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2017年4月16日 (日)

大河ドラマおんな城主直虎・(15)おんな城主 対 おんな大名

主家・今川からの「井伊は徳政を発布せよ」という下知に
背いた格好となった井伊直虎。
「直虎を駿府に申し開きに来させよ」

寿桂尼からそれを受けた小野政次は、脳裏を
今川に申し開きに来た井伊直親の暗殺シーンがよぎります。
出家上がりの女のことは自分に任せて欲しいと頭を下げますが、
寿桂尼は、あくまでも申し開きの出頭は変えません。

女がやることだから大目に見てくれないだろうか、と
寂しそうに笑う直虎ですが、残念ながらあちらも女ですので
女だとバカにしない代わりに、手加減もしないと南渓和尚。
その言葉に、分かってはいるものの、ショックな直虎です。


政次は、今川からの“申し開きに来い”との沙汰を直虎に渡します。
直親といい井伊直満といい、申し開きに行った者が
どういう末路をたどったかを知っていれば
駿府に行かない方法を考えなければなりませんが、

政次は、虎松の後見にさえしてくれれば、あとは自分が万事
うまく取りはからうので駿府に行く必要がなくなる、と迫りますが、
直虎は、フッと短いため息をついて沙汰状をたたみます。
「ならば、申し開きに参るしかなかろうの」

直虎の返事にへそを曲げた政次は、直親の妻・しのと対面し
虎松の後見が直虎だと認めないと一筆したためて欲しいと願い出ます。
最初こそ、自分の意見など誰も聞かないくせに、と言うしのですが、
直虎が後見だと認めない今川にそれが渡れば、大きく扱えるのです。


駿府に向かう直虎に同行して、政次と
龍潭寺の傑山ら力のある僧たちが警護につくことになりました。
政次が同行するので、いざとなれば政次を人質に取ることも出来ますし
こちらが有利になれる場合もありそうです。

直虎を虎松の後見どころか井伊家の当主としても認めない中野直之は
直虎と奥野六左衛門の説得にも応じず、同行にも加わりません。
ひどい言葉で直虎を愚弄するのですが、それでも駿府に旅立った
直虎の後ろ姿を見て、あきれ果ててしまう有り様です。

そんな直之を、南渓和尚は瀬戸村の百姓たちの元に向かわせます。
字の手習いをしたいという百姓たちの願いを直虎は聞き届け
自分が不在の間、くれぐれも頼むと南渓に言い置いたのです。

始めは大人しく字を教える直之ですが、直虎はいま今川屋敷に
出頭していることをついうっかり話してしまい、百姓たちはみんな大慌て。
直親のようなことにもなりかねないわけです。
「直虎様は女子だでえ! お守りできんじゃあ男じゃねえらあ!」

その一言が、直親の心の糸に触れます。
迷った挙げ句、直虎を追いかけていきます。


寺で一泊した後、出発しようとした直虎一行。
そこに、大木が倒れかかってきて刺客たちの襲撃を受けます。
直虎は傑山たちにその場を任せて一目散に逃げ、
政次も後を追いかけます。

しかし逃げた先でも直虎は刺客たちに囲まれ──。

もはやこれまでか!
そう思った瞬間、アッという間に刺客たちは
後ろから弓に射抜かれます。

直之です。

村の男たちは直虎を守ろうと今にも駆け出そうという勢いでした。
「そなたはさようなことを考えたこともなかろう!」

そういえば、直虎がおとわと名乗っていた時代からそうでした。
自分の行動が周囲を巻き込んで、しかもそれを意識していないから
周囲はかなり迷惑をしている、ということを
母から注意されたこともありました。

「政次……虎松の後見はそなたに任す」
そうせよとの南渓和尚からの指図でもあります。

政次は、その直虎の意向を持って駿府に向かい
直虎や傑山たちは井伊谷に戻ることにしますが、
直虎は、応援加勢に来てくれた直之に頼み事をします。
「これは、そなたにしかできぬことじゃ」


駿府に到着した政次は寿桂尼と会い、
直虎は、今川に背くという恐ろしいことをやっていることに
ようやく気づいたようだと安堵しています。

しかしそこに、中野が直虎の書状を持って到着──。

当主の今川氏真は不在なので
寿桂尼が党首代理として対面することにしますが、
平伏していた武者が頭を上げると、それは直虎でした。

今まで今川の指図に背いてきた直虎ですが、
襲撃して逃げたり落命したりしていては
申し開きをせよという次なる今川の指図にもまた背くことになると
中野直之の格好をして味方をも欺いて駿府にやってきたわけです。

直虎は、今までの主張である
今川仮名目録の第二十二条、守護不入のことをくり返しますが
寿桂尼は、今川義元の代でその条文は改正されていて
不入ながら今川の下知には従うようになっています。

改めて、徳政を発布せよと迫る寿桂尼に
今度は直虎は、自分にその指図があるということは
自分を虎松の後見として認めたということになりますが、と迫ります。

しかしそこで、政次はしのから預かった
虎松の後見を望まないという主張の書状を寿桂尼に提出。
それを改めた寿桂尼は、
争いの火種になる、その者の後見を認めるのは難しいと言い出します。

そんな時に、またも井伊からお届けものが。
徳政を直訴した瀬戸村、祝田村の百姓たちが、
習いたての字で書いた
直虎の後見役を認めて欲しいという嘆願書です。

寿桂尼は、直虎に井伊を任せたとしたら
どのようにして井伊を治めていくかと尋ねます。

「潤すことで」
国が潤う前に、まず百姓が潤わなければならない。
百姓が潤えば井伊が潤い、井伊が潤えば今川が潤う。

直虎の考えを聞き、フッと短いため息をついた寿桂尼は
直虎に後見を許すと命じます。
この後は、己の力量で井伊を潤せ、と言い渡します。
「ただし、次はない。生きて申し開きが出来ると思わぬことじゃ」


直虎は、多くの百姓たち、傑山ら寺の僧たち、
六左衛門、直之、そして祐椿尼に出迎えられて
井伊谷に戻ります。


作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
財前 直見 (祐椿尼)
貫地谷 しほり (しの)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
山口 紗弥加 (なつ)
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尾上 松也 (今川氏真)
三浦 春馬 (井伊直親(回想))
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浅丘 ルリ子 (寿桂尼)
山本 學 (甚兵衛)
小林 薫 (南渓和尚)
──────────
制作統括:岡本 幸江
プロデューサー:松川 博敬
演出:福井 充広


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第16回「綿毛の案」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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