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2016年3月13日 (日)

大河ドラマ真田丸・(10)妙手(みょうしゅ) ~誰も死なせぬ策〜

徳川についた真田は、北条軍に大きな打撃を与えた。
しかし、徳川と北条とが突然の和睦。
真田は領地を奪われる形となった。
昌幸が打つ、次の一手は──。


甲斐・信濃は徳川のもの、上野は北条のもの。
徳川家康と北条氏直の同盟によって、
領地は両者に分配されることになってしまいます。

「お主はなめられておるのだ!」
室賀正武が怒鳴り散らすのも無理はありません。
しかし、真田昌幸は何がどうなっているのか
さっぱり分からない、とため息ばかりです。

昌幸の弟・信尹は、徳川家重臣の本多正信に対面し
北条と徳川の戦で徳川に勝たせるために
真田が味方したことをお忘れなく、と釘を刺しておきます。

真田など放っておけ、と家康は特に考えなしのようですが、
正信は眼をしょぼしょぼさせながら、ドキリとするひと言を。
「あの雑魚、意外な猛毒を隠し持っております」

正信に勧められて、ひとまず内側に膨れる不満を
吐き出させるべく真田を呼び寄せてみます。
昌幸は急病のために欠席というわけで、
その代理でやって来たのは、真田信幸と真田信繁、信尹でした。

信幸は、上杉が支配する虚空蔵山城(こくぞうさんじょう)が
小県の北の海士淵(あまがふち)に接しており、
いずれは徳川の脅威になるであろう上杉への対策になる、と
海ヶ淵に徳川の資金で城を築いてほしい、と言い出します。

本多忠勝の反対を受けながら、家康はそれを快諾。
その代わりに、北条との和睦の際に北条氏政に言われた
上野沼田城を北条に差し出すことを迫ります。

真田が沼田城・岩櫃城を含む沼田領を北条に渡すということは
広大な領地を一瞬にして失うことを意味していました。

お断り申し上げる、と信幸は返答し
じゃが……と家康は北条との約束のことを持ち出しますが、
「じゃがではござらぬ!」と気張った信幸は怒鳴り声を上げます。

無礼者! と立ち上がり、信幸に突進して来る毛むくじゃらの男。
家康家臣の本多忠勝であります。
寸でのところで信繁が信幸をかばい、手出しはされませんでしたが、
信幸はあの男が苦手で、気になって気になって仕方ありません。

ちなみに信幸は、後にその本多忠勝の
娘を妻として迎えることになりますw

その緊迫した場は、信尹の
「ひとまず主に持ち帰りたい」というとりなしで
どうにか収まりまして。

家康とその家臣たちとの対面が終わると
控えの間では信幸はぐったり。
やはり相当神経使ったものと思われますw


阿茶局は、方々から預かる人質のなかに
真田安房守の母親、と名乗る老女の話を家康にします。
そこでひらめいた家康は、信幸らを迎えての宴の中で
とりと対面させ、人質を返したいと言い出すわけです。

喜ぶ信幸ですが、あくまでも沼田領との交換条件です。


沼田はひとまず忘れるとしよう──。
徳川からの条件を聞いて、昌幸はつぶやきます。

しかし沼田には、昌幸の叔父(=真田幸隆の弟)の
矢沢頼綱がおります。
頼綱は真田一族の長老として
沼田を含む上野国の真田領支配を任されております。

この沼田城は武田の命を受けて
死力を尽くして手に入れた城だと頼綱は主張。
昌幸は家康に、その頼綱を説得する間
沼田明け渡しを待ってほしいと言ってきます。


沼田をもらうはずの北条ですが、徳川から“沼田は任せる”と
言ってきたことで、沼田に対しては強気に出ます。
北条氏政は氏直に、
家臣に沼田城引き取りに向かわせるわけです。

沼田城は街道が交わる交通の要衝で
ここを押さえることで、北条の上野国支配は完成するのです。
関東統一を目論む北条にとって、
沼田はなくてはならない城だったのです。

その筋書き通り、沼田城の受け取りに向かう北条家家臣ですが
その挨拶も終わらぬうちに、頼綱は槍で刺し殺してしまいます。

怒った北条は、沼田攻めの口実が出来たと攻撃を開始します。
もうすぐ70歳という頼綱は、北条の猛攻によく耐え、よく戦い
北条の大軍は城に近づくことすら出来ませんでした。


海士淵に面した上田平では、新しい城の建設が始まっております。
後に「上田城」と呼ばれるこの城で、
昌幸は2度にわたって徳川の大軍を打ち破ることになります。

信繁は、父・頼綱のことで頭を下げて回っている三十郎頼康が
父の元に駆けつけたくてウズウズしているのを不憫に思い、昌幸に相談。
息子の顔を見れば父も力が出るだろう、とその申し出を快諾します。
そして、戦が長引くようなら頼綱を連れて戻って来い、と命じます。

そして信繁には上杉に向かわせます。
沼田の戦を終わらせるためには、一歩外側からの
上杉の力を借りるしかなさそうです。

そう、上杉から離反しておきながら、
再度上杉と同盟を結ぶというのです。
「上杉が『うん』と言うでしょうか」「言わんだろうな」
分かってますやんw


ついついスルーしかけた話題ですが、
お梅ちゃんが身ごもったそうです。
そのお相手はもちろん信繁でありまして、
40歳のおっさんは「うおおおぉぉぉぉ」でありますw

ちゃっかりし過ぎてる! 15歳の若造・信繁!(笑)


春日山城に入った信繁。

そういえば、ココでは信繁は
信尹の三男・信春ということになっていましたね。
初めの挨拶で、それは早々に訂正して
昌幸の子・信繁と正しく名乗っていました。

直江兼続は、裏切りや謀りを繰り返す
真田を許せないと斬り捨てを進言しますが、
上杉景勝は、殺されるかもしれないのにのこのこやって来た、と
信繁に対して逆に興味が湧いてきます。

現在、徳川が建設中の上田平の城のことは
虚空蔵山城を所有する上杉にも分かっていることですが、

完成後は真田が入ることになっていますが、
あれは上杉の信濃攻めに対抗する城と思っていたら、
実は徳川に備えるための城というのです。
「真田が徳川の家臣となることはございませぬ!」

正々堂々と戦で勝ち取った、
信濃の小県・上野の沼田を領地とする真田ですが、
今回、その領地を北条と徳川は勝手に分けてしまいました。

そこで、信繁の策は──。

真田が虚空蔵山城を攻めるので、
上杉軍は見事に撃退する“戦芝居”をしてほしい、というのです。

その後、上杉軍は真田を倒した勢いに乗って
上野の北条を攻めるらしい、というウワサを流します。
そうなると北条は、沼田どころではなくなるわけです。
「お主の勇気に免じて、この話、乗ることにした」

いま真田を敵に回すのは徳策ではありません。
敵に回せば、虚空蔵山城はおろか北信濃を全て失いかねません。
今回も景勝が騙されるとすれば、
自分の器はもはやそこまで、ということです。

果たして、上杉と真田の“戦芝居”は始まります。

虚空蔵山城の城門前で、
真田は弓を、上杉は鉄砲を構えた状態での両軍の雄叫び合戦。
それが終わると、信繁は直江に一礼して撤兵。
上杉が勝ちどきを上げて勝利を収めます。

真田が虚空蔵山城を攻めたという情報はまたたく間に各地に広がり
さらに、真田を降した上杉が勢いに乗って
北条を攻めるらしいというウワサも予定通り流れていきます。
そのウワサを流す主役は、もちろん佐助w

北条は、いったん沼田から兵を引いて
立て直しを余儀なくされます。


徳川は、羽柴秀吉と戦になった時に
誰と誰が味方について、誰と誰が敵につくか
いろいろ考えています。

頭は完全に西の方を向いているのですが、
西に攻撃を仕掛けるには、東の後顧に憂いがあってはなりません。
「真田安房守、そろそろ死んでいただきましょう」
正信は、真田と書かれた板を放り投げてひっくり返します。

その夜、正信は室賀正武を呼び出します。


「そなたはなくてはならぬ人だ……私の妻になってくれないか」
越後から戻った信繁は、梅にプロポーズします。

しかしこの時、真田家に忍び寄る危機を信繁はまだ知りません。


作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:挾土 秀平
語り:有働 由美子 アナウンサー
──────────
[出演]
堺 雅人 (真田信繁)
大泉 洋 (真田信幸)
長澤 まさみ (きり)
黒木 華 (梅)
藤本 隆宏 (堀田作兵衛)
藤井 隆 (佐助)
──────────
高嶋 政伸 (北条氏政)
遠藤 憲一 (上杉景勝)
斉藤 由貴 (阿茶局)
寺島 進 (出浦昌相)
中原 丈雄 (高梨内記)
西村 雅彦 (室賀正武)
──────────
藤岡 弘、(本多忠勝)
草笛 光子 (とり)
高畑 淳子 (薫)
近藤 正臣 (本多正信)
内野 聖陽 (徳川家康)
草刈 正雄 (真田昌幸)
──────────
制作統括:屋敷 陽太郎
    :吉川 邦夫
プロデューサー:清水 拓哉
演出:小林 大児


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『真田丸』
第11回「祝言」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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