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2016年10月 2日 (日)

大河ドラマ真田丸・(39)歳月 〜謎の使者〜

信繁たちが九度山に流されて十年が過ぎた。
上田に戻ることを夢見ていた昌幸だったが、
その願いは叶わぬまま六十四年の生涯を閉じる──。


昌幸の訃報を受け、上田から駆けつけた真田信之は
昌幸の位牌に手を合わせ、無念であったろうと涙を流します。

その様子を後ろから見守っていた真田信繁は
亡き父・真田昌幸が晩年したためた、これまで戦場で培ってきた
戦の仕方、勝ち方を収めた『兵法奥義』を信之に渡します。

信繁に促されて中身を確認する信之でしたが、
文章で書かれているわけではなく
○や▲などの記号が並ぶ図ばかりでありまして、
信之は「凡人にはまったく分からん」とつぶやくしかありません。

昌幸が亡くなったこともあり、昌幸憎しで固まる家康に
信繁の赦免を願い出やすくなった、と信之は考えていますが、

10年以上も九度山で暮らしている信繁一家にしてみれば
真田屋敷の周辺の九度山農民たちともうまくやれているし、
特に何不自由なく暮らせているので
無理して上田に戻らなくてもいいかな、と思っているようです。

……と、家族全員の前ではそう見栄を張る信繁でしたが、
兄弟のみで酒を酌み交わしているとき、こっそり本音を伝えます。
借金がかさみ、暮らし向きはかなりきつい、と。

信之からの仕送りもあるし、
真田を見張る浅野家からも相当の手当ては出ているのですが、
大名であった父の手前、相当無理をして暮らしてきたようで
そのツケが今、回ってきたわけです。

北政所に仕えていた腕を生かし、きりは九度山村で裁縫を教え
佐助は若い衆を相手に忍びの小業を指南して小遣い稼ぎです。
「なんとかしよう。これ以上、ひもじい思いはさせぬ」

信之・信繁兄弟が生まれる前から昌幸に仕える高梨内記は
昌幸の後を追って自害しようとしましたが、
それを信繁が必死にとどめ、今は無気力状態で生きています。

信繁は、そんな内記に役割を与えようと
信繁の子・真田大助の元服を前に彼の傅役を務めさせます。
何も教えることはない、と思っていた内記でしたが、
碁盤を出し、戦場に見立てて碁を教えていきます。


翌朝、九度山から京に向かった信之は、小野お通の屋敷に入り
信繁一家を放免してもらうよう北政所に仲介を頼もうとしますが、
今は完全に俗世を離れている北政所との関わりを持つことは
難しいとやんわりと断られます。

その代わり、お通と会話しているとホッと息をつける
そんな安らぎの場所を見つけた信之に
気軽に屋敷に来ていいこと、
次に訪問した時には和歌を教授する約束を交わします。


徳川家康は、江戸の屋敷に大名の家族を住まわせて
大名に領国と江戸とを往復させます。
いわゆる「参勤交代」の原型であります。

江戸の真田屋敷では、昌幸を亡くした薫が
今までお公家衆からもらってきた扇を
信繁と梅の娘・すえに見せています。

薫は、昌幸が死んだ2年後、江戸で世を去ります。


ひもじい思いをさせぬ、と約束した信之が九度山に送ってきたのは
これまた大量のそばの実でありまして、
育ち盛りの子どもたちがそばがきだけで育っていくのも
栄養的にはあまり好ましいとは言えません。

考えた信繁は、そばがきを村人たちに試食させ
京で買える半値の10文で売って稼ごうときりと佐助を連れていきますが、
信州名物そばがきの味に慣れていない村人たちには
あまり評判はよろしくなく。

しょんぼりして家に帰れば、自分は連れていかれなかったのに
きりは信繁と行動をともにした、と春が嫉妬心で燃え上がっています。
きりに暇を出す、と言えば、私が追い出したようになる、と拒絶。
去り際に、障子に穴をプスリと開け、怒っていますアピールを忘れません。

そんな春に、さらにヘコむ信繁です。


呂宋助左衛門に連れられてルソンに渡った豊臣秀次の娘・たかが
日本に帰ってきて、信繁を訪ねてきました。

対面の時に春も同席していたのですが、
どういう間柄? と聞く春に、たかは即答します。
「側室です」

秀次が切腹となり、秀次一家が皆殺しにあったとき
秀吉の側近であった信繁の計らいで、
自分と恋仲で側室になったということにして
そのまま助左衛門に託して国外へ逃がしたのでした。

でもこれは、春には話していなかった事情でありまして
目を大きく見開いて、嫉妬心がメラメラと燃え上がろうとしています。
形だけだ、と慌てて弁明する信繁ですが、
でも側室は側室! と信繁に抱きつくたか。

その場にあった火箸を振り上げる春。
危ない危ない!!
さすがに殺意を覚えたかw

ちなみにたかは今、
ルソンを根城に手広く商いをやっているそうです。
たかが持ち込んだ、ネエパラという天竺の北の方にある地方の
頑丈な紐(サナール)をもらい受けます。

「紐を編んで欲しい」
信繁はピーンと思いつきます。

春ときりが協力して紐を編み、出来上がった紐に
信繁は「真田紐」と名付けます。
そして村おさの長兵衛に、農民たちの手を借りて
この真田紐の作成から販売までの一切を任せます。

この話、なかなかうまくいったようで、
真田家には臨時収入が入り、久々の大宴会です。


信繁が庭に出ると、笠をかぶった武者がひとり。
宇喜多秀家の元家臣・明石全登(あかし・てるずみ)です。
「左衛門佐さまを、お迎えに参りました」


慶長18(1613)年6月3日、
真田信之・真田信繁の生母、寒松院が上田で逝去。

慶長20(1615)年5月7日、
大坂夏の陣にて真田信繁が討ち死にするまで


あと3年11ヶ月──。


作:三谷 幸喜
音楽:服部 隆之
題字:挾土 秀平
語り:有働 由美子 アナウンサー
──────────
[出演]
堺 雅人 (真田信繁)
大泉 洋 (真田信之)
長澤 まさみ (きり)
木村 佳乃 (松)
松岡 茉優 (春)
吉田 羊 (稲)
藤本 隆宏 (堀田作兵衛)
中原 丈雄 (高梨内記)
藤井 隆 (佐助)
──────────
高畑 淳子 (薫)
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制作統括:屋敷 陽太郎
    :吉川 邦夫
プロデューサー:吉岡 和彦
演出:保坂 慶太


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『真田丸』
第40回「幸村」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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