大河ドラマ真田丸・(33)動乱 〜関ヶ原への誓い〜
太閤秀吉の死後、老衆徳川家康と、奉行石田三成の対立は、
次第に激しさを増していく。
そして遂に事態は、三成の徳川屋敷襲撃に発展する──。
慶長4(1599)年1月21日、早暁。
伏見城内の治部少輔丸に集められた真田信繁、小早川秀秋、
宇喜多秀家を前に、石田三成が徳川屋敷の襲撃を告白します。
真っ正面から徳川家康と渡り合っても全く埒があかず。
ここは屋敷に討ち入って家康の首を挙げたいのだそうです。
そんな三成に賛同する秀家は、
石田軍に加勢しようと兵を出すことを志願しますが、
事を荒立てたくない三成にやんわりと断られます。
我が手の者のみで……と言って呼び出されたのは、島 左近です。
左近を呼びに出た信繁は、
廊下で板部岡江雪斎とすれ違います。
北条家滅亡後の江雪斎は、各地を転々とし
今は小早川秀秋に仕えているとか。
「数奇な運命でござるよ」
力なくハハハと笑う江雪斎ですが、
数奇な運命はそれからもずっと続いて行くことになりそうです。
徳川屋敷と宇喜多屋敷はお隣同士なのですが、
信繁は、宇喜多屋敷の塀からはしごをかけて
大通りの反対側でおとりの騒ぎを起こし、
そちらに気が行っている間に徳川屋敷に侵入し襲撃する。
そんな策を出し、三成をうならせます。
ところが、そこに居並んで話を聞いていた小早川秀秋から
江雪斎に攻撃方法について話が及んだか
その情報はそっくりそのまま江雪斎から本多正信に伝えられます。
「よくぞ伝えてくださった。引き続き頼みまするぞ」
命が惜しい家康は、江戸に帰りたがりますが
ここで逃げては末代までの恥、と正信は引き止めます。
そして、秘密裏に事を進めたかった三成の裏をかいて
徳川屋敷襲撃をおおごとにしてしまう戦法に出ます。
つまり、伏見在住の諸大名に徳川屋敷を警護させるわけです。
豊臣恩顧の大名たちがどれほど使えるか
見極めたいという思惑もあるようです。
続々と鎧武者たちが徳川屋敷に集まり出し
三成たちは、計画が事前に漏れたことを察知します。
信繁は、策を練り直すためにひとまず引くことを提案しますが
三成は、あくまで大義名分がこちらにあることを明らかにするため
豊臣秀頼に、徳川征伐の許しをもらいに大坂へ。
その間、小早川秀秋には毛利輝元を、信繁には上杉景勝を
石田方に味方するように説得させます。
しかし、秀秋は輝元説得は荷が重いと気が進まなそうだし、
信繁は、直江兼続の拒否にあって景勝説得には動けません。
家康から真田信幸に書状が届けられます。
徳川に味方して屋敷に集まれというものです。
信幸は三成の本気度を信繁に確かめたいのですが、
信繁はそれには答えず、真田昌幸の考えを求めます。
「今さら徳川のために戦えるか! こないだ刺客を放ったばかりだぞ」
さようでした、と信繁。
しかし信幸の場合は、妻が徳川方の人間でありますので
態度をうやむやにすることはできません。
とりあえず顔を出して参る、と徳川屋敷に行くことにします。
「佐吉に味方するか徳川様につくか。
どちらが豊臣家のためになるのかさっぱり分からんのです」
北政所のところには、福島正則と加藤清正が訪れ
正直な気持ちを吐露します。
決まっとるがね、と北政所は徳川を守れと諭します。
戦のない平和な世を作ったのは秀吉であり、
その世を崩して戦の世界に戻そうとする三成には
味方する必要がないというわけです。
一方、大坂城に入った三成は、秀頼の出馬は仰がず、
秀吉の千成瓢箪を自分たちの旗印として預けてくれれば
徳川に負けることはない、とよく分からない理論で主張しますが、
仮に徳川に敗れてしまったらどうなるのか、と大蔵卿局には拒否され、
前田利家には「諦めよ」と言われてしまいます。
私が不在の間、方々は何をやっておられた!
秀秋、秀家、そして信繁に、そう怒鳴りつける三成ですが
三成も、事を上手く運んだとは言えず。
腹が痛くなってきた! と厠へ走ります。
三成は、細川忠興を味方に引き入れようと
屋敷に赴き説得に当たりますが、
正則や清正は苦手な忠興は、それ以上に三成に怒りを覚えまして
三成が訪問したことがきっかけで、徳川に味方することに決めました。
最後に頼りとするのはやはり友、と
三成は大谷吉継の屋敷に赴きますが
吉継さえも徳川屋敷に行くという……。
お先真っ暗の三成です。
徳川屋敷には、忠興が入り、吉継が入ります。
そして、どうしても三成を殺したくない信繁の説得を受けた
昌幸までも徳川屋敷へ入ります。
昌幸は、集まっている諸将たちと軍議を開き、
三成の悪口ばかり言い放って
ついには刺客を放ったのも三成ということにして
諸大名たちの怒りを三成に向けさせます。
小人数でも徳川を攻める、と聞かない三成ですが、
信繁が止め、景勝が説得に当たって
ようやく出陣を断念します。
そして徳川屋敷でも
敵が襲来しないまま警護を解くことになり、
口々に三成への不満をつぶやきながら、
諸大名たちは徳川屋敷から出て行きます。
家康の一声で、これだけたくさんの大名たちが馳せ参じ
家康は、天下取りへの道を進み出します。
作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:挾土 秀平
語り:有働 由美子 アナウンサー
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[出演]
堺 雅人 (真田信繁)
大泉 洋 (真田信幸)
長澤 まさみ (きり)
山本 耕史 (石田三成)
新井 浩文 (加藤清正)
藤井 隆 (佐助)
片岡 愛之助 (大谷吉継)
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遠藤 憲一 (上杉景勝)
小林 隆 (片桐且元)
高橋 和也 (宇喜多秀家)
竹内 結子 (茶々)
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藤岡 弘、(本多忠勝)
鈴木 京香 (寧)
近藤 正臣 (本多正信)
内野 聖陽 (徳川家康)
草刈 正雄 (真田昌幸)
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制作統括:屋敷 陽太郎
:吉川 邦夫
プロデューサー:清水 拓哉
演出:土井 祥平
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『真田丸』
第34回「挙兵」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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