりません。

しかし、いまの晴信の勢いを見れば、
戦わなくても自分たちの負け戦は目に見えています。
よって、それよりも先に武田方に味方し
真田荘を傷つけずに救いたいわけです。

もしかしたら村上と結託して
幸隆が躑躅ヶ崎に来たのかもしれないと疑う板垣ですが、
晴信は大笑いして、真田氏を武田家家臣に加えることを約束します。

ただ、晴信も全く疑いを持たないわけではありません。
真田憎しで固まる馬場を真田荘に派遣し
その実体をくまなく探るように命じます。


おここの怨霊を追い出すために
八重が姫の背を何度も何度も打った、と
たきからの訴えを聞いた晴信は、
八重に、今後 湖衣姫に指一本触れてはならないと命じます。

屋形内に広まる“湖衣姫は死んだ女の怨霊”という噂は
八重から発信されたものだと晴信は確信します。

ただ、おここが湖衣姫と瓜二つということを知っているということは
6年前におここに手をかけたのは八重、ということになり
八重に対して恨みの目で睨みつける晴信ですが、
うわさは屋形内で広まったもので、自分は瓜二つと言ってはいないと
八重はその晴信からの攻撃をのらりくらりとかわします。


晴信のお世話を志願している里美ですが、
お屋形に上がってから
一度も晴信が居室に泊まりにきたことはありません。

それはそれで、里美のことがお嫌いにござりまするか? と
里美らしくさっぱりと言ってのけるわけですが、
晴信にとってみれば、里美は妹・禰々のように思えてなりません。
嫌いなのではなく、身近すぎるわけです。

「里美を戦場へお連れくださりませ」
そうすれば、いつでも身近で晴信の世話をすることが出来ます。
晴信は、その元気さを禰々に分けてやってほしい、
祈ってやってほしいと答えます。

しかし、その、諏訪に戻った禰々は
天文12(1543)年のお正月を過ぎた頃、
この世を去りました。


晴信が飯富虎昌を伴って治水の見学で外出している時
三条夫人が湖衣姫を誘って積翠寺へ向かったそうです。

里美が実家の倉科の里から戻った時にはすでに出立後で
危惧した里美が晴信のところまで馬を走らせて知らせてくれます。
晴信は、とりあえず積翠寺へ急行します。

その積翠寺では、三条と湖衣姫がお花見中です。
そこに、八重がお団子を運んできます。
蜜がかかった、作られたばかりのお団子です。

召し上がれ、と八重に催促されて
湖衣姫は箸を手に取り、お団子を食べようとしますが──。


天文12(1543)年1月19日、
武田信玄の異母妹・禰々御料人が死去。
享年16。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと72年3ヶ月──。


脚本:田向 正健
原作:新田 次郎「武田信玄」
音楽:山本 直純
タイトル題字:渡辺 裕英
語り(大井夫人):若尾 文子
──────────
[出演]
中井 貴一 (武田晴信)
紺野 美沙子 (三条の方)
大地 真央 (里美)
南野 陽子 (湖衣姫)
──────────
児玉 清 (飯富虎昌)
美木 良介 (馬場信春)
本郷 功次郎 (甘利虎泰)
──────────
結城 美栄子 (たき)
橋爪 功 (真田幸隆)
──────────
菅原 文太 (板垣信方)
小川 真由美 (八重)
──────────
制作:村上 慧
演出:大森 青児

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