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2016年7月22日 (金)

プレイバック真田太平記・(06)出会い

天正12(1584)年3月7日、徳川家康は
盟友・織田信長の次男、織田信雄を
助けるという大義名分の下に、
羽柴秀吉に向かって出陣。

一方、秀吉もそれを待っていたかのように
尾張国小牧へと軍を進めます。
家康と信雄の連合軍はおよそ17,000、
対する秀吉軍は、12万の大軍であります。

真田昌幸と真田幸村は、壺谷又五郎の報告を受けます。
徳川本陣と羽柴本陣は1里足らずしか離れていませんが、
12万の羽柴軍は、徳川方を完全に包囲しきれていない、と。

ただ、徳川軍としても包囲されている状況には変わりなく
敵地に入っている羽柴軍も迂闊に動けないわけで、
長期間にらみ合いが続いている模様です。
ガマン比べだな、と昌幸はつぶやきます。


その均衡を破ったのは羽柴軍でした。
家康を小牧に釘付けにしたまま
家康の本拠である三河へ攻め入ろうと
17,000の羽柴秀次軍が向かったわけです。

しかし、草の者ネットワークを
縦横無尽に張り巡らしている家康はその動きを察知し、
榊原康政らに出撃させ、長久手において羽柴軍を挟み撃ちに。
秀吉の策は失敗に終わり、徳川方の大勝利を収めます。

数の上では羽柴の勝利は間違いないわけで、
もしも徳川が負けたら、武田の旧領に攻め込んで
そっくりそのままもらい受けるつもりでいた昌幸は、
徳川方の大勝利にガックリと肩の力を落とします。

一方で、真田信幸は家康を興奮気味に評価します。
12万の大軍を有しながら秀吉は家康を攻めあぐねていた。
家康は1割の軍勢しか持たないながら、
羽柴軍を引きつけて持久戦に持ち込んだ、と。

しかし、今回は北条が黙って見ていただけだったから
家康も勇気を出して持久戦に持ち込めたわけで、
家康は北条に対して借りを作ってしまったのです。

“沼田を渡せ”と北条が家康に言ってきて
家康が昌幸に要求したならば、父はどう出るか?
信幸は、徳川・北条との戦も視野に入れています。


砥石城の岩牢から飛び出していった樋口角兵衛ですが、
どこへ行ったか全く見当がつきません。

昌幸は、又五郎に命じて草の者を駆使して探索させますが、
探索中の草の者が、虚空蔵山で首の骨を折られて
殺されているのが発見されるなど、よからぬ報告が続きます。

角兵衛を心配する幸村は、ひとり虚空蔵山へ。

しかし幸村も、その草の者と同じように弓で射られ
倒れ狼狽えている間に角兵衛に襲撃を受けます。
馬乗りになり、幸村の首を締め続けます。

ウッ、と短い言葉の後、角兵衛は倒れるのですが
それは背後から、お江が手裏剣を投げつけたからであります。

目をむき出しにし、角兵衛はお江に立ち向かおうとしますが、
お江は怯まず、角兵衛の足元に手裏剣をまた投げつけ、
さらに手裏剣を持って構えます。
それでようやく角兵衛は逃げて行きます。

幸村は、お江の介抱を受けながら気を失ってしまいます。


幸村はお江の名を聞き、かつて向井左平次がお江のことを
「キツい女だ」と言っていたことを思い出します。
湯治で傷を癒しながらお江のことを考え、フッと笑顔を見せます。
すると、同じ湯に、そのお江が入っているではありませんか。

すまぬ、と背を向けた幸村に、
「女子の肌を見るのは初めてでございますか」とからかうお江。
先に上がります、と言われて、ただ無言で頷くしかない幸村です。
純情な少年(と言っても17歳?)には、ちと刺激が強かった?

しかしその夜、ふたりは結ばれます。


名胡桃城に預けられていたお徳が
無事に女の子を出産します。

大喜びの昌幸は、娘の名を何にしようかと考えていますが、
そばにいた幸村は、角兵衛が言い放った
「それがしを弟だと知っておったか!!」という叫び声が
頭の中をこだましていました。


天正12(1584)年4月9日、
羽柴秀吉軍と徳川家康軍が「長久手の戦い」で激突、
森長可や池田恒興が討ち死にし徳川軍の勝利に終わる。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと31年0ヶ月──。

(『真田丸』では「(12)人質」付近)


原作:池波 正太郎
脚本:金子 成人
音楽:林 光
タイトル題字:池波 正太郎
語り:和田 篤 アナウンサー
──────────
[出演]
渡瀬 恒彦 (真田信幸)
草刈 正雄 (真田幸村)
遙 くらら (お江)
榎木 孝明 (樋口角兵衛)
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夏八木 勲 (壺谷又五郎)
香野 百合子 (久野)
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小山 明子 (山手殿)
丹波 哲郎 (真田昌幸)
──────────
制作:榎本 一生
演出:永野 昭

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