2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

バックナンバー

お乗り換え〜♪

Kassy号〜♪の車窓から 2011

無料ブログはココログ

« 先が長いと | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(144) »

2016年3月 8日 (火)

プレイバック武田信玄・(17)虎との出会い

「男は、外にあってつねに7人の敵を持つ」という。
思わぬところから敵は現れ、意外な時に目の前に立ちはだかる。

男は誰でも野心を持ち、そのゴールに向かって突き進む。
例えば、戦国の武将・武田信玄と上杉謙信。
信玄は西の京を目指し、謙信は関東の統一を夢見ていた。
ふたりの生涯の目的は、互いに別のものであったという。

しかし現実にはそれぞれ異なる目的を全うするため
相手を敵に回さざるを得ないことがある。
かくて、晴信と景虎の12年戦争は
今まさに始まろうとしていた。


武田晴信は、村上義清を葛尾城から追い出し
八幡から塩田城、室賀峠を経て青柳城と兵を進め
近隣の豪族たちから挨拶を受けますが、

晴信の心中としては、遠くに見える善光寺平と
その中にある川中島に、やっとたどり着いたという
心境だったに違いありません。
川中島は、初恋の相手であるおここの故郷であったわけです。


信濃・戸石城で、越後の長尾景虎軍3,000が
ついに動き出したという知らせを受け取った晴信。

動き出したのが3日前、善光寺平まで18里(=70km)なので
兵を整えるのに2日、18里を2日で来ると、
明日の夜明け、遅くとも夕暮れ時には
善光寺平に越後勢が姿を現すということになります。

陣馬奉行の原 昌俊に、たくさんの間者やラッパを放ち
越後勢の動きを調べさせ、早くに報告させます。
そして真田幸隆と源助には、100人程度で越後勢の背後に回り込ませ
夜陰に乗じて繰り返し攻め立てさせます。

そこに、善光寺平に調査に出ていた山本勘助が戻ってきます。
越後勢5,000〜6,000が今夜にも善光寺平に現れる、との報告です。

今ごろは、善光寺平までおよそ7〜8里のところまで
進軍しているでしょう、とのこと。
しかも兵の数は、越後勢に村上勢、
その他北信濃の豪族たちが加わっているらしく、
時間が経つに連れて増えていくとの推測です。

景虎の動きは神出鬼没、という勘助の報告を聞くや、
晴信は大急ぎで軍勢に指示を出します。
「長尾景虎、なかなかやりそうじゃな」


原 虎胤は武田義信・飯富虎昌の守る八幡に向かい
猿ヶ馬場峠まで兵を引き、越後勢が峠を登って来るなら一気に攻め
登ってくる気配がないなら手出しせずに
黙って見過ごすように、との晴信の伝言を伝えます。

しかし飯富は、初陣となる義信に武勇を飾らせたい一心で
晴信の指示には従わず、戦わせてほしいと聞きません。
義信も、晴信の命令は無視してでも戦うつもりです。
虎胤は、シブい表情で下知に従うように説得します。


はたして、勘助の予測通り
善光寺平にその日の夜に到着した越後勢。
調べてみたところ、善光寺平から葛尾城にいたる道には
武田の兵はひとりもいない様子です。

「軍勢の姿まるで見せぬところ、少々戦を心得ておるようじゃな」
景虎はニヤリと笑います。

景虎は翌朝、見張りの兵100が残る葛尾城に全兵力で攻めかかり
葛尾城は落城、奪われてしまいます。
晴信はこの時をもって静かに兵を引きます。


晴信は甲府への帰り道、諏訪の湖衣姫を訪問します。

湖衣姫は病床に伏しておりまして、
肌の色は透き通るほどに白く、
しかも痩せ方が尋常ではありません。

姫に口止めされていた、とたきは晴信に謝罪しますが
言わなければならないことがあるぞ、と叱ります。
「あれは労咳であろ」

はい、と虫の鳴くような声で答えるたき。
晴信の覚悟する表情──。

晴信は湖衣姫の居室に行き、
近づいてはなりませぬ、と湖衣姫が拒絶するのもかまわず
姫のそばに行きます。

「その病、儂が引き受ける。そなたを救いたい」
我が顔に息を吹きかけよ、と晴信が語りかけると
湖衣姫は涙を流し、晴信の胸に顔を埋めます。

おここと瓜二つの湖衣姫を失えば
諏訪はもとより、あの川中島さえも
失ってしまいそうな気がする晴信。
何としても湖衣姫には生きてもらわなければなりません。


夜の道を、先へ急ぐ被衣(かつぎ)を被った女の姿。
顔には般若のお面をつけています。

女が御堂に入っていくと、そこにいたのは飯富であります。
そして女は──八重。
どうやら、二人きりで話をしたいと
八重が飯富をこの御堂に呼び出したのです。

先日の戦で、どうして義信を武勇で飾るように
計らってくれなかったのか、ということを聞きたいわけです。
三条夫人の悲しみは想像以上で、
義信もひどく落胆しているようです。

まぁ、あれは晴信の命令に従ったまでで
結果はそういうふうになってしまったので
仕方ない部分ではありますが。

八重は、傅役として
もっともっと励みなさい、ということを言いたいわけです。
もし義信が武田家家督を継いだ暁には、飯富を一番の功労者、
筆頭家臣として相当な所領を与えると言います。


天文22(1553)年8月、
北信濃から甲府に、真一文字に狼煙が上がり
晴信は再び北信濃へ出兵します。

葛尾城を追い出された村上が、北信濃で
挙兵のタイミングを伺っているらしいという情報が
もたらされたからです。

しかし、晴信が川中島で出会ったのは
村上勢ではなく、越後勢の長尾景虎だったわけです。

側に控える義信にも、
あの越後勢を良く見ておくように言う晴信です。
「儂が死ぬようなことあらば、そちが我が軍勢率いて
 あのような敵と戦わねばならぬ。しっかり学ぶのじゃ」

はいッ、と凛とした返事で隊へ戻って行く義信。
その表情からは、世継ぎとしての自覚が見て取れます。

進め! と下知する晴信。

晴信と景虎は、ここ川中島で
12年間に渡り5回も戦うことになります。


湖衣姫が危篤に陥ります。
「晴信さま……早く……」


天文22(1553)年5月、
村上義清が兵5000を率いて反攻し、八幡の戦いで勝利。
葛尾城奪回に成功する。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと62年──。


脚本:田向 正健
原作:新田 次郎「武田信玄」
音楽:山本 直純
タイトル題字:渡辺 裕英
語り(大井夫人):若尾 文子
──────────
[出演]
中井 貴一 (武田晴信)
柴田 恭兵 (長尾景虎)
南野 陽子 (湖衣姫)
──────────
村上 弘明 (源助)
児玉 清 (飯富虎昌)
小林 克也 (原 昌俊)
宍戸 錠 (原 虎胤)
──────────
結城 美栄子 (たき)
橋爪 功 (真田幸隆)
──────────
宇津井 健 (直江実綱)
小川 真由美 (八重)
西田 敏行 (山本勘助)
──────────
制作:村上 慧
演出:重光 亨彦

« 先が長いと | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(144) »

NHK大河1988・武田信玄」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 先が長いと | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(144) »