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2016年5月22日 (日)

大河ドラマ真田丸・(20)前兆 〜探偵信繁名推理!〜

秀吉は、信長の姪・茶々を側室とし、
その牽制は頂点に達しようとしていた。
秀吉に逆らえない真田は、
徳川の姫との縁組みを迫られていた──。


一度は記憶を失い、徐々に取り戻しつつある松を連れて
真田昌幸と真田信幸が上田城に戻ってきました。

母の薫、祖母のとり、
信幸の妻・こうが松を出迎え、涙の再会です。
「またみんなで一緒に暮らせるのですね」

その言葉を聞いた信幸は、
気まずそうな表情を浮かべ、頭を下げます。

たとえ離縁としても頭を下げることは……などと
ちょっと冗談ぽくお茶目に言ってみたりするおこうですが、
そのまさかのまさかで、本当に離縁だとは思っていなかったようです。

驚きはしましたが、お考えがあってのことでしょうし、
悩み抜かれた末のことと存じますし……、と冷静に言ってみるものの、
癒し系のおこうの目から、涙が堰を切ってあふれてきます。
「ただ、私としては……一体……何がいけなかったのでしょうか」

信幸は、徳川家康の養女(本多忠勝の娘)を娶ることになり
徳川に逆らえない真田としては、受けざるを得なくなったわけで
信幸も、おこうとの離縁が本意ではないのです。
信幸にギュッと抱きしめられ、そういうことならば、とおこうは承服します。

おこうから真田の面々に最後のご挨拶。
おとりは、ひどすぎる……とかなり不機嫌です。

「わしも断るつもりでおったのじゃが、
 源三郎がどうしても、と。……な?」
出ました! 昌幸の必殺!! 手のひら返し!

しかし今さらとなっては、信幸も全く驚きません。
真田家のため、と一身に批判の矢を浴びても
腹をくくって妻を娶るつもりです。


そして徳川家から稲がお輿入れします。

愛娘のことが心配である親バカな忠勝は
輿を運ぶ従者に扮してこっそりと涙を拭います。

婚儀が一段落し、二人きりになった時
気を張っていた稲がブルッと震えています。
寒いようです。

信幸は部屋から廊下に出、
侍女に羽織るものを持って来させようとしますが
現れた侍女というのが、なんとおこう(笑)。

薫の情けで奥の下働きとして再出発となったようです。
エヘ、という表情、なかなかGood !!
信幸は目をまん丸くして「無理だ無理だ無理だ無理だ」と
目の前で起きていることが信じられないみたいです。

それにしても女性って、
今まで跡継ぎの妻だった立場だったのに格下げで侍女になり、
信幸の呼び方も“若殿さま”というように急に変わっても
それに即座に対応できるものなんですね。


天正16(1588)年4月14日、
後陽成天皇が聚落第を訪問されます。

大名たちは帝の前で、秀吉に忠誠を誓う形となります。


天正17(1589)年。

寧と茶々、それに阿茶局が歓談しています。
用意された菓子も、茶々がひとりでボリボリ食べてしまいました。

茶々が、他の菓子がないか確かめる、ときりとともに退出すると
阿茶局がこっそりと寧に聞いてみます。
「ひょっとして、お腹にややこがおられるのでは?」

寧は、秀吉はたくさんの女と仲良くなったものの
ただの一人として孕ませてはいない、と笑って聞き流します。
阿茶局も負けじと、そういう勘は働きますの、オホホホと笑い
微妙な空気になってしまっておりますが、

正解は○、でした。
秀吉54歳にして初めての子です。

茶々の懐妊は正式には発表されていないのですが、
石清水八幡宮に安産祈願をしたことが漏れたらしく
城内の者たちにはすでに知れ渡るところとなります。


そして夜、城の白壁に
高齢の秀吉に子ができたことを揶揄する
落首の落書きが──。

石田三成は、その落書きが秀吉にバレる前に
消してしまうように門番に命じたわけですが、
その間に偶然通りかかった片桐且元がその落書きを見、
秀吉に報告してしまったのです。

やっぱり激怒しちゃった秀吉は、
落書きした不埒者を捕らえよと命じます。
自分に対するものであるならともかく、
自分の子どもに対しての落首なので許せないようです。

三成は別の仕事で忙しいため、
呼び出した平野長泰と真田信繁にこの件を一任します。

白壁は見上げるところにあり、あらかじめ用意したであろう
はしごに上って消し炭で書いたと推測できますが、
地面には、そのはしごの折れた足が残されていました。
恐らくは、落書きした者が転落してケガをしているかもしれません。

その日の夜に担当していた門番たちに事情聴取する信繁ですが、
ひとり、お役目の最中に飲酒して誤って転倒し
背中にケガをして早退した尾藤道休という男がいるそうです。

三成に報告すると、道休とはおそらく法名だろうから、と
本願寺に匿われているのではないか、とヒントを出します。
さっそく本願寺に行ってみますが、道休は確かにココにいる、としながら
本願寺は道休を守って信繁たちと会わせようとはしません。

信繁は何とかならないかと三成に頼み込みます。
三成は本願寺への口添えを、秀吉の弟・豊臣秀長に頼みます。

道休と対面することができた信繁は、道休の前の番には落書きがなく
道休の後の番に落書きがあったと少しずつ問いつめて行くと、
道休は見回りはいつもせず、番小屋で酒を呑んでいたと認めますが、
「落書きしたのはオレじゃねぇ。オレは字が書けねえのさ」


「この件、決してうやむやには終わらせんぞ!」
そもそも門番たちが悪い、と門番たち全てその任を解き、
牢につなげ、翌日の夜にことごとく磔にせよ、と
恐ろしいことを口にします。

八方ふさがりの信繁は、きりに仲介してもらって
豊臣秀次に秀吉を諌めてほしいと頭を下げます。
お気に入りのきりに頼まれては致し方ない秀次、
秀吉にそのまま諫言しますが、たちまち逆上されます。

2月25日、17人の門番たちは磔にされます。
信繁は珍しく三成に食って掛かりますが、
三成も寂しそうな目を向けるだけで言葉はありません。


本願寺に匿われていた道休が、ケガがもとで亡くなりました。

これで門番全員が亡くなったことになりますが、
これ以上、使者を増やさないために、信繁は
この一件、道休に罪を被せることを提案します。

正確には道休ではないことは分かっていますが、
仮に道休であったとしても誰も疑いはしませんし、
道休は亡くなったので、
その犯人として首を差し出そうというわけです。

翌日、道休の首が秀吉の前に運ばれてきました。
秀吉は、道休の親類縁者を、それから道休の家の
隣近所の者たちまでも悉く探し出し、磔にせよと命じますが、
この首をもって終わりとなされませ、と三成が進言します。

冷ややかな表情の秀吉は、三成に切腹を命じますが
そこに寧が飛び込んできます。
「あンた! いい加減にしときゃーよ!」

秀吉が怒れば怒るほど、ウワサは本当に聞こえて来る。
誰が何と言おうと、生まれてくる子は秀吉の子なのだから。
「でーんと構えとりゃええんです!」


3ヶ月後、茶々は男子を出産。

一度捨てられた子は元気に育つという言い伝えから、
「捨(すて)」と名付けられます。
そして捨が生まれたことが、やがて
多くの人々の歯車を狂わせていくことになります。


天正17(1589)年5月27日、
豊臣秀吉の嫡男として、棄松が山城淀城で誕生する。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと25年11ヶ月──。


作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:挾土 秀平
語り:有働 由美子 アナウンサー
──────────
[出演]
堺 雅人 (真田信繁)
大泉 洋 (真田信幸)
長澤 まさみ (きり)
木村 佳乃 (松)
山本 耕史 (石田三成)
藤井 隆 (佐助)
吉田 羊 (稲)
片岡 愛之助 (大谷吉継)
──────────
斉藤 由貴 (阿茶局)
小林 隆 (片桐且元)
近藤 芳正 (平野長泰)
竹内 結子 (茶々)
──────────
小日向 文世 (豊臣秀吉)
草笛 光子 (とり)
藤岡 弘、(本多忠勝)
高畑 淳子 (薫)
鈴木 京香 (寧)
近藤 正臣 (本多正信)
内野 聖陽 (徳川家康)
草刈 正雄 (真田昌幸)
──────────
制作統括:屋敷 陽太郎
    :吉川 邦夫
プロデューサー:清水 拓哉
演出:渡辺 哲也


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『真田丸』
第21回「戦端」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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