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2017年3月 7日 (火)

プレイバック秀吉・(17)かあちゃんと母御前

貧しくして尾張中村を飛び出した日吉は
墨俣の一夜城や金ヶ崎の殿(しんがり)など
危険な仕事を次々と引き受けて成功し
ついに小谷城を治める城持ち大名になりました。

それは今日で言えば新興企業で
子会社をひとつ任されたようなものです。

これまでの秀吉は、家族と心の知れた家来だけで
思う存分活躍してきました。
でもこれからはどうでしょうか。

織田家は日本一の大企業に成長し、
秀吉もその重役になり、社員の数は数十万。
巨大な組織の中で新しいエリートも使いこなし、
学歴にも知識にも恵まれた他の重役に
勝るような働きをしなければなりません。

秀吉にもいよいよ人生の飛躍の時期がやって来たのです──。
(以上、原作者・堺屋太一氏による解説)


天正3(1575)年・夏。
羽柴秀吉の城が、近江今浜に完成します。
秀吉は、長年にわたる信長の恩に報いるため
“長”の字をもらって、「長浜城」と名付けます。

秀吉と、おかつの間に生まれた秀松丸は
おねが引き取って育てていました。


そのころ、城主の秀吉は
加賀の一向一揆討伐に狩り出されていまして
越前敦賀に着陣しています。

中国攻めの総大将の役目が欲しかった秀吉のところに
小寺官兵衛という男が目通りを求めてやってきました。
官兵衛は播磨国にあって、皆が毛利になびくにもかかわらず
ひとり織田に味方せよと説いて回る策士です。

しかし、信長に官兵衛を推挙しても
官兵衛の横柄な態度が気に入らず
信長の秀吉に対する態度は変わりません。
秀吉をずっと無視し続けていたわけです。

このままでは中国攻めを明智光秀に取られてしまう。
そう考えた秀吉は、秀長を千 宗易のところに向かわせ
信長の真意を探らせます。


宗易の屋敷で待たせてもらうことにした秀長は
お気に入りだったお吟がやって来て顔を綻ばせますが
別の男に嫁ぐことになったと聞かされます。

お吟は、宗易が来たのを見るや走って逃げて行くのですが
お吟が秀長のことを想う気持ちに気づいている宗易は
お吟を泣かせましたな、と笑います。

「私が心から好いている女子は、おね様のみにございます」
秀長から宗易への爆弾発言です。
兄者には言うてくださるな、と言うあたり、
秀長の一生に一度の本音、告白かもしれません。

それはさておき、宗易は
信長が織田家の家督を嫡男・織田信忠に譲り
従三位権大納言右大将(じゅさんみ ごんのだいなごん うだいしょう)
という位を、近々朝廷からいただく予定になっているようです。

朝廷は後々、太政大臣も視野に入れているようですが
信長自身としては、全国統一の途上でもあり
朝廷の官位にさほど執着しているわけではありません。

それで、秀吉が信長の許しも得ないままに
播磨地方へ調略の手を伸ばし始めていることを
あまり良く思ってはいないようで
最近の信長の秀吉に対する態度はそこからきているようです。

後から茶室に入ってきた山上宗二が
つい“安土城”と口を滑らせてしまい、
アホ! 去ね! と宗易に怒られます。

上目遣いで宗易を見る秀長。
「んもーうるさいなぁ……安土にお城をお造りになりますのや」
それもこれまでにないお城、神の住むお城なのだそうです。


11月、宗易が教えてくれたように
信長は「従三位権大納言右大将」となり
月末には家督を突如信忠に譲ります。

家督を継いだ信忠は、
父・信長が秀吉に冷たく当たっていると
何かとやりづらい、ということで
安土城建設の会議に秀吉を呼びます。

「小賢しいやつめ」
信長は秀吉の顔を見ようともしません。
一方で、信長は明智光秀に丹波攻めを命じます。

功を焦ったか、秀吉は
神が住む安土城建設に何か手伝いたいと申し出ると
信長から銭を要求されます。

こういう話の流れでは、睨みつける信長に
秀吉は「お任せ下されい」と笑うしかなく
最後には秀長に何とかしろと頭を下げるのでした。

そして信長が佐久間信盛の屋敷に向かったことを知ると
その帰りに長浜城に立ち寄るだろうというおねの推測で
秀吉は最大のおもてなしをしようと俄然張り切ります。


天正4(1576)年1月・坂本城。

光秀は丹波八上城主・波多野秀治の裏切りに遭い
命からがら坂本城に逃げ帰ってきました。


そろそろ信長がやってくるころだと
秀吉は屏風から香炉に至るまで豪華なもので揃えます。
しかし秀長から受けた報告があまりにショックで……。
「兄者……残念じゃがお館さまは坂本城に行った」

ヤケになった秀吉は床でジタバタと
まるでだだっ子のようです。

信長が来ないことを知ったなかは、
秀吉に坂本城へ挨拶に行くように諭します。
「自分のことより人のことを考えや」


信長は、たまの舞を楽しみながら
たまを細川藤孝の嫡男・細川忠興に嫁がせると言い
光秀は大いに喜びます。

とそこに現れたのは秀吉となか。
田舎に伝わる田植え歌を踊り始めます。
ムッとして視線を外す信長。
呆気にとられる明智家臣たち。


この時、坂本城の別の一室では
毛利家にいる足利義昭の書状を持った僧と
美が対面していまして、

義昭とこれ以上関わっては明智の今後に関わると
僧を斬り殺してしまう事件が発生しますが、
家臣たちはみな信長の方を向いているので、
誰一人として気づくものはおりません。


秀吉も、恥ずかしいとは言っていられません。
信長への忠誠を見せるため、必死だったのです。
笑いを誘う田植え歌を、秀吉となかは必死に踊ります。
ただひたすら、信長のために。

そして、信長は声を出して笑ってくれます。

なかは気づきますが、あまりの必死さに秀吉は気づきません。
なかに教えられて秀吉が気づくと、信長の前にひれ伏します。
「父と思うておりましたのに……つい出過ぎたことを申し
 お館さまに嫌われて、悲しくて悲しくて」

よう来てくれた、と信長は秀吉を見つめます。
「サル……鼻水を垂らすな!」

そこに、返り血を浴びた美が
義昭からの書状を持って飛び込んできます。
毛利家が義昭を介して本願寺と結託し
織田に反旗を翻した、と──。

中国攻めを光秀に、と叫ぶ美。
信長は、光秀が義昭を殺せるとは思えず
官兵衛のことをまずは信じて
中国攻めの大任を秀吉に命じます。

声を上げて悲しむ美。
手当てをしながらそれを慰めるなか。
信長はそれを見ながら杯を傾けます。

「母とはこのようなものか。今宵は胸にこたえた」
母を母と思わない信長は、
母の愛情を受けずに育って来たので
母に対する感情が芽生えたのかもしれません。


脚本:竹山 洋
堺屋 太一「秀吉」「鬼と人と」「豊臣秀長」より
音楽:小六 禮次郎
題字:森繁 久彌
語り:宮本 隆治 アナウンサー
──────────
[出演]
竹中 直人 (秀吉)
沢口 靖子 (おね)
高嶋 政伸 (小一郎)
細川 直美 (さと)
川上 麻衣子 (おかつ)

市原 悦子 (なか)

村上 弘明 (明智光秀)
有森 也実 (ひろ子)
斉藤 慶子 (吉乃)
中村 あずさ (おまつ)
田村 英里子 (たま)
篠田 三郎 (丹羽長秀)

伊武 雅刀 (小寺官兵衛)
大仁田 厚 (蜂須賀小六)
上條 恒彦 (斎藤利三)
松岡 昌宏 (森 蘭丸)
──────────
中尾 彬 (柴田勝家)
渡辺 徹 (前田利家)
野際 陽子 (美)
──────────
仲代 達矢 (千 宗易)

古谷 一行 (竹中半兵衛)
財津 一郎 (竹阿弥)

渡 哲也 (織田信長)
──────────
制作統括:西村 与志木
演出:佐藤 幹夫

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