大河ドラマおんな城主直虎・(17)消された種子島
相次ぐ戦で荒れ果てた井伊谷。
井伊直虎は、他の国から人手を集め、綿作りを始めます。
そんな時“種子島”という火縄銃が──。
中野直之が、瀬戸方久に無理を言って
一丁取り寄せてもらったのだそうです。
敵に近づくことなく、敵を仕留めることが出来るという種子島。
今の井伊には、戦の采配を任せられるものもほとんどおらず
武術の心得のあるものも少ない。
しかし種子島があれば、百姓でもわけなく使うことができる!
井伊にはうってつけの戦道具!!
直之は直虎に、種子島をアピールします。
ただ、1丁が10貫と聞いて、新参者が増えたことで
借金が減るどころか増える一方の井伊家には
それだけを出せる金銭の余裕が全くありません。
とすれば、鍛冶職人が集まる井平で
この種子島を作らせてみることにします。
ただし、奥野六左衛門に話せばすぐに小野政次に話が行くので
完成するまでは、直虎・直之・方久の3人で隠し通すことに。
ただ、こういうことに限って
政次にはさらに早く伝わるもので。
亥之助が、これは何ですか? と拾ったものを政次に見せます。
なんでも珍しいものを見つけたそうで……。
それを受け取った政次は、
その丸い玉を見つめて「あっ」と思います。
ただ、亥之助には分からないととぼけて
調べておこう、と玉を預かります。
「種子島が……何ゆえ」
亡き井伊直親の嫡男・虎松は手習いを始めますが、
小姓役の亥之助、中野直久らは、
少し手加減をして虎松に接していました。
しかしそれでは本人の考える力にはならぬ、と直虎は言い
今後一切手加減をしないように、とふたりに命じます。
以来、虎松に一切手加減をしなくなったために
のびのび育っていた虎松は、剣術をやっては常に負け、
鬼ごっこでは鬼ばかり、五目並べでも負けてばかりで、急に表情が暗くなり
百姓たちがたくさん集まっている井伊谷で、ひとり閉じこもります。
手習いは虎松が住む屋敷に昊天や傑山たちが行って教えては? と
しのは提案しますが、直虎は断ります。
直虎が虎松の屋敷に出向いて行くと、虎松は病気だと会えません。
そこを直虎はずんずんと屋敷の奥まで進み、虎松を捕まえます。
直虎にとっては、大事な直親の後を継ぐ男子です。
後の大将となる身が、そんなにひ弱では困るのです。
虎松は泣きじゃくり、しのは虎松の手を引いて出て行きます。
手習いが嫌になったのなら、何かひとつ勝たせてあげる。
勝つ楽しさも覚えるし、やればできるとも思える。
直虎は、偶然再会した井伊領内にいた旅の者にアドバイスを受け
虎松の屋敷にこっそりと忍び込みます。
虎松と向かい合った直虎は、虎松の父・直親が
幼いころ、優しいが病弱でおっとりとした男子だったものの
大きく成長した時には誰よりも強くなっていたという話をします。
誰よりも強くないといけないのに、強くない。悔しかった。
虎松は、父の幼年時代をそう分析します。
実は虎松自身も痛感しているところでして、
どうしても勝ちたい、そう考えていたのです。
何か一つ勝って、皆の鼻を明かしてやろう!
励まされた虎松は涙をポロポロ流します。
「勝ちたいです。勝って父上のようになりたいです」
そこから、直虎の猛特訓が始まります。
五目並べに何度も何度も勝負し、その都度負けていきます。
碁を払いのけるほど悔しがる場面もありますが、
直虎が冷静に「ほら、やるぞ」と対戦します。
そして、亥之助と対決するときがやってきました。
亥之助は、父・政次から
“五目並べは必ず千手に利がある”と教えられてこの場にいます。
虎松は、直虎から
五目並べに必ず勝てる秘策を耳打ちされます。
そして、対決。
南渓和尚やしのたちが見守る中、五目並べは進み
結局、亥之助が5つ並べて勝ちますが。
「亥之助、もう一度じゃ!!」
ほんわかムードの龍潭寺に、直之がかけこんできます。
聞けば、作らせていた元となる種子島が盗まれてしまった、と。
すると、政次が現れ、種子島を差し出します。
盗んだのか、と問いつめる直虎に
政次は、このようなものを作らせていると聞けば
井伊家目付としては黙って見過ごすわけにはいかない、と
没収したようです。
謀反を企んでいるのでは? と政次に疑われている直虎。
「助けて欲しければ、自ら後見を降りられよ」
それが井伊のためだし、自分のためだ、と政次。
にらみ合いは続きます。
作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
柳楽 優弥 (旅の男)
財前 直見 (祐椿尼)
貫地谷 しほり (しの)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
矢島 健一 (関口氏経)
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尾上 松也 (今川氏真)
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浅丘 ルリ子 (寿桂尼(回想))
山本 學 (甚兵衛)
小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江
プロデューサー:松川 博敬
演出:藤並 英樹
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第18回「あるいは裏切りという名の鶴」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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